テレワークが推奨される昨今では、さまざまなWeb会議システムが提供されています。Zoho MeetingもWeb会議システムのひとつで、特に会議の記録や画面共有に優れたビジネスツールです。
今回は、Zoho Meetingの概要と特徴を説明した上で、料金プランやAPI連携、機能を解説します。
Zoho Meetingとは
Zoho Meetingとは、ゾーホージャパン社が提供しているWeb会議やWebセミナーのためのWeb会議システムです。
ソフトウェアのダウンロードが不要で、インターネット環境があればいつでもビデオ通話ができます。Web会議のためのバーチャルスペース確保だけでなく、ファイルの共有や会議の記録、Webセミナーの配信などビジネスに欠かせない機能を備えています。
Zoho Meetingの特徴
Zoho Meetingの特徴は、音声トラブルの際はダイヤルイン接続で通話したり、ソフトウェアのダウンロードなしで利用できたりする点が挙げられます。
ほかにもカレンダー動機など、ビジネスツールとして特徴的な機能が多数あります。それぞれの特徴を詳しく解説します。
ソフトウェアのダウンロード不要ですぐに使える
Zoho Meetingはクラウドサービスとして提供されているため、ソフトウェアのダウンロードは必要ありません。
クラウドサービスとは、ネットワーク経由でサービスを利用できる提供形態です。利用者はインターネット環境を整えるだけでよいため、手軽にサービスを利用できます。
Zoho Meetingなら、参加者は共有されたURLにアクセスすることで入室できるため、ソフトウェアのダウンロードにかかる時間と手間を省けます。
ダイヤルイン接続で音声トラブルにも対応
通常、クラウド型のWeb会議システムは、インターネット接続が不安定になると音声や画像が途切れるリスクもあります。しかしZoho Meetingなら、ダイヤルイン接続も可能です。
音声トラブルが起こっても、ダイヤルインでシステムに接続できるため、会議を中断せずに済みます。Zoho Meetingでは、100以上の国内ダイヤルイン番号と55以上の無料通話番号が使えます。
中小企業でも利用しやすい料金プラン
Zoho Meetingの料金プランは、参加者数に応じて設定されています。数百人の利用を想定しているWeb会議システムでは、ユーザーの少ない中小企業でも月額費用が高くなりがちです。
しかし、Zoho Meetingは10人・25人・50人と参加者数によって料金プランが用意されています。参加者数が少なくても、利用しやすい低価格なことが特徴です。
会議の録音/録画を簡単に共有できる
Zoho Meetingでは、開催したWeb会議を録音/録画して保存できます。記録したデータはリンクで共有したり、ダウンロードして手元に残したりできるようになっています。議事録の作成や会議分析に役立てるだけでなく、新人教育や研修にも有効活用できます。
カレンダー機能と自動同期するから予定を忘れない
Zoho Meetingの予定は、Zoho CalendarやGoogleカレンダーと同期が可能です。会議の招待メールを受信すると自動で同期されるため、カレンダーに予定を入れ忘れる心配はありません。
万全のセキュリティ対策でプライバシーを保護
Web会議システムの利用に際し、セキュリティ対策が懸念されます。Zoho Meetingは、二段認証や参加者制限をおこなえるため、安全に利用できるWeb会議システムです。
非公開の会議において、もし第三者からのアクセスがあっても入室を拒否できます。また、会議の記録にアクセスできるのはホストだけのため、情報漏洩のリスクを低減できます。
価格・料金プラン
Zoho Meetingの料金プランは、無料お試しを除くとMeetingとWebセミナーの2種類です。1ホストに対する参加者数によって、月額費用が異なります。
MeetingプランとWebセミナープランは、それぞれ異なる機能を備えています。Web会議システムだけでなくセミナー用ツールが必要な場合は、Meetingプランに加えてWebセミナープランの契約も必要です。
Zoho Meetingの機能を試したいなら、まずは無料お試しで仕様や操作感を確認するとよいでしょう。
料金プランは以下の通りです。(※税抜価格)
プラン名 | Meeting | Webセミナー |
---|---|---|
初期費用 | 問い合わせ | 問い合わせ |
月額費用 | 360円(10ユーザー) | 2,280円(25ユーザー) |
年額費用 | 3,600円(10ユーザー) | 22,800円(25ユーザー) |
補足 | 年間の利用で割引 | 年間の利用で割引 |
機能一覧
Zoho Meetingには、Web会議に必要なさまざまな機能が備えられています。
実施したWeb会議は録音/録画でき、1ホストにつき10件まで保存可能です。オプションで、200件分の録画/録音を保存できるストレージを追加できます。
