領収書を整理する目的や4つの整理する方法を紹介

経理部門の大切な業務の一つが「領収書の整理整頓」です。領収書の保管状態がよくない場合、税務調査の際にすぐに対応できず、税務職員の心象を悪化させる恐れがあります。社内のお金の流れを透明化するためにも、領収書はきちんと整理整頓しましょう。この記事では、領収書を整理する目的や、紙の領収書を効率的に整理する方法、領収書を電子化すべき理由について解説します。

更新日:2022.5.26

領収書を整理する目的とは

そもそも、なぜ領収書を整理する必要があるのでしょうか。領収書をきちんと保管しなければならない理由は、法人税法によって領収書の保管期間が定められているからです。

法人の場合、領収書の保管期間は原則として7年間です。欠損金の繰越控除が適用される場合は、最大10年間の領収書保管が必要になります。個人事業主の場合も、白色申告の場合は5年間、青色申告の場合は最大7年間領収書を保管しなければなりません。保管期間中に税務調査がおこなわれた場合に備えて、領収書を整理整頓し、いつでも必要なものを探し出せる状態にしておく必要があります。

関連記事:領収書の保管期間は何年?押さえておくべき基本ルールを紹介

領収書のおすすめの整理の仕方4選

紙の領収書の整理整頓には時間や手間がかかります。そこで、封筒や書類ファイル、ノートやスクラップブック、専用の領収書ホルダーなどのツールを有効活用しましょう。領収書の整理の仕方を覚えれば、より効率的に経理業務をおこなえます。領収書の整理の仕方は大きく分けて4つあるため、自社の業務フローにあった方法を選ぶことが大切です。

1. 書類ファイルを使って管理する

紙の領収書の一般的な保管方法として、領収書を書類ファイルに挟み、ファイリングする方法があります。領収書をファイリングするときは、勘定科目ごとに書類ファイルを分けましょう。また、領収書の日付順にファイリングしたり、ページに日付のインデックスをつけたりすれば、税務調査の際に必要な領収書をすぐに探し出せます。市販のクリアファイルやファイルボックスをそのまま利用できるため、比較的コストがかからない領収書の管理方法です。

2. ノートやスクラップブックに貼り付ける

領収書をノートやスクラップブックに貼り付ける方法も広くおこなわれています。書類ファイルを利用する場合は、ファイルの隙間から領収書が飛び出す可能性があります。しかし、ノートやスクラップブックに貼り付ければ、領収書を紛失するリスクを防げます。領収書をノートやスクラップブックに貼り付ける場合は、粘着テープを利用するのではなく、糊付けをおこなう方法がおすすめです。粘着テープは経年劣化によって粘着力が低下するため、長期保存にはあまり向いていません。領収書がページから剥がれないよう、きちんと糊付けしましょう。

3. 専用の領収書ホルダーに入れる

紙の領収書を保管する際は、「領収書ホルダー」が便利です。領収書ホルダーとは、領収書やレシートのサイズの仕切りがついた専用のホルダーを指します。勘定科目ごとに領収書を保管できるため、分類しながら整理整頓できるのが領収書ホルダーのメリットです。また、領収書ホルダーにはインデックス用のシールが付属しているため、日付ごとに分類することも可能です。

領収書ホルダーは100円ショップなどで販売されているため、安価に入手できるのもポイントです。メーカーによって、1カ月単位で領収書を保管するための製品や、1冊のホルダーで1年分の領収書を保管できる製品などがあります。

4. 封筒に入れて保管する

専用の書類ファイルやノート、ホルダーなどを用意したくない場合は、事務作業に使う封筒をそのまま利用する方法がおすすめです。後で必要な領収書を探しやすくするため、封筒は「月」「勘定科目」ごとに専用のものを用意し、カテゴリー分けをしましょう。領収書の枚数が増えてくると封筒が破れたり、封筒の口から領収書が飛び出したりする可能性があります。「封筒を二重にする」「封筒の口をクリップやホッチキスでとめる」など、領収書を紛失しないための対策も必要です。

領収書の整理や管理をする際の2つの注意点

領収書の整理整頓をおこなうとき、注意すべきポイントが2つあります。まず、領収書の代わりとしてレシートを保管するときは、事前にレシートが感熱紙のタイプでないか確認する必要があります。また、個人事業主が領収書を管理するときに大切なのが、「家庭用と事業用で領収書を分ける」ことです。事業に関係のない領収書が紛れ込まないよう、きちんと領収書を整理整頓することが大切です。ここではそれぞれ詳しく説明します。

感熱紙を保管する場合は印字が消える可能性がある

証憑書類としてレシートを保管する場合は、感熱紙タイプのレシートではないか事前に確認しましょう。最近のレシートは、備品管理やメンテナンスの容易さから、感熱紙を使用するケースがあります。感熱紙レシートの特徴として、「熱や光に弱く、印字が薄くなりやすい」点が挙げられます。感熱紙レシートを受領した場合は、長期保存のために次のような対策を実施しましょう。

  • レシートの余白に「日付」「取引の内容」「金額」を記載しておく
  • レシートのコピーをとり、プリントアウトしたものを保管する
  • レシートをスキャナーで読み取り、電子データとして保管する
  • レシートをスマートフォンやカメラで撮影し、画像データとして保管する

個人事業主の場合は家庭用と事業用で領収書を分ける

個人事業主の場合は、家庭用と事業用で領収書を分け、きちんと整理整頓することが大切です。たとえば、同じ飲食代であっても、家族との会食の際のレシートは確定申告の際に使えません。顧客との打ち合わせの際のレシートと混ざらないよう、別々に保管する必要があります。もし事業とは関係のない支出を経費として計上した場合、確定申告の際に不正な経費計上として指摘を受ける可能性があります。
プライベートな支出の場合は、そもそも領収書やレシートを保管せず、すぐに破棄するのも一つの方法です。

領収書を電子化すべき理由は?領収書の整理の手間を削減可能!

2021年度の税制改正により、領収書を電子化するための条件が大幅に緩和されました。たとえば、従来の運用では紙の領収書をスキャンして保存する場合、3カ月前までに「承認申請書」を所轄の税務署長に提出する必要がありました。2022年1月1日以降は、税務署長の事前承認制度が廃止され、受領した領収書を自由にスキャンし、電子データとして保管できます。

領収書を電子化すれば、領収書の整理にかかる手間や時間を省くことができます。紙ベースで保管する場合、領収書を貼り付けたり、書類ファイルに入れたりする作業が発生します。また、領収書が必要になったとき、ファイルキャビネットなどから探し出す手間もかかります。

しかし、領収書をデジタル化すれば、膨大な領収書をデータベース上で一元管理し、必要な領収書データを必要なときに取り出すことが可能です。領収書の整理の手間を削減し、経理部門の業務効率化を推進したい場合は、領収書の電子化を検討しましょう。

関連記事:領収書を電子化するメリット・デメリットや導入時のポイント

領収書整理のポイントを押さえて効率的に保管しよう

法人税法によって、領収書には保管期間が定められています。領収書が必要になったときにすぐ探し出せるよう、領収書はきちんと整理整頓して保管しましょう。紙の領収書を保管する方法として、「書類ファイルを使って管理する」「ノートやスクラップブックに貼り付ける」「専用の領収書ホルダーに入れる」「封筒に入れて保管する」の4つの方法があります。領収書をノートに貼り付けたり、ファイリングしたりする手間を省きたい場合は、領収書の電子化がおすすめです。

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