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レガシーシステムとは?意味や問題点・脱却方法をわかりやすく解説

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2023.12.27

2023.12.27

近年、企業のDX推進を妨げる要因として「レガシーシステム」が問題となっています。この記事ではレガシーシステムの意味や定義、「2025年の崖」の問題点、モダナイゼーションやマイグレーションといったレガシーシステムから脱却するための方法など、レガシーシステムを理解するための基本をわかりやすく解説します。

▼入門編!DX推進ガイドブック

レガシーシステムの意味と定義をわかりやすく解説

ここでは、レガシーシステムの意味や定義をわかりやすく解説します。また、レガシーシステムによって引き起こされる「2025年の崖」についても紹介します。

レガシーシステムとは?

レガシーシステムとは、主に1980年ごろに採用された汎用コンピューター(メインフレーム)やオフィスコンピューターなどの旧来の技術を使って構築されたシステムのことを指します。

レガシーシステムはその複雑さと属人化によって、DX推進を妨げる大きな要因であるとして問題となっています。

2017年に一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)から発表された「デジタル化の進展に対する意識調査」によれば、レガシーシステムは以下のような特徴を持つシステムと定義されています。

①技術面の老朽化
②システムの肥大化・複雑化
③ブラックボックス化

引用:一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「デジタル化の進展に対する意識調査」

また、この調査によれば、約7割の企業が老朽化したシステムがDX推進の足かせになっていると感じていると言います。

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?定義やメリットを解説

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略で、企業においては、デジタル化によるビジネスモデルの変革や、それによる競争力の向上を意味します。この記事では、DXの定義や、DXが必要とされる背景、DX推進の方法など、DXの基本をわかりやすく解説します。

DX 2022.12.12

なぜ「レガシー」と呼ぶのか?レガシーは悪い意味?

「レガシー」(legacy)とは、英語で「遺産」を意味する言葉です。もともとは「過去から引き継いでいるもの」という意味で用いられます。「レガシーシステム」は、過去の技術を使い続けているシステムのため、「レガシー」という言葉がついてます。

英語の「legacy」の意味は「過去から引き継いでいるもの」であるので、すべての意味においてマイナスのイメージのある言葉というわけではありません。

しかし、ITやシステムなどの文脈で語られる場合、「レガシー」には「時代遅れのもの」、「過去の遺物」といったネガティブな意味が込められている場合が多いです。

レガシーシステムが引き起こす「2025年の崖」とは?

レガシーシステムは、DX推進を妨げる要因の一つであると説明しました。また、政府は、レガシーシステムがそのまま残存し続ける場合「2025年の崖」の問題を引き起こすと、警鐘を鳴らしています。

経済産業省の発表する「DXレポート」によると、「2025年の崖」とは、レガシーシステムを利用し続けることによって発生すると予測される経済損失を指します。(※1)仮にレガシーシステムの問題を克服できなかった場合、2025年以降、最大で毎年12兆円もの経済損失が生じる可能性があると示唆されています。

レガシーシステムを利用し続ける企業は、爆発的に増加するデータをうまく活用しきれないため、必然的にデジタル競争に乗り遅れることになります。また、運用コストの増大やサイバー犯罪、システム障害のリスク増加などが重なった結果、深刻な経営不振に陥るおそれがあります。

「2025年の崖」問題を克服するためには、各企業がレガシーシステムから脱却し、DXを推進していく必要があります。

(※1)DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~|経済産業省

 

2025年の崖とは?経済産業省が指摘する問題点と克服方法をわかりやすく解説

「2025年の崖」とは、2018年に発表された経産省の「DXレポート」によって指摘された言葉です。DX化に取り組まないと、人材不足はレガシーシステムの問題から「2025年の崖」に直面する可能性があります。この記事では、2025年の崖」とは何か、なぜ2025年なのかについてわかりやすく解説します。

DX 2022.12.12

レガシーシステムが残存する原因

ここでは、レガシーシステムが残存し続ける原因について詳しく紹介します。

部分最適化によるシステムの複雑化・肥大化

システム運用していくなかで、法改正などに対応するため、部署ごとにシステムの修正や更新を繰り返した結果、企業のシステムは複雑化・肥大化しつつあります。

そのため、システムを刷新しようとしても、ブラックボックス化されたシステムの内部を可視化することから始めなければならず、大きな時間がかかります。また、複雑化・肥大化したシステムを別のシステムに移行するには、大幅なコストもかかります。

