領収書のもらい方|個人事業主・会社員など気を付けたいポイントを解説!

領収書は、経費精算などで証拠書類として重要な役割をもちます。会社員や個人事業主の方で、領収書を扱う機会のある方は少なくないでしょう。当記事では、領収書のもらい方において、重要なポイントや注意点について解説します。領収書の意味や必要性など知識を

更新日:2022.8.2

領収書は、経費精算などで証拠書類として重要な役割をもちます。会社員や個人事業主の方で、領収書を扱う機会のある方は少なくないでしょう。

当記事では、領収書のもらい方において、重要なポイントや注意点について解説します。領収書の意味や必要性など知識を深めたい方や、領収書のもらい方を正しく知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

そもそも領収書とは?

領収書とは、辞書によると、「金銭を受け取ったしるしに書いて渡す書き付け」を意味します。領収書は、商品やサービスの取引の対価を受け取った側が発行するものであり、取引の事実を担保するための証拠書類となります。

また、領収書と領収証の違いについて気になる方もいるかもしれません。両者はいずれも、民法上では「受取証書」として扱われ、ほぼ同義として使用されます。

さらに、領収書とレシートの違いは、宛名の有無が挙げられます。原則として、領収書には宛名が記載されますが、レシートには宛名が記載されません。そして、レシートにはサービスや商品の内容が細かく記載されていることが多いです。

このように、領収証やレシートでも、取引の事実が明確にわかれば、領収書として扱うことができます。

領収書はなぜもらう必要があるのか?

領収書には、大きく2つの役割があります。領収書をもらうことで、確実に金銭を支払ったことを客観的に証明することが可能です。たとえば、支払いが完了したはずなのに、二重請求があった場合、領収書があれば、トラブルを防止することができます。

また、領収書は、経費精算をおこなううえで、証拠書類として重要な役割があります。たとえば、営業担当者が旅費交通費の精算をおこなう場合、金額を証明するものがないと、実際の費用よりも増額して請求するといった内部不正が生じる恐れもあります。また、税務調査などの際に、証拠をきちんと提示できず、加算税が課されるリスクもあります。しかし、領収書の提出を義務化していれば、不正を防止し、適切に経費の管理をおこなうことが可能です。

このように、領収書は、確実にお金を支払ったことを証明したり、経費精算の不正を防止したりする役割があります。そのため、会社員や個人事業主の方は、領収書をもらった場合、適切に管理する必要があります。

領収書のもらい方

商品やサービスを提供する側は、必ずしも領収書を発行しなければならないわけではありません。民法486条には「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。」と記載されています。

買い手は、商品やサービスに対する金銭を支払った後に、売り手に対して領収書の発行を請求することで、領収書の発行義務が生じます。そのため、領収書をもらうには、商品やサービスを金銭で購入した後に、領収書の発行が必要なことを売り手に対して伝える必要があります。

その後、売り手から、宛名や内容などの記載について聞かれるため、自社の経費精算ルールに従って、記載事項を伝えることが大切です。

領収書は「上様」でもらっても大丈夫?

領収書をもらうにあたって、宛名をどうするかについて聞かれることが多いでしょう。会社員であれば企業名、個人事業主であれば自分の氏名を伝えて記載してもらうことが一般的ですが、宛名を明確に伝えなければ「上様」と記載されることもあります。なお、「上様」とは、宛名を簡単に済ませるために、慣習的に使用されている言葉のことです。

消費税法第30条によると、「書類の交付を受ける当該事業者の氏名または名称」について、小売業などの特定の業種であれば、宛名がなくても領収書として効力をもちます。ただし、会社によっては、宛名を企業の正式名称でないと、経費の精算をしてもらえない可能性があります。また、税務調査により「上様」の領収書があると、不正の疑いをかけられるリスクもあります。

このように、「上様」と記載された領収書でも、効力を直ちに失うことはありませんが、証拠力を高めるために、宛名に会社の正式名称や自分の氏名を記載してもらうようにしましょう。

領収書をもらい忘れた場合、レシートでも問題ない?

レシートは受け取ったけれど、領収書をもらい忘れてしまったというケースは少なくないでしょう。レシートでも、必要な事項がきちんと記載されていれば、領収書と同様の効力が認められます。

また、領収書よりも、レシートのほうが証拠力が高いケースもあります。先述したように、領収書では、宛名に「上様」と記載したり、宛名をそもそも記載しなかったりすることもあります。また、但し書きには、「お品代」とだけ記載されており、具体的な内容がわからないこともあります。

一方、レシートには、宛名は記載されていませんが、購入物や単価などが具体的に記載されています。そのため、不正リスクが低いため、領収書よりもレシートのほうが信頼性が高いこともあります。

ただし、会社の規定によっては、レシートを領収書として認めていないこともあるため、注意が必要です。そのため、会社の規定をきちんと把握し、事前に領収書の代わりにレシートでも問題ないかを確認しておくことが重要といえます。

領収書はコンビニやスーパーでももらえる?

