「クラウドサーバー」と「レンタルサーバー」の違いとは?
レンタルサーバー・クラウドサーバー
2023.06.02
2023.06.02
企業がWebサイトを開設するとき、クラウドサーバーを利用することが多くあります。クラウドサーバーとは、インターネット上で仮想のサーバーを開設し、インターネットを介してアクセスするサーバーの形態です。今回はどうしても分かりにくく感じてしまうクラウドサーバーとほかのサーバーの違いについて、図解を用いて解説していきます。
クラウドサーバーとレンタルサーバーの違い
まずはじめに、クラウドサーバーとレンタルサーバーの違いを確認しておきましょう。 クラウドサーバーとは、インターネット上に仮想のサーバーを個別に設置する形態のことです。そのため、どこかに実体があるわけではなく、サーバーの存在自体が仮想のものになります。一方のレンタルサーバーとは、サーバー運営会社が保有するサーバーに対して複数サイトが共同で間借りする形態のことです。
レンタルサーバーの場合、サーバー会社のもとに実物のサーバーが存在しています。 クラウドサーバーは仮想のサーバーを利用するため、WebサイトのPVが急激に増加したときに容量を拡張しやすいという特徴があります。一方、レンタルサーバーは実体のあるサーバーを利用しているため、容量をあまり柔軟に拡張することはできません。 クラウドサーバーは、サイト規模が大きくなりやすい企業サイトなどで利用し、レンタルサーバーはサイト規模がそこまで大きくならないと見込まれる個人ブログなどで多く用いられています。
項目 | クラウドサーバー | レンタルサーバー(共用サーバー) |
---|---|---|
費用 | ○ | 契約形態による |
手頃感 | ○ | ◎ |
サーバー耐性 | ○ | △ |
こんなサイトにおすすめ | 大規模なサイト 一時的にアクセスが増えるようなサイト 規模を拡大させる予定のあるサイト | 小規模なサイト 個人ブログ |
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クラウドサーバーを導入するメリット
これまで、クラウドサーバーとレンタルサーバーの違いについて解説してきました。ここでは、両者の違いを踏まえたうえでクラウドサーバーを導入するメリットを紹介します。
クラウドサーバーを導入するメリット①:コストを最適化できる
クラウドサーバーを利用する際は、どんな機能を使うか、どれほどの容量を使うかによって従量的に金額が変わる仕組みになっています。したがって、使わない機能に関してコストがかかることなく、必要な機能に対して使った分だけ費用がかかるため、利用量に対して最適なコストに抑えることができるでしょう。
クラウドサーバーを導入するメリット②:アクセスの増減に対して柔軟に対応できる
運営しているサイトに大量のアクセスが流入したとき、サーバーが耐え切れなくなってサイト自体がダウンしてしまうことがあります。クラウドサーバーを導入していると、アクセスが増えたときのみサーバーの容量を一時的に増やして対応するといったこともできるようになります。
クラウドサーバーを導入するメリット③:かんたんに導入できる
クラウドサーバーを導入する際は、自社でサーバー環境を整えたりする必要がなく、クラウドサーバー会社に申し込みをするとすぐに利用開始することができます。サーバー導入までにそれほど工数がかからず、容易に導入することができるでしょう。
クラウドサーバーを導入するメリット④:保守・運用の手間が省ける
通常自社でサーバーを導入するときは、定期的なアップデートや最新のセキュリティ対策など、保守・運用のための手間やコストがしばしばかかってしまいます。しかし、クラウドサーバーは運営会社がその都度アップデートやセキュリティ対策を施してくれるため、自社でわざわざそのための工数を割く手間が省けます。
サーバー形態の種類
Webサイト運営で利用するサーバーは大きく以下の3つに分けられます。ここでは、この3つのサーバー形態がどのようなものなのか、解説していきます。
- クラウドサーバー
- レンタルサーバー
- 物理サーバー
サーバー形態①:クラウドサーバー
冒頭で解説した通り、クラウドサーバーとはインターネット上で仮想のサーバーを開設し、インターネットを介してアクセスするサーバーの形態のことです。
