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無料のWeb会議システムを導入するときはセキュリティに注意!

無料のWeb会議システムを業務に利用するときは、セキュリティ面で安全性が担保されているかどうか、確認しておきましょう。
ツールを導入するとき、できるだけ費用をかけたくないと考えるのはどんな企業でも同じでしょう。しかし、無料で提供されているツールは開発リソースが割かれていないこともあるため、セキュリティ対策が十分でないことがあります。また、問題が起こったときにサポートを受けられないこともあります。
導入しようとしているツールに十分なセキュリティ対策がなされているかどうか、問題が起こったときにサポートを受けられるのかどうか、導入前に確認しておきましょう。
多人数で使える無料Web会議システム6選
無料のWeb会議システムのなかには、100人を超える多人数での打ち合わせに対応できるタイプもあります。有料版と比較すると機能的な制限はありますが、無料版で十分なケースもあるでしょう。ここでは、多人数でのWeb会議に対応できるシステムを5つ紹介します。
【関連記事】Web会議システム比較20選|価格と機能で比較!無料ツールも
1. 導入や設定が簡単な「Zoom」

Zoomは無料で利用できるWeb会議システムの一つです。
会議の部屋を作り、そのURLを参加者に共有します。参加者はアプリをインストールした上で、そのURLにアクセスすれば会議に参加することができます。
PCやタブレット、スマートフォンなど、デバイスを選ばず高品質のWeb会議を実現できます。導入や設定も簡単なので、機械が苦手という人でも問題ありません。
Zoomの無料版、1対1のミーティングはもちろん、100人まで参加できる大規模なWeb会議も開催できます。録画機能を使ってWeb会議の記録を残す、カレンダーツールと連携して直接ミーティングへ参加する、チャット機能を使って気軽に会話する、といったことも可能です。
バーチャル背景の設定もできるため、自宅でも気にせずミーティングに参加できます。暗号化やパスワード設定など、セキュリティ体制も整っているため、情報漏洩の危険性も低いでしょう。
無料版では、100人まで同時に会議に参加することができます。3人以上の会議では40分と時間制限があります。長時間のWeb会議を頻繁におこなう場合は、有料版の導入を検討しましょう。
■Zoomの機能一覧
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | – | – | – |
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
・スマホ・タブレット:アプリ ・PC:ブラウザ |
10,000人まで(プランによって異なる) | クラウド |
2. Google関連ツールと連携できる「Google Meet」
Google Meetは、ビジネスに最適な安全性の高いWeb会議システムです。ブラウザ上でログインすれば使用できるため、アプリをダウンロードする必要はありません。会議を設定してリンクを送るだけで、誰でも簡単に参加者を招待できます。クライアントや社員にツールやアカウントを準備してもらう必要がないため、スムーズにWeb会議を開催できるでしょう。
チャット機能や画面共有機能、Google関連ツールと連携できる機能などが搭載されていることも大きな特徴です。Googleカレンダーの予定やGmailの招待状から会議に参加することも可能です。AndroidやiOSの専用アプリも提供されているため、外出の多い社員や在宅スタッフもすぐにWeb会議に参加できます。
参加者が3人以上の場合は1時間という制限がありますが、1対1の会議なら24時間連続して会話できます。回数は無制限で開催でき、参加人数の上限は100人です。100人を超える人数での会議や長時間の商談などを頻繁におこなう場合は、有料版を契約するとよいでしょう。
■Google Meetの機能一覧
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | – | – | – |
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
・スマホ・タブレット:アプリ ・PC:ブラウザ |
100人まで(プランによって異なる) | クラウド |
3. WordやExcelを共同編集できる「Microsoft Teams」

Microsoft Teamsは、マイクロソフト社が提供するWeb会議システムです。
Web会議ができるTeamsは無料で利用することができますが、有料プランに加入するとWordやExcel、PowerPointと連動して利用することができます。
Office製品を普段からよく使う方は、ゆくゆく本格的にテレワーク化する可能性を考慮して、Microsoft Teamsの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
■Microsoft Teamsの機能一覧
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | – |
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
スマホ・タブレット:アプリ PC:アプリ、ブラウザ |
10,000人まで | クラウド |
4. クリックするだけで会議を開始できる「Skype」

