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【わかりやすく図解】RPAとは?仕組みや機能、メリットが具体的にわかる

RPA

2023.05.23

2023.05.23

働き方改革などの背景から日々の業務を効率化してくれるツールとして注目されているRPA。今回は、そんなRPAについて仕組みやメリット、導入事例を図解などを用いて詳しく解説します。RPAについて初心者の方にもわかりやすい内容となっているのでぜひ確認してみてください。

【わかりやすく図解】RPAとは?

RPAとは?

DXログ編集部

RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略であり、主にホワイトカラーのデスクワークをロボットによって自動化することやその自動化ツールのことを指します。

また、RPAは人に代わって業務をおこなうことから、デジタルレイバー(仮想知的労働者)とも呼ばれます。 RPAを使うことによって人手を減らすことができたり、仕事の効率を上げたりすることができます。 決まった作業をミスすることなくこなすことが求められるような場面において、人の手作業よりも高い精度で早く業務をこなすことができるため、近年、注目を集めているシステムです。

RPAの仕組み

RPAツールは、実際に作業をおこなうロボットファイルはじめとした、いくつかのソフトウェアを組み合わせて機能します。 RPAツールを設定する際には、まずは開発環境でロボットファイルに、どのような作業をさせるのかを指定します。 この指示内容の精度がRPAツールの作業の精度に大きく作用するため、人間の手で作り出したこの指示内容をいかに正確なものにするかが重要です。

後は、設定したロボットファイルを稼働させることで、指示内容の通りに作業をこなしてくれます。 また、ロボットファイルを定期的におこなうように設定したり、ロボットファイルの実行順序を指定したりすることもできます。

RPAの機能

RPAには具体的にどういった機能があるのでしょうか。RPAでは、帳簿の入力作業や伝票の作成作業、メールの配信などある程度パターン化された業務を自動化させることができます。 具体的な機能としては以下のような機能があります。

  • キーボード操作やマウス操作などパソコン画面に対する操作の自動化
  • ディスプレイ画面に表示されている文字や図形、色の識別
  • アプリケーション間でのデータのやり取り
  • 条件分岐やAIを活用した自動対応
  • IDやパスワードの自動入力
  • アプリケーションの起動と終了
  • データの集計や分析
  • スケジュールに応じた業務の自動実行
  • 業務フローの設定

RPAの種類

RPAツールには、システム構成の違いによって、サーバー型とデスクトップ型の2種類があります。それぞれ異なる特徴を持っているため、導入の際には特徴をよく把握しておく必要があります。

サーバー型RPA

サーバー型RPAは、サーバー内でデジタルレイバーが働いています。個別のパソコン上で動く自動化プログラム(ロボットファイル、後述)を、サーバー側で起動、稼働管理をおこないます。 そのため、大量のデータをサーバーの中で一度に管理することができるので、自動化できる業務の幅が広がります。

サーバー型RPAの最大のメリットは、大規模なデータを扱うことができる点です。 大規模なデータを取り込んでも容易に業務を代行することができるため、大企業の業務全体をカバーすることも可能となります。

デスクトップ型RPA

デスクトップ型RPAはサーバー型RPAとは違い、それぞれのパソコンにおいてデジタルレイバーが働くシステムです。 ほかのパソコンとの複雑な連携を取る必要がなくなるため、スムーズに業務効率化のための動作に移ることができるのがデスクトップ型RPAのメリットです。 連携させたい部分だけを個別に連携させることも可能です。

サーバー型RPAとは違い、小規模での導入をしやすいのが特徴であり、1つのパソコンに1つのRPAを導入するため、大規模なサーバーを用意しなければならないサーバー型よりも比較的安価に保守・維持をすることができます。

よく聞くIT用語、AIやVBAとの違い

業務の自動化というとAIやVBAといったIT用語をよく聞くかもしれません。AIは人工知能のことを指し、コンピュータを通じて人間の知的能力を実行するツールのことを指します。 RPAはAIの違いを一言で表すと、自己学習能力の有無が挙げられるでしょう。 RPAは人間が指示を出して、その命令どおりに実行するものであるのに対して、AIは自己学習能力によって人間の力を借りずに自律して動くことができます。

そして、VBAとはVisual Basic for Applicationsの略で、マイクロソフト社の提供するアプリケーションの拡張機能です。VBAを活用することでRPAと同様に、ExcelやWord上での複雑な計算処理や文書の作成を自動化させることができます。 VBAとRPAの大きな違いは機能の使える環境です。VBAはパソコンの操作全てにプログラムを実行することができますが、VBAの自動化機能は、マイクロソフト製品に限られます。

なぜRPAは注目を集めているのか

近年、働き方の変化やテクノロジー進歩といった背景から多くの企業がRPAの導入が注目を浴びています。ここではRPAが注目を浴びている理由について詳しく見ていきます。

