年末調整でふるさと納税の控除はできる?確定申告は必要?正しい手続きを解説

ふるさと納税とは、自分の出身地や応援したい自治体などに寄付ができる制度であり、手続きをきちんと実施すれば、寄付金のうち2,000円を超過する金額については、所得税の還付や住民税の控除を受けられます。ふるさと納税は、基本的には確定申告で控除を受けられます。

更新日:2022.9.7

ふるさと納税とは、自分の出身地や応援したい自治体などに寄付ができる制度であり、手続きをきちんと実施すれば、寄付金のうち2,000円を超過する金額については、所得税の還付や住民税の控除を受けられます。ふるさと納税は、基本的には確定申告で控除を受けられます。

当記事では、ワンストップ特例制度など、ふるさと納税の控除の受け方について徹底解説します。ふるさと納税を実施しようと考えている方や、控除の適用方法について知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

年末調整とは?

年末調整とは、本来徴収しなければならない1年間における所得税(復興特別所得税を含む)の総額と、その年に源泉徴収をした税額の合計を比べて、過不足金額がある場合に精算する手続きのことです。たとえば、源泉徴収した税額の合計のほうが、一年間の納めるべき所得税よりも大きい場合には、その差額は還付されます。

過不足金額が生じる理由として、毎月(毎日)源泉徴収していた金額は概算であることが挙げられます。また、転職や家族構成の変更など、従業員それぞれの事情を加味すると、適用される控除が異なり、過不足金額が生じることもあります。

このように、過不足金額を精算して、正確な所得税を計算するために、年末調整は実施されます。

年末調整ではふるさと納税の控除はできない

年末調整をおこなうだけでは、ふるさと納税の控除は受けられません。ふるさと納税は、寄付金控除の一つであり、年末調整では対応できません。

また、ふるさと納税の控除期間は1月1日から12月31日までの1年間であり、翌年にならないと総額が確定できません。そのため、ふるさと納税が年末調整で対応できない理由として、年末調整の期限に間に合わないことも挙げられます。これは、医療費などにも同様にいえることです。

ふるさと納税の控除を受ける方法

ふるさと納税の控除を受ける方法は、下記の2通りがあります。

  • 確定申告
  • ワンストップ特例制度
確定申告ワンストップ特例
手続き回数年に一度寄付の都度
寄付先の数上限なし5カ所以内
請方法税務署に寄附金受領証明書を確定申告書類とともに提出各自治体に申請書と本人証明書類を提出
おすすめの人・手続きの回数を減らしたい方
・多くの自治体に寄付をする方
・寄付先が少ない方

確定申告でふるさと納税の控除を受ける

ここでは、確定申告でふるさと納税の控除を受ける方法について詳しく紹介します。

確定申告とは

確定申告とは、1年間(1月1日から12月31日)の収入や所得、各種控除を求めて、納めるべき所得税を計算し、税務署に報告する手続きのことです。

会社員の場合、年末調整で勤務先によって納税額の計算をしてもらえるため、原則として確定申告をおこなう必要はありません。ただし、年末調整の対象外の方もいるため、その場合は確定申告を実施する必要があります。

また、会社員でも、医療費控除や寄付金控除、雑損控除などの控除を適用したい方は、年末調整では対応できないため、確定申告をする必要があります。

確定申告でふるさと納税の控除を申告する手順

確定申告でふるさと納税の控除を申告する場合、確定申告書に内容を記載して、証明書類とともに、所轄の税務署に提出する必要があります。なお、確定申告の期間は、原則として毎年2月16日から3月15日までです。

ふるさと納税の控除を申告する場合、証明書類として寄付をした自治体から送付されるすべての寄附金受領証明書が必要です。なお、寄附金受領証明書を紛失してしまった場合には、自治体によっては再発行してもらえることがあります。また、寄付をする方と控除を受ける方の名義は同一でなければなりません。

確定申告の手続きを終えた後に、所得税からの還付と、住民税からの控除を受けることができます。

ワンストップ特例でふるさと納税の控除を受ける

ここでは、ワンストップ特例制度を利用して、ふるさと納税の控除を受ける方法について詳しく紹介します。

ワンストップ特例とは

ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした後に、確定申告を実施しなくても、寄付金控除を受けられる仕組みのことです。「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記載して、寄付した自治体に送付すれば、住民税の控除を受けることができます。

また、ワンストップ特例制度を利用する場合は、ふるさと納税先の自治体の数は、一年間で5カ所までです。なお、ふるさと納税をおこなった自治体の数が5カ所以内であれば、6回以上ふるさと納税をおこなっても、ワンストップ特例制度を利用できます。

ワンストップ特例でふるさと納税の控除を申告する手順

ワンストップ特例制度を利用して、ふるさと納税の控除を申告する場合、まずは「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を手元に用意しましょう。「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」は、寄付時に送付を申し込む方法や、総務省のサイトからダウンロードする方法などがあります。

「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」には、寄付年月日や寄付金額など、必要な情報を記載します。そして、申請書とその他の必要書類を寄付した自治体に郵送することで、申請が完了します。なお、申請書と必要書類は、寄付をした翌年の1月10日までに、必ず届くように寄付先の自治体に送付する必要があります。

ふるさと納税の控除を受ける際の注意点

ここでは、ふるさと納税の控除を受けるときの注意点について詳しく紹介します。

確定申告をする場合、ワンストップ特例の適用が受けられない

確定申告をおこなう場合、ワンストップ特例の申請はすべて無効となります。そのため、確定申告を実施する場合、すべてのふるさと納税の合計金額を確定申告書の寄附金控除額の欄に記載する必要があります。また、寄付した自治体から送付されてくるすべての寄附金受領証明書を確定申告書とともに、所轄の税務署に提出しなければなりません。

ワンストップ特例か確定申告かの判断方法

ワンストップ特例か確定申告かどちらを適用するか迷われている方もいるかもしれません。

下記のすべてに該当する方は、ワンストップ特例制度を利用するのがおすすめです。いずれか一つでも当てはまらない方は、確定申告をおこないましょう。

  • 給与所得者
  • 2カ所以上から給与の支払いを受けていない
  • 年収が2,000万円以下
  • 給与所得以外の所得はない
  • 寄付した自治体の数が5カ所以内
  • 確定申告をする予定がない(住宅ローン控除や医療費控除、雑損控除などを適用しない)

ふるさと納税の控除申告に必要な書類

確定申告をおこなう場合、控除申告に必要な書類は、寄付した自治体から送付される「寄付金控除証明書」です。また、確定申告書には、寄付金控除額を記載する欄に、寄付した額をきちんと記載しましょう。そして、源泉徴収票や本人確認書類など、確定申告する際に必要な書類を添付・持参して、所轄の税務署に提出することで手続きは完了します。

一方、ワンストップ特例制度を利用する場合、控除申告に必要な書類は「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」と「マイナンバーカードおよび申請者本人を確認できる書類」です。なお、マイナンバーカードは、申請書本人を確認できる書類として利用することもできます。

ふるさと納税の控除申告はいつまでにすればよい?

ふるさと納税の控除申告の期限は、確定申告とワンストップ特例で異なります。確定申告は原則として2月16日から3月15日までにおこなう必要があります。

一方、ワンストップ特例制度の申請期限は、寄附をおこなった翌年の1月10日までです。なお、ワンストップ特例制度の場合、申請書を期限間近に郵送した場合、間に合わないケースもあるため、余裕をもって発送するのがおすすめといえます。

また、ワンストップ特例制度の申請期限を過ぎた場合には、確定申告をおこなえば控除を受けられます。さらに、確定申告の期限を過ぎた場合でも、還付申告の申請書の提出は、翌年の1月1日から5年以内であればいつでもできるため、簡単にあきらめる必要はありません。

年末調整の控除を正しく理解しよう!

年末調整では、ふるさと納税の控除を受けることはできません。ふるさと納税の控除を受けるには、確定申告とワンストップ特例制度の2つの方法があります。

ワンストップ特例制度を利用すれば、会社員でも確定申告が不要で、ふるさと納税の控除を受けられます。ただし、条件や期限があるため、注意する必要があります。

また、ワンストップ特例制度の申請期限が過ぎたとしても、確定申告をおこなえば控除を受けられます。年末調整で受けられる控除を正しく把握して、上手く制度を活用することが大切です。

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