Skypeは、インストールすることなく、会議名を入力するだけで会議をURLを発行することができます。
■Skypeの機能一覧
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | – | ○ |
■Skypeの特徴一覧
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
スマホ・タブレット:アプリ PC:アプリ、ブラウザ |
2~250人(料金による) | クラウド |
5.メールアドレスだけですぐに使えるSoba meeting

Soba meetingは人数制限がないため、少人数の会議でも100名程度の大規模な会議でも対応できます。管理者がアカウント登録をし、かんたんな招待メールを送るかURLを共有することで参加者を招待することができます。
Soba meetingは有料版を提供せずに広告掲載で運営しているため、無料版ですべての機能を使うことができます。
■Soba meetingの機能
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
– | – | ○ | – | – |
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
– | 制限なし(多人数でも利用可能) | クラウド |
6.Web会議を初めて使う方におすすめWebex Meetings

Cisco Webex Meetingsは、シスコシステムズ社が提供するWeb会議システムです。
URLをクリックするだけでWeb会議に参加することができるため、これまでWeb会議を活用したことがない人でもかんたんに使いこなすことができます。
また、録画機能や資料共有機能などさまざまな機能も搭載されており、Web会議を効率よく推し進めることができます。無料版でも100名まで会議に参加することができます。
■Cisco Webex Meetingsの機能一覧
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
– | ○ | ○ | ○ | – |
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
スマホ・タブレット:アプリ PC:ブラウザ |
無制限 | クラウド |
小規模な打ち合わせに最適な無料Web会議システム4選
Web会議に参加する想定人数が少ない場合は、手軽に導入できるシステムを利用するのもおすすめです。アプリのダウンロードやインストールなどが不要なタイプもあるため、ぜひ検討してみましょう。ここでは、小規模な打ち合わせに最適な無料Web会議システムを4つ紹介します。
1. 会員登録不要ですぐに使える「BIZMEE」

■BizMeeの機能
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
– | – | – | – | – |
■BizMeeの特徴とは
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
スマホ・タブレット:ブラウザ PC:ブラウザ |
制限なし(3〜4人程度を想定) | クラウド |
2. URLを発行するだけで会議を始められる「Whereby」

■Wherebyの機能とは
チャット機能 | 画面共有機能 | 資料共有機能 | 自動議事録作成機能 | 同時通訳機能 |
---|---|---|---|---|
○ | ○ | – | – | – |
対応端末 | 対応人数 | システム形態 |
---|---|---|
PC:ブラウザ |
4人 | クラウド |
3. 1対1での会話を気軽に実現できる「Chatwork」

Chatworkは無料で使えるチャットツールとして有名ですが、Web会議システムとしても利用可能です。無料版では1対1のビデオ通話しかおこなえませんが、通話ボタンを押すだけで簡単に会議を始められます。チャットではなく直接話したいときや、リモートで働く社員の進捗を確認したいときなどに活用するとよいでしょう。
1対1のチャットルームからWeb会議を始められるため、わざわざ会議室を作成したり、URLを共有したりする必要はありません。同じルーム内で、メッセージやファイルを送ることもできるため、事前に資料を送るなど、スムーズな打ち合わせを実現できます。
有料のビジネスプランやエンタープライズプランに変更すれば、複数人でのビデオ通話や音声通話も可能です。人数の多いチームで使用する場合は、有料プランの導入を検討するのがおすすめです。
4. 環境整備のストレスを軽減した「Around」

Web会議ではカメラに映る範囲の周辺環境を整えたり、身だしなみを整えたりといった手間が付きものです。
会議の頻度が多いほど手間も多くなるのですが、Aroundを導入すればそういった環境整備のストレスを軽減できます。
Aroundは従来のビデオ通話と異なり、顔の周りの最低限の部分だけを丸い枠で切り取って画面に映すため、余計な部分をカットしてWeb会議に参加できます。
また映像の色味も変えられるため、人それぞれの肌色に合わせて調整すれば、メイクをしていない状態でも目立たないように設定することができます。
同時編集ができるメモ機能や画面共有機能、遠隔操作機能といったWeb会議に便利な機能も用意されており、性能面も問題ありません。
無料トライアルを利用できるWeb会議システム
ここまで紹介した無料のWeb会議システムには、人数や利用時間、機能の制限が多いため、ビジネスで活用できるか不安を感じる人もいるでしょう。より便利なシステムを求めるなら、有料版を検討するのがおすすめです。ここでは、無料トライアルを利用できるWeb会議システムを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1. セキュリティ性の高さが魅力の「FreshVoice」

