テレワーク導入のステップとは?

近年では、新型コロナウイルス感染症の対応や、働き方改革の影響を受け、テレワークという働き方が身近なものとなりつつあります。自社でもテレワークを導入したいけれど、事前に準備すべきことを明確にしておきたいと考えている方は多いのではないでしょうか。

当記事では、テレワークの目的や導入率を紹介し、導入方法についてステップを踏んでわかりやすく解説します。自社で新しくテレワークの導入を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

更新日:2022.7.6

テレワークとは

テレワークとは、情報通信技術を使用し、時間や場所を効果的に活用できる柔軟な働き方のことです。近年では、デバイスやネットワーク、セキュリティなど、IT技術が発展したことにより、オフィスから離れた場所で働ける環境が整備されつつあります。

テレワークには、在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務・ワーケーションなど、さまざまな形態があります。そして、テレワークをおこなう人のことをテレワーカーと呼ぶこともあります。

テレワーク導入の目的

テレワークを導入する目的は、企業によってさまざまです。まず、介護や育児で忙しい方や、通勤の困難な方、地方や海外の方など、幅広い人材の確保を目的とした働き方改革の推進が挙げられます。また、テレワークを導入し、通勤時間の削減など、ワークライフバランスを見直すことにより、従業員の満足度の向上を目的とする企業もあります。さらに、テレワークでは周囲に左右されず、自分の業務に集中しやすい環境を構築できるため、労働の生産性の向上が期待できます。

そして、自然災害や感染症のパンデミックなど、非常事態が発生しても、事業を継続できるように、テレワークを導入する企業もあります。ほかにも、テレワークを導入すれば、スペースや設備などオフィスの運営にかかる費用や、従業員の交通費など、コストを削減することが可能です。

このように、テレワークを導入する目的はさまざまにあるため、自社の目的を明確にしたうえで、導入するかどうかを検討することが大切です。

現在のテレワークの導入率は?

国土交通省の公表するテレワーク人口実態調査結果に基づくと、2020年度におけるテレワーカーの割合は19.7%であり、2019年度の9.8%から倍増している結果を示しています。また、テレワークに対して総合的に満足している方は64%程度で、今後もテレワークを実施したいと考えている方は82%程度という結果が出ています。

このように、テレワークの導入率は増加傾向にあり、テレワーク実施者の満足度や今後の意向の観点からも、テレワークは普及していくことが予想できます。

テレワークの導入方法・ステップ

ここでは、テレワークの導入方法を順を追ってわかりやすく解説します。

導入のステップ①:導入目的や方針の策定

まずは、テレワークの導入目的を明確にすることが大切です。また、目的に応じて、どのような範囲でどのような形態で、テレワークを導入するのか方針を策定することが重要といえます。

そのため、現状の社内制度や業務内容を把握することが必要不可欠です。また、現状とテレワーク導入後の変化を確認すれば、テレワークの導入効果を測定することができます。

社内の現状を把握する項目として、就業規則や人事評価制度、セキュリティ体制、インフラ環境、業務にかかる時間、コミュニケーションの取りやすさなどが挙げられます。現状を把握したうえで、テレワークに対応できる業務や、テレワークの導入の難しい業務など分析をおこなうと、スムーズに具体的なテレワークの導入施策を進めることが可能です。

導入のステップ②:テレワーク形態の決定

テレワークの導入目的や方針の策定ができたら、具体的なテレワーク形態を定めましょう。業界や業種など、企業によって自社にあうテレワークの形態は異なります。たとえば、重要度の高い顧客情報を扱うなど、セキュリティに厳しい業種の場合、通勤中のモバイルワークや他社と共有で使用できるサテライトオフィス勤務の導入は難しいかもしれません。

また、テレワークの導入形態を定めたら、頻度やルールをきちんと決める必要があります。たとえば、午前は在宅勤務、午後はオフィスに出社など、部分的にテレワークを認める方法があります。また、テレワークの頻度によって、通勤手当やテレワーク手当を区分している企業もあります。

このように、テレワークの形態を決定するにあたって、従業員が困らないように、細かい部分までルールを決めることが大切です。

導入のステップ③:導入ツールの選定

テレワークの導入形態が定まったら、それにあわせて必要なツールを選定することが大切です。たとえば、プロジェクトや部門ごとなど小規模でテレワークを導入するのか、全社的にテレワークを導入するのかで、必要なツールは異なります。