このように、ブラックボックス化されたシステムを刷新するには、大きな時間やコストがかかるため、やむを得ずレガシーシステムを長期間使い続けることになるのです。

IT人材の不足

レガシーシステムを刷新するには、システム開発に詳しいIT人材が必要になります。しかし、少子高齢化の影響もあり、日本ではIT人材の不足が問題視されています。経済産業省によると、IT関連の市場規模の拡大に伴い、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると示唆されています。(※2)

このように、レガシーシステムを刷新できるだけの知識やスキルを保有したIT人材が不足することで、新しいシステムに移行できず、レガシーシステムが残存し続けるのです。

(※2)IT人材需給に関する調査 -調査報告書|経済産業省

 

DX人材とは?経済産業省の定義や育成方法・必要資格なども解説

DX人材とは、デジタル技術の活用によって企業のビジネスモデルを変革させる取り組みを推進していく人材のことです。経済産業省は日本のDX化の遅れを危惧し、DX人材の育成・確保を促しています。本記事では、DX人材の定義や職種、必要とされる資格など、DX人材についてわかりやすく解説します。

DX 2022.12.12

ベンダー依存のシステム開発

日本企業は、システム開発・運用を自社でおこなわず、ベンダーに委託しているケースが多いです。そのため、システムに精通している人材が自社にいないので、システムのブラックボックス化を招くことになります。結果として、ブラックボックス化されたシステムの刷新が困難なために、レガシーシステムが残存し続けることになります。

 

日本のDXは遅れている?海外と日本のDXの現状の比較や課題を解説

日本のDXは海外より遅れているという話を耳にすることがあります。そのような話を聞けば、日本は本当にDXへの取り組みが遅れているか、遅れているとしたら何が原因なのかが気になることでしょう。本記事では、日本におけるDXの現状や課題・解決策をまた、日本の取り組みと海外との比較も交えて紹介します。

DX 2022.12.12

レガシーシステムの問題点とは?

過去の技術基盤で構成されたレガシーシステムを利用し続けると、企業にとってさまざまな課題が発生します。ここでは、レガシーシステムを持ち続けることの問題点について解説していきます。

業務効率の低下

レガシーシステムは最新技術に比べるとその性能は大きく劣ります。また、古いシステムをその都度部分最適で改修した結果、システムが必要以上に肥大化してしまっているため、処理に時間がかかります。処理速度が遅いと、業務の遅延や停滞をもたらす原因になります。

さらに、繰り返しおこなわれたカスタマイズによって複雑化したレガシーシステムは、一般的なシステムのマニュアルからは運用ルールがかけ離れていることもあります。運用が容易ではないことで、管理が属人化する懸念があります。属人管理をしていると、担当者が退職するなどのタイミングで社内で運用ノウハウが消失する危険性があります。

新しく運用ノウハウを習得して、知識・スキルを使いこなすまでには時間がかかり、結果的に会社全体の業務効率低下を招くことに繋がりかねません。

人的コストがかさむ

レガシーシステムは長年のカスタマイズによって複雑化しており、知識や技術を兼ね備えた人材がいない場合、運用していくには手間がかかります。そのため、新たな人材を確保・育成するためのコストがかかります。

また、レガシーシステムを長年使い続けた結果、システムがブラックボックス化していることにより、保守などのシステムそのもののコストだけでなく、障害時の対応などシステムを運用するための人的コストもかさむ傾向にあります。

セキュリティリスクが高い

セキュリティ事故を防ぐためには、システムを常に最新の状態に保たなければなりません。

しかし、レガシーシステムを担当するエンジニアは年々減少しており、適切な更新やアップデートがおこなわれないまま稼働しているシステムは多数存在します。

レガシーシステムでは、年々進化を続けるセキュリティ攻撃に対抗するのは難しく、ハッキングによるデータ改ざんや情報漏洩などの被害を受ける可能性があります。

システム障害リスクの増大

レガシーシステムに最新のソフトやプログラムをインストールすると、キャパシティを超える処理能力を求められることがあります。また、古い技術を活用して構築されたレガシーシステムでは、膨大なデータや複雑な処理に対応するのは困難です。その結果、頻繁にシステム障害が発生し、業務が滞る原因になります。

場合によっては、取引先もトラブルに巻き込む事態にも発展し、自社のブランドイメージを損なう恐れがあります。

従業員のモチベーション低下

レガシーシステムを継続して利用することは、従業員の負担にもつながります。たとえば、システムの処理速度が遅いために、残業しなければならなないケースもあるかもしれません。また、障害の発生により、業務が滞る可能性もあります。他にも、取引先が電子契約システムを導入しているが、自社ではレガシーシステムを使