FreshVoiceは、エイネット社が提供しているWeb会議システムです。セキュリティ性の高さが大きな魅力で、教育機関や官公庁、大手企業などに導入されています。
1対1での商談や小規模な打ち合わせはもちろん、最大で250拠点まで接続できるため、大企業におけるWeb会議にも対応できます。手軽に導入できるクラウド型と、カスタマイズしやすいオンプレミス型を選べるのも大きな特徴です。電話やメールによる問い合わせ対応、遠隔操作による不具合の解消といったサポートも充実しているため、安心して利用できるでしょう。
プラン | 初期費用 | 月額料金 | 最低ID数 | 通話可能人数 |
---|---|---|---|---|
リミット10従量課金プラン | 11万円 | 16,500円 | – | 1~5名(月10時間まで) |
リミット10従量課金プラン | 11万円 | 33,000円 | – | 1~10名(月10時間まで) |
リミット20従量課金プラン | 11万円 | 27,500円 | – | 1~5名(月20時間まで) |
リミット20従量課金プラン | 11万円 | 55,000円 | – | 1~10名(月20時間まで) |
フラット定額プラン | 11万円 | 19,800円~ | – | 最大250名(通話時間無制限) |
無料のWeb会議システムを選ぶときの4つのチェックポイント
無料のWeb会議システムを選ぶときは、同時に参加できる人数、ダウンロードやアカウント作成の必要性、有料版に切り替えられるか、社内の課題を解決できるか、といったポイントに注意しましょう。以下、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
1. 同時に参加できる人数を確認する
無料のWeb会議システムは参加人数に制限が設けられている場合も多いため、導入前に確認しておくことが大切です。100人を超える大規模なWeb会議に対応しているツールもありますが、1対1や5人以下といった少人数の会議しかおこなえないものもあります。
自社のWeb会議への参加人数を想定しておくことも必要です。チームメンバーや社員全員が参加するような大きな会議を頻繁に開催する場合は、人数制限のないシステムを導入すべきでしょう。
ただ、小規模なチームで利用する場合や、1対1での会話がメインという場合は、人数制限のあるシステムを選んでも問題ありません。自社の状況に合うWeb会議システムを選ぶことが重要です。
2. ダウンロードやインストールが必要か確認する
Web会議システムには、ブラウザ上でログインして使用する、専用のアプリをダウンロードして使用するなど、さまざまなタイプがあります。システムの導入にそれほどの手間はかかりませんが、アプリのダウンロードやアカウント作成が不要なWeb会議システムを利用すれば、よりスムーズに打ち合わせを始められるでしょう。
主催者側が会議室を作成して参加者にURLを送るだけのシステムは、クライアントなど社外の人とWeb会議をおこなう場合に適しています。相手がそのシステムを使っているか、アカウントを持っているかどうか、などを気にする必要もありません。クライアントに迷惑をかけることなく、Web会議を開催できるでしょう。
3. 有料版に切り替えられるか確認する
有料版に切り替えられるかどうかも、重要なチェックポイントです。無料のWeb会議システムは、参加できる人数や連続して通話できる時間に制限があったり、録画機能やチャット機能が付いていなかったりします。気軽に利用するなら問題ありませんが、会社の規模が大きくなった場合や、多くの機能を使いたくなった場合には、別のシステムや有料版に切り替えなければなりません。
新しいシステムに慣れるまでには、ある程度の時間がかかります。別のWeb会議システムに変更すると、操作方法が変わることにストレスを感じたり、周知するのに手間がかかったりするでしょう。有料版へアップグレードできる無料ツールを選んでおくと、ストレスなく移行できるでしょう。
4. 社内の課題を解決できるか確認する
せっかくWeb会議システムを導入しても、社内のニーズに合っていなければ意味がありません。どのシステムを導入するか選ぶときは、チームの課題や社内の悩みを明確にしておきましょう。実際にシステムを使うことになるチームメンバーや部署のリーダーなどに、悩みはないかヒアリングしてみることも重要です。
たとえば、在宅で働くスタッフの進捗確認に時間がかかっているのであれば、1対1のWeb会議ができるシステムで問題ないかもしれません。リモートで働くチームメンバー全員を集めたWeb会議を開催したいなら、多人数に対応しているシステムを選ぶべきでしょう。便利なシステムが無駄にならないよう、状況を把握したうえで検討することが大切です。
無料のWeb会議システムを利用するときの4つの注意点