労働人口減少による、生産性向上の必要性

今日の日本は、出生率が低下し、高齢化社会がかなり進行しており、年々労働人口が減少しています。しかし一方で、各企業の業務量はそれほど減っているわけではなく、それどころか、さまざまなモノやサービスが生み出される今日では、業務量が増加しているといっても過言ではありません。

そのため、1人当たりの生産性を向上させて業務に対応する必要があります。 そういったなかで、ルーティンワークや単純作業はできるだけ効率化し、私たち人間が考えることや、クリエイティブな部分に時間を投資できるための環境を整えることが求められています。 無駄な時間を外注、もしくは自動化して、人件費をできる限り削減し、労働生産性を向上させるために、RPAが注目されています。

テクノロジーの発達

ビッグデータや人工知能など、さまざまなテクノロジーが発達している今日では、業務を代行するロボットの精度がかなり上がってきました。 そのため、人間にしかおこなえなかったような作業や業務をロボットに任せても問題がなくこなすことができるようになっています。 テクノロジーの発達とともに、RPAがきちんと使い物になり始めたため、多くの企業が活用し始めました。

RPAを導入するメリット

近年、多くの企業で積極的にRPAが取り入れられ始めています。ここでは、企業がRPAを導入するうえで、具体的にどのようなメリットがあるのかについて紹介します。

RPA導入のメリット①:業務の効率化

RPAはルーティンワークや単純作業の代行を得意としています。 そのため、表計算の繰り返しやデータの出力といった作業をRPAに任せることによって、そこに充てていた時間が削減することができます。 そして、RPAによって時間が削減されたことで、人間にしかできない作業や業務にさらに時間を投資することができるようになります。

RPA導入のメリット②:人件費の削減

今まで人がおこなっていた作業をRPAが代わることによって、その分人件費を削減することができます。 確かにRPAを導入するにもある程度の費用は掛かりますが、一度導入してしまえば比較的安価に保守・管理をすることができるので、人を雇い続けるよりもコストがかかりません。

RPA導入のメリット③:ヒューマンエラーを防げる

面倒な業務を1つずつ人間の手でしていると、それだけヒューマンエラーが起こる可能性が上がるでしょう。 RPAはその設定さえ正しければミスを起こす確率が限りなく低くなるため、ミスをチェックしたり修正したりするのにかかる工数を大幅に減らすことができます。 RPAのようなロボットに単純作業やルーティンワークを任せることで、ヒューマンエラーを防ぎつつ、正確に業務をこなすことができるでしょう。

総務省が紹介するRPAの導入事例をわかりやすく図解で紹介

RPAを活用した業務の効率化は政府からも注目を浴びています。 とくに、銀行など金融業界では煩雑な事務作業が多く、RPAの導入が進んでいます。 ここでは、総務省が紹介している大手都市銀行での導入事例を図解でわかりやすく紹介します。

大手都市銀行での導入事例
DXログ編集部

 

ある大手都市銀行では、20種類の煩雑な事務処理作業についてRPAによって自動化を図りました。 その結果、年間で8,000時間もの事務処理時間を削減することができたようです。事務処理を担当していた社員の労働時間が空き、その分の労働時間をほかのより重要な業務に充てることができるようになりました。

また、これまでばらばらのシステムによって実施していた事務処理をRPAにに統一することになりました。その結果、業務をより単純化させることができるようになったようです。

参考:RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)|総務省

RPAを導入する方法、踏むべきステップ

どのRPAツールを導入するか決めた後は、次にRPAツールを自社の業務にうまく導入する必要があります。 ここでは、RPAを導入する方法、押さえておくべきステップについてご紹介します。

自社の業務を再整理する

まずはRPAを導入するための環境をしっかりと整えておきましょう。やみくもにとりあえずRPAツールを導入することだけは避けなければなりません。 自社の従業員は現状どのような業務をしていて、自動化できそうな業務はどれか、自動化するべき業務はどれなのかといった点に関して整理する必要があります。

また、自社の業務をきちんと整理し、どのような業務を優先して効率化させるのかを検討することは、RPA導入のための目的を設定することにつながります。

どれくらいのコストがかかっているかを算出する

自社の業務にどの程度のコストがかかっているのかを概算で算出する必要があります。 各業務にかかる諸費用や人件費、時間的なコストなど、さまざまなコストを複合的に捉えて算出します。 ここで算出したコストは、RPAツールを選ぶ際に参考になる費用対効果を導くために必要となります。

自社にかかっているコストを知らなければ、そもそもどの程度の規模のRPAツールを導入すればいいのかもわからず、結果として費用対効果の悪いRPAツールを導入してしまうかもしれません。

