労務管理システムの目的別の選び方!自社に最適なシステムを選定するためのポイント
労務管理システム
2023.07.31
2023.07.31
入退社の際の労務手続き、勤怠管理や給与計算、個人情報の管理など、バックオフィス部門は多くの業務を抱えています。労務管理業務を効率化するには、ITツールの導入がポイントです。何を選ぶかで強みやできることが違うため、現場の課題などに合わせたものを選びましょう。この記事では、労務管理システムの導入メリットや比較ポイントを説明します。
労務管理システムとは?システム化によってバックオフィス業務を効率化
2019年4月1日に働き方改革関連法案が施行されるなど、バックオフィス業務の効率化・負荷軽減が企業の大きな課題となっています。
労務管理システムは、社員の入退社や引っ越しにともなう労務手続きから、給与計算や勤怠管理まで、さまざまなバックオフィス業務の生産性向上に役立つITツールです。マイナンバー制度の導入や育児・介護休業法の改正など、最新の法令に基づく対応もソフトウェアアップデートにより実現しています。
労務管理システムの導入によって、たとえば次のような業務が効率化できます。
業務の種類 | 説明 |
入退社の手続き | ・扶養控除等申告書、雇用保険被保険者資格取得届などのペーパーレス化 ・電子申請(e-Gov)での関係機関への提出 |
雇用 | ・テンプレートを利用した雇用契約書の作成 ・既存の雇用契約書の取り込み、ペーパーレス化 |
年末調整 | ・給与支払報告書、源泉徴収票、所得税徴収高計算書などのペーパーレス化 ・給与計算ソフトと連携し、所得金額の計算などを自動化 |
従業員管理 | ・最新法令に留意したマイナンバーの収集・保管・利用・廃棄 ・クラウドサービス上での住所変更手続きや、扶養家族変更手続き |
職場環境の改善には、労務管理業務のシステム化が欠かせません。労務管理業務をふくむクラウドソリューション(HR Tech)の注目は年々高まっており、マーケット規模が急成長しています。
労務管理システムを導入するなら「目的別」に選ぼう!
労務管理システムを導入するとき、どのような観点で比較検討すればよいのでしょうか。労務管理システムによって、それぞれ強みやできることが違います。効率化したい労務管理業務に合わせて、製品やサービスを選びましょう。
①入退社や引っ越しにともなう労務手続きを効率化したい場合
入退社や引っ越しにともなう労務手続きは、じつはもっともシステム化の恩恵を受けられるポイントです。社員の採用・退職、住所変更、結婚といったライフイベントが起きるたびに、バックオフィス部門はさまざまな帳票類を作成しなければなりません。 Excelやスプレッドシートを使い、手作業で帳票類を作成していては、多大な手間やコストがかかります。
労務管理システムを導入すれば、扶養控除等申告書や被保険者資格取得届をはじめとした書類をペーパーレス化し、クラウドサービス上で一元管理できます。 記入漏れや転記ミスが減り、業務の差し戻しも減るため、現場の作業負荷軽減につながります。
また、社会保険の一部手続きで電子申請(e-Gov)が義務化されつつあり、電子申請に対応したソフトウェアの導入は急務です。
②勤怠管理の効率化やワークライフバランスの改善に取り組みたい場合
労務管理システムには、従業員の打刻データの集計や、36協定の超過回数のチェックなど、勤怠管理が可能なサービスもあります。従業員の就労状況をリアルタイムに可視化できるため、勤怠管理業務の手間・コストを削減するだけでなく、従業員のワークライフバランスの改善にもつながります。
働き方改革の必要性の高まりによって、職場環境の改善が企業の大きな課題となっています。勤怠管理機能のある労務管理システムを導入すれば、フレックスタイム制、時短勤務制度、改正育児・介護休業法に基づく労働時間管理など、さまざまな施策に対応できます。
③給与・賞与などの計算業務を効率化したい場合
勤怠管理だけでなく、給与計算や賞与計算が可能な労務管理システムも登場しています。ソフトウェアの一つで、正社員・契約社員からパート・アルバイトまで、給与形態に応じた計算業務を一気通貫でおこなえるのが特徴です。
従業員データと勤怠データを取り込めば、ソフト側で給与・賞与を自動で計算してくれるため、バックオフィス業務が大幅にスピードアップします。給与明細書をはじめとした帳票類をペーパーレス化し、オンラインで社員に配布することも可能です。
給与計算機能がなくても、他社の給与計算ソフトとシームレスに連携できる製品もあるため、API連携が可能かどうかも重要な比較ポイントです。
④最新の法令に基づくマイナンバー管理に対応したい場合
2016年1月にマイナンバー制度がスタートし、企業は個人番号(マイナンバー)に紐付いた従業員管理を求められるようになりました。マイナンバーは重要な個人情報であり、マイナンバーの取得・保管・利用・提供・廃棄削除には、厳格な安全管理が必要です。
サイバー攻撃や内部不正などにより、個人情報漏えいが起きてしまうリスクもあり、マイナンバーを安全に管理できるサービスの需要が高まっています。マイナンバー管理機能のある労務管理システムなら、最近の法令やガイドラインに基づき、社員一人ひとりのマイナンバーを安心安全に管理できます。
ファイアウォールやアカウント権限設定など、情報セキュリティも強化してくれるため、個人情報漏えいのリスクを軽減できます。
労務管理システムごとの違いを知り、自社に合ったサービスを選ぼう
労務管理システムによって、それぞれ強みやできることが違います。労務管理業務を効率化するためには、自社の課題に合致したサービスを選ぶことが大切です。
帳票類の作成を自動化したいのか、勤怠管理業務や給与計算業務を効率化したいのか、それとも電子申請(e-Gov)やマイナンバー管理など最新の法令に対応したいのか、現場の人事部門が本当に必要としている労務管理システムを選びましょう。
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