無料のWeb会議システムを利用するときは、通信が不安定な場合もある、セキュリティ性が低い場合もある、カスタマーサポートを利用できないものもある、画質が悪いケースもある、といった点に注意しましょう。以下、それぞれの注意点について詳しく解説していきます。
1. 通信が安定しない場合もある
無料のWeb会議システムは、有料のものと比較すると通信が安定しないケースもあります。参加人数が増えるほど通信に遅延が発生したり、音声が聞こえにくくなったりする可能性もあるでしょう。通信の安定性は改善されつつあるため、環境によっては無料のシステムでも問題ない場合もありますが、多人数での打ち合わせや重要な商談にはあまり向いていません。
社員に重要な話が伝わらない、通信の遅延が多くて打ち合わせに集中できない、声が聞こえにくくてクライアントに悪印象を与えてしまう、といった可能性もあります。ビジネスの重要な場面で活用したい場合は、より通信が安定している有料版の導入も検討しましょう。
2. セキュリティ面の不安がある
無料Web会議システムのセキュリティ性も高まってきているとはいえ、有料版と比較すると劣る部分もあります。会議内容を盗聴されたり、情報漏洩が起こったりすると、大きな損失につながる可能性もあるため注意しましょう。
クライアントに迷惑がかかったり、社会的な信用を失ったりするケースもあるため、データの暗号化など、セキュリティ体制が整っているWeb会議システムを導入することが大切です。一般的には、有料のシステムのほうがセキュリティ面の対策がしっかりしているため、機密性の高い内容を扱う場合や、重要な商談を多くおこなう場合は、有料版を活用しましょう。
Web会議でのセキュリティについて、こちらの記事で詳しく紹介しています。
無料のWeb会議システムを利用していると、カスタマーサポートを受けられない場合もあります。有料版なら電話やメールなどで使い方を教えてもらえたり、トラブルに対応してもらえたりすることも多いのですが、無料版の場合は、基本的にはすべて自分で対応しなければなりません。
3. カスタマーサポートを利用できない場合もある
システムの導入や操作に慣れている人なら問題ありませんが、Web系のツールに不慣れな場合は、トラブルが起こったときに困ってしまう可能性もあります。無料版でもある程度のサポートを受けられる場合もあるため、導入前に確認しておくことが重要です。
4. 画質が悪いケースもある
画面の見やすさについても注意しなければなりません。無料のWeb会議システムの場合、予想以上に画質が悪いケースもあります。顔がぼやけていたり、モザイクがかかったような映像になっていたりすると、相手に不快感を与える可能性もあります。
会話だけではなく、資料や商品などを見せながら打ち合わせをする場合は、とくに注意が必要です。文字がはっきりと見えない、商品の状態をしっかりと確認できない、といった状態では会議がスムーズに進みません。無料のシステムを利用するなら、事前に映像の見やすさをチェックしておくことが重要です。
無料のWeb会議システムを使って業務を効率化しよう
Web会議システムをうまく活用すれば、リモートワークなどで離れた場所にいるスタッフとも、顔を見ながら効率的に打ち合わせができます。状況によっては無料のシステムで十分対応できる場合もありますので、まずは試してみるのもおすすめです。
ただし無料版には、利用人数や連続使用時間などの制限があるのが一般的です。有料版と比較すると、セキュリティ面や通信の安定性に不安があることにも注意しなければなりません。無料のシステムを使ってみて、より多くの機能を使いたい場合や安定した通信を実現したい場合は、有料版の導入を検討しましょう。