適切なツールを選定する

導入を検討しているRPAツールにかかるであろう費用と、業務を効率化することで得られる利益を算出します。 そして、費用対効果を見極めて適切なRPAツールを選定する必要があります。

高い精度で業務を効率化してくれるような高価なRPAツールを導入したものの、効率化することで得られるリターンが明らかに少なかったり、また安価だということを理由にスペックがそれほど高くないRPAツールを導入した結果、業務効率化できる範囲が狭くて手作業が増えたりしてしまうこともあります。 費用対効果を意識したうえで、もっともコスパの良いRPAツールを選定するようにしましょう。

運用体制を整える

RPAツールを導入すれば、それだけで業務が効率化されるというわけではありません。 そのRPAツールの維持や保守といった管理体制をしっかり整えておく必要があります。 もちろん、RPAについて熟知している従業員がいることが望ましいですが、必ずしもそういった従業員がいるとは限らないので、RPAツールを責任をもって運用する人を1人以上配置しておく必要があります。

合わせて、システム担当の部署や、業務効率化に関わる各部署とそれぞれ連携をとることも考えながら、RPA導入体制をきちんと整えておきましょう。

RPAの今後~RPAのクラス~

RPA3つのクラス
DXログ編集部

 

現在、RPAはあらゆる企業で導入されており、これからもますます多くの企業に導入されていくでしょう。 総務省は、このRPAはそのスペックの違いで、3つのクラスに分けることができると提唱しています。ここでは、今後RPAがどのように変化していくのかについて紹介します。

クラス1:RPA(Robotic Process Automation)

現在普及しているRPAはここに当てはまります。 人間が指定した「シナリオ」と呼ばれる指示通りに動き、決められた作業をおこなうことができるシステムです。 そこに意思はなく、ただ単に計算やメールの送信などの単純作業を繰り返します。

クラス2:EPA(Enhanced Process Automation)

EPAは、RPAの1段階上の概念であり、RPAよりもできることが増えます。 AIと組み合わせることにより、非構造データを扱うことができるようになるのが特徴です。 画像の分析やアンケート結果の分析、音声の認識など、従来のRPAができなかった読み取り作業が可能になり、単純作業以外の業務も効率化することができます。

クラス3:CA(Cognitive Automation)

CAは、さらに高度なAIと連携することにより、RPAやEPAよりもできることが増えます。 業務上における重要な決定を下したり、人間と同じ価値基準での判断をおこなったりすることができます。

RPAを選ぶ際のポイント

ひとえにRPAといっても、さまざまなものがあります。そして、そのなかから自社に適したものを選ぶ必要があります。 ここでは、RPAを選ぶ際にどういった点に注目するべきなのか、そのポイントを紹介します。

RPAを選ぶ際のポイント①:費用対効果が高いかどうか

RPAツールを導入するには、それだけ費用がかかります。それも、決して安いとはいえません。 そのため、まずは今効率化させるべきだと考えている業務にかかっている人件費や工数について、きちんと把握しておく必要があります。 そのうえで、RPAツールを導入することで、そのコストをどれだけ抑えることができるのかを考えながらRPAツールを選ぶようにしましょう。

RPAを選ぶ際のポイント②:RPAの対象業務が自社と合うかどうか

RPAツールは一概に同じ機能を備えているわけではありません。 それぞれが異なる特徴を持っているため、効率化の対象としている業務や得意な業務が異なります。 そのため、自社がどのような業務を効率化したいのか、どのような業務を効率化するべきだと考えているのかを把握しておく必要があります。

そもそも、RPAツールを導入するのであれば、自社に合わせたものを選ばなければ意味がありません。 どれが自社にとって最適なものであるかを選ぶためにも、まずどの業務の効率化が課題なのかを把握しておきましょう。

RPAを選ぶ際のポイント③:従業員が使いやすいものかどうか

RPAは、ツールごとに操作性や機能性が異なります。高機能ではあるけれど使いにくかったり、使いやすいけれど機能面では少し劣っていたりするなど、RPAツールによって操作性や機能性は異なります。

そのため、自社の従業員がどの程度RPAなどのシステムを使いこなすことができるのかを把握したうえで、適切なRPAツールを選ぶ必要があります。 高機能であることだけにこだわりすぎても、その機能を使いこなすことができなければ業務を効率化することはできません。 各従業員のITリテラシーを考慮して、使いやすいと感じられるものを導入するようにしましょう。

RPAを導入して業務効率化へ!

RPAは人間の手を煩わせることなく、代わりに面倒な単純作業やルーティンワークなどのデスクワークをおこなってくれるシステムです。 そのため、設定に従ってミスすることなく稼働してくれます。 RPAを導入することによって、日々の業務を効率化させ、生産性の向上に役立てましょう。

 

RPAツールを選ぶ5つのポイント!RPAの基礎知識をおさらいしながら解説

 

RPA 2022.12.11

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