そのため、「レンタルサーバー」「物理サーバー」とは異なり、実体のあるサーバーは存在していません。 クラウドサーバーは実体がないため、気軽に容量を拡張することができます。そのため、サイト規模が大きくなることが見込まれる企業サイトなどで用いられることが多い傾向にあります。
項目 | クラウドサーバー |
---|---|
費用 | ○ |
サーバー耐性 | ○ |
こんなサイトにおすすめ | 大規模なサイト 一時的にアクセスが増えるようなサイト 規模を拡大させる予定のあるサイト |
サーバー形態②:レンタルサーバー
ここでは、レンタルサーバーについて解説していきます。レンタルサーバーは以下の3つに分けて捉えることができます。ここでは、3つの契約形態について解説していきます。
- 専用サーバー
- 共用サーバー
- VPS
専用サーバー
専用サーバーとは、サーバー会社が保有しているサーバー1つを契約し、自社のみで利用するレンタルサーバーです。共用サーバーであれば他社サイトのPVが急増したとき、自社のサイトまで低速化してしまうということがあります。しかし、専用サーバーでは他社サイトの影響を受けないため、安定したサイト運営をおこなうことができます。
項目 | 専用サーバー(レンタルサーバー) |
---|---|
費用 | △ |
サーバー耐性 | ◎ |
こんなサイトにおすすめ | 大規模なサイト |
共用サーバー
共用サーバーとは、サーバー会社が保有している1つのサーバーに対して複数人がサイトを構える形態のことです。 共用サーバーを利用する場合、費用を少なく抑えられるというメリットがあります。個人でも気軽に支払えるような費用で利用できることから、個人ブログを運営している人によくつかわれています。
一方、1つのサーバー内にほかのWebサイトも入っているため、ほかのWebサイトのPVが伸びたとき、自社サイトの速度が落ちてしまうということはあります。
項目 | 共用サーバー(レンタルサーバー) |
---|---|
費用 | ◎ |
サーバー耐性 | △ |
こんなサイトにおすすめ | 小規模なサイト 個人ブログ |
VPS
VPSとは、レンタルサーバー会社が保有する1台のサーバーのなかに仮想の専用サーバーを複数作り、その仮想専用サーバーを各々のユーザーがレンタルして利用する形態です。専用サーバーが持つ「他社のWebサイトのPV増加に左右されない」というメリットと、共用サーバーが持つ「安価で利用できる」というメリットをあわせ持った形態です。
項目 | VPS(レンタルサーバー) |
---|---|
費用 | ○ |
サーバー耐性 | ◎ |
こんなサイトにおすすめ | 小規模なサイト 個人ブログ |
サーバー形態③:物理サーバー
最後に、物理サーバーについて解説します。 物理サーバーとは、物理的なサーバー機器を購入し、自社で運用する形態のことです。自社サービスに合わせてカスタマイズできる一方、保守・運用費用が高くなってしまう傾向にあります。
項目 | 物理サーバー |
---|---|
費用 | × |
サーバー耐性 | ◎ |
こんなサイトにおすすめ | 大規模なサイト 細かくカスタマイズしたいサイト |
それぞれのサーバーの違い
項目 | クラウドサーバー | レンタルサーバー(共用サーバー) | 物理サーバー |
---|---|---|---|
費用 | ○ | 契約形態による | × |
サーバー耐性 | ○ | △ | ◎ |
こんなサイトにおすすめ | 大規模なサイト 一時的にアクセスが増えるようなサイト 規模を拡大させる予定のあるサイト | 小規模なサイト 個人ブログ | 大規模なサイト 細かくカスタマイズしたいサイト |
目的に合ったサーバーでWebサイトを開設しよう!
いかがでしたか。今回はどうしてもわかりにくく感じてしまうサーバーについて、図解を用いて解説しました。 クラウドサーバーは実体がない分費用を安く抑えられたり、PVが増加したときに拡張しやすいといったメリットがあります。企業でWebサイトを立ち上げる場合、最も柔軟につかいやすいサーバーの形態であるといえるでしょう。
今回解説したサーバーごとの特徴をもとに、目的に合ったサーバーを契約してWebサイトを開設していってください。
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