画面共有機能もあるため、資料やプレゼンテーションを提示しながら説明したいときに便利です。
ブラウザ通話 | ○ | スマホアプリ通話 | ○ |
デスクトップアプリ通話 | – | 画面共有 | ○ |
資料共有 | – | ホワイトボード | – |
チャット | – | リアクション | – |
メモ | – | 画面録画 | ○ |
録画共有 | – | アンケート | – |
任意ルームID設定 | – | ルームパスワード設定 | – |
ブレイクアウト | – | 背景ぼかし | – |
バーチャル背景 | – | 通話前の設定確認・プレビュー | – |
表示レイアウト変更 | – | 字幕・翻訳 | – |
ダイヤルイン | – | 文字起こし | – |
Q&A | – | 挙手 | – |
ピクチャ・イン・ピクチャ(モバイル) | – | 使用状況管理 | – |
グループ管理 | – | 権限割当 | – |
ビジネスチャット連携 | – | カレンダー連携 | ○ |
ブラウザ拡張機能 | – | メール拡張機能 | – |
提供環境・技術情報
Zoho Meetingは、クラウドサービスとして提供されているWeb会議システムです。ソフトウェアのダウンロードは不要で、インターネット環境があれば導入のための工事や設備の準備は必要ありません。
ブラウザからだけでなく、スマートフォンのアプリケーションからもアクセス可能です。モバイル端末からアクセスできるので、場所を選ばず外出先からも会議に参加できます。
提供形態
- クラウド
OS
- Windows
- macOS
ブラウザ
- Google Chrome
- Firefox
- Edge
- Safari
アプリ
- スマホ – Android
- スマホ – iPhone
- タブレット – iPad
API連携・サービス連携
API連携できることも、Zoho Meetingのメリットです。すでに利用しているツールや新しく必要になったツールと連携させ、機能を拡張できます。
自社で使いやすいようにサービス連携によってカスタマイズすれば、業務効率も向上するでしょう。
Zoho Meetingと連携できるツール例を以下に挙げます。
- 営業&マーケティング:ZOHO CRM・ZOHO CAMPAIGNS
- コミュニケーション:ZOHO MAIL・Gmail
セキュリティ
Web会議を開催するときは、音声・動画・共有画面などの情報が漏れないように、セキュリティ対策を講じる必要があります。
一般的なWeb会議システムには、通信の暗号化やパスワード設定などのセキュリティ対策機能が付いています。しかし、無料で利用できるWeb会議システムでは、会話の内容を盗み聞きされたり、関係者以外が入室できてしまったりするケースもあるため高リスクです。
Zoho Meetingでは、Web会議を非公開にしてグループのみで共有したり、参加者の入退室を管理したりもできます。入退室があったときは通知を鳴らして管理者へ知らせ、第三者の侵入を防ぎます。
Zoho Meetingは情報セキュリティの国際基準、ISO27001・ISO27017・ISO27018などを取得しているため、安心して利用できるプラットフォームです。
暗号化通信 | ○ | データバックアップ | – |
ユーザー管理 | – | シングルサインオン(SSO) | – |
操作ログ管理 | ○ | 二段階認証 | – |
アクセスログ管理 | ○ | ワンタイムパスワード | – |
デバイス管理 | – | IPアドレス制限 | – |
プライバシーマーク | – | VPN接続 | – |
ISO/IEC 27001(情報セキュリティ) | – | BCP対策 | – |
ISO/IEC 27017(クラウドサービスセキュリティ) | – | SLA(サービス水準合意) | – |
ISO/IEC 27701(プライバシー情報) | – | GDPR | – |
JIS Q 15001(個人情報保護) | – | CCPA | – |
CSMS(IEC 6244321)(制御システムセキュリティ) | – | ダブルオプトイン | – |
ISO/IEC 20000(ITサービス) | – | データ閲覧制限 | – |
情報セキュリティ安全対策適合証明 | – | データエクスポート制限 | – |
24時間356日監視 | – | AD連携 | – |
サポート
Zoho Meetingの使い方を質問したいときやトラブルがあったときは、サポート窓口を通して質問や相談ができます。電話での問い合わせも可能ですが、日本語対応はしていません。
サポート窓口から問い合わせを受け、サポートデスクが状況を把握して対応します。問い合わせの内容や対応の進行状況を示したステータスも確認できます。
電話 | ○ |
メール | ○ |
チャット | – |
運用コンサルティング | – |
サポートサイト | – |
ユーザーコミュニティ | – |
セミナー | – |