テレワークを導入するにあたって、コミュニケーションを取りやすいように、Web会議システムやチャットツールを導入することが大切です。小規模な場合は無償のツールでも問題ありませんが、大規模な場合は有償でサポート体制の充実しているツールがおすすめといえます。導入を検討しているツールの特徴や導入事例を確認して、自社に適したツールを導入することが大切です。

ほかにも、人事評価システムや勤怠管理システム、セキュリティ対策ソフトなど、テレワーク形態にあわせて、自社に必要なツールを選定することが重要といえます。

導入のステップ④:勤怠管理の見直し

テレワークを導入するにあたって、必要に応じて勤怠管理制度を見直す必要があります。トライアル的に導入する場合には、出張時や外出時のときとあまり変化しないため、これまでの勤怠管理制度のままでも対応できるかもしれません。ただし、始業時や終業時の規則は、徹底しておかないと、従業員の労働状況を適切に把握できない可能性があります。たとえば、電話やメール、チャットで上司に連絡を入れるなど、具体的な規則を定めることが大切です。

そして、本格的にテレワークを導入する場合には、勤怠管理の仕組みを大きく見直す必要が出てくる企業も多いでしょう。たとえば、紙のタイムカードを使用して勤怠管理をおこなっている企業では、テレワークを導入すると、紙を使用した勤怠管理を実施することは物理的に難しいです。そのため、本格導入する場合は、勤怠管理システムを導入するのがおすすめです。

導入のステップ⑤:社内規定の策定

テレワークの導入形態が具体的に定まり、必要なツールを選定できたら、新しく社内規定を策定することが大切です。たとえば、就業規則やテレワーク利用者の登録方法、上司・人事担当者の承認方法、通信費・交通費の経費など、自社のテレワークの導入形態にあわせて社内規定を策定する必要があります。

とくに、従業員の給与・費用や企業のコストにかかる部分は、細かい部分まで取り決めておかなければ、トラブルが発生してしまう可能性もあります。従業員は通信費や光熱費、ICT機器の導入費用など、オフィス出社時と比べて、負担の増える費用があるかもしれません。そのため、テレワーク手当を支給するなど、従業員の不満が生まれないような対応をすることが大切です。一方、企業は、オフィス出社時と同様の交通費を支給するのではなく、出社した分の交通費を支給すれば、コストの削減につなげることができます。

このように、従業員と企業の間でトラブルを発生させず、それぞれ納得のいく社内規定を策定することが大切です。

導入のステップ⑥:ルールの周知・浸透

テレワークの社内規定が定まったら、従業員に周知し、浸透させることが大切です。テレワークの導入前、もしくは導入後に、教育や研修をおこなうと、従業員に効率よくテレワークのルールを周知・浸透させることができます。

テレワークを導入する目的や必要性、テレワークを実施する流れ、ツールの使用方法などを、テレワークを実施対象者だけではなく、すべての従業員に理解してもらうことで、テレワークの効果を高めることが可能です。

導入のステップ⑦:効果測定と改善

実際にテレワークを導入したら、効果測定をおこない、改善を繰り返すことが大切です。効果測定をおこなうためには、事前に指標や評価方法を決めておく必要があります。主にテレワークをおこなった従業員に対するヒアリングなどの定性的評価や、残業時間やコスト、離職者数、成果などといった定量的評価があります。

効果測定を実施したら、テレワークを導入する前に立てた目的が達成できたかどうかを確認することが重要です。評価が良くなかった場合には、改善策を検討して実際に実施することで、中長期的なテレワークの定着につながります。

このように、テレワークを導入したら、効果測定を実施して評価をおこない、改善するというサイクルを繰り返すことで、テレワークの導入を成功につなげることが可能です。

正しいステップでテレワーク導入を!

テレワークを導入する企業は増加傾向にあります。ただし、テレワークの導入目的は、企業によってさまざまであるため、まずは、自社にあわせて導入の目的や方針の策定をおこなうことが大切です。また、実際にテレワークを導入したら、効果測定をおこない、改善を繰り返すことが、テレワーク導入を成功させるコツといえます。

テレワークを導入するにあたって、さまざまな問題点が浮かび上がるかもしれませんが、正しいステップで、まずは実際にテレワークを試行導入してみるのがおすすめです。

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