領収書は、コンビニやスーパーでももらうことができます。コンビニやスーパーでは、商品やサービスを購入後に、レシートを受け取ることが一般的です。ただし、買い手が売り手に対して、領収書の発行が必要であることを伝えれば、領収書をもらうことができます。なお、コンビニやスーパーは、小売業などの特定業種に該当するため、税務上はレシートでも領収書と同様の効力をもちます。

そして、コンビニやスーパーで、レシートと領収書の両方を受け取った経験のある方もいるかもしれません。領収書とレシートを同時に発行するのは、二重精算などのトラブルにつながることがあります。たとえば、領収書とレシートによって、二度の経費精算をおこなうなど、不正がおこなわれるという恐れがあります。そのため、一般的にはレシートもしくは、領収書のどちらか一方だけ受け取れます。

領収書をもらうときのチェックポイント

領収書をもらうときは、領収書の有効性を担保するためにも、もらった後に下記の項目が正しく記載されていることをきちんと確認することが大切です。

  • 宛名
  • 日付
  • 但し書き(内容・用途)
  • 金額
  • 発行者
  • 収入印紙

宛名には、会社や正式名称や個人の氏名を記載してもらいましょう。たとえば、「株式会社」を「(株)」のように省略すると、会社によっては、領収書として認められない可能性もあります。

日付には、年・月・日のすべてが記載されているかを確認することが重要です。但し書きには、「書籍代として」「交通費として」など、内容や用途が具体的にわかるように記載してもらいましょう。

そして、金額や発行者に間違いがないかも確認することが大切です。金額に見合った収入印紙が貼り付けられているかどうかも確認しましょう。

領収書をもらうときの注意点|会社員の場合

ここでは、会社員で領収書をもらうときの注意点について詳しく紹介します。

社内の経費精算ルールを確認しておく

会社によって、経費精算のルールは異なります。そのため、領収書をもらう際には、社内の経費精算ルールをきちんと確認しておくことが大切です。たとえば、会社によっては、経費の削減や法的リスクへの対応、不正の対策などのために、下記のような項目が記載されています。

  • 経費として認められる条件
  • 経費の上限金額
  • 申請期限
  • 領収書がないときの対応

経費精算ルールをあらかじめ理解していれば、正しい領収書のもらい方がわかり、経費精算の業務をスムーズにおこなうことができます。

但し書きは具体的に書いてもらう

領収書をもらうにあたって、但し書きの項目には、具体的に記載してもらうことが大切です。たとえば、指定しなければ「お品代」とだけ記載され、後から何に使用したのか把握できない可能性があります。そのため、経理担当者から不審に思われ、経費として認めてもらえない恐れがあります。

品目や用途が複数あり、但し書きにすべてを書くのは難しく、どのように記載してもらえばよいか悩まれている方もいるかもしれません。その場合には、代表的な商品やサービスを記載してもらいましょう。また、領収書の代わりにレシートで代用できる場合には、レシートで経費精算をおこなうのもおすすめです。

領収書をもらうときの注意点|個人事業主の場合

ここでは、個人事業主で領収書をもらうときの注意点について詳しく紹介します。

確定申告の種類に応じた保管期間に注意する

個人事業主の場合、白色申告と青色申告の2種類の確定申告の方法があります。白色申告と青色申告の場合で、領収書の保管期間は異なるため、注意が必要です。

領収書の保管期間は、白色申告の場合は5年間、青色申告の場合は7年間です。ただし、青色申告の場合、前々年度の所得が300万円以下であれば、領収書の保管期間は5年となります。

また、申告方法の種類に関わらず、保管期間の起算日は、確定申告の期限日である点に注意が必要です。たとえば、2022年に経費を計上し、2023年に確定申告をおこなう場合、白色申告だと2028年、青色申告だと2030年まで領収書を保管する必要があります。

領収書をもらえない場合、出金伝票を作成しておく

領収書は、金銭の授受が完了し、買い手が売り手に対して要求すれば、原則としてもらうことができます。しかし、割り勘をおこなったときの接待交際費や、自動販売機での商品の購入など、領収書がもらえないケースもあります。

領収書をもらえない場合は、出金伝票を作成して管理しておくことが大切です。出金伝票を適切に作成しておくことで、領収書がなくても、経費として認めてもらえます。ただし、税務調査などでは、証拠書類がないため、不正に経費を計上されていると判断されてしまうリスクもあります。そのため、出金伝票だけに頼らず、きちんと領収書を管理しておくことが重要です。

保管するときは印字が消えないように注意する

領収書は、長期間の保管が求められるため、劣化してしまう恐れがあります。領収書の文字や数字が消えてしまうと、事実を確認できないため、証拠書類として認められません。とくに、感熱紙が使用されている場合には、水に触れたり、強い光にあたったりすると、印字が消えてしまうという恐れがあります。

そのため、管理方法に注意が必要です。領収書の保管方法は、封筒・ノートを活用したり、ファイリングして整理したりするなど、さまざまな方法があります。ニーズにあわせて管理しやすい方法を採用するのがおすすめです。

領収書のもらい方を正しく理解しよう!

領収書は、金銭を支払ったという証明や経費精算の不正防止のために、重要な役割を担います。領収書のもらい方は、お金を支払った後に、領収書を発行してほしいことを伝えるだけです。ただし、領収書の宛名や但し書きなどの記載事項には、注意点があるため、あらかじめ社内の経費精算ルールを確認しておくことが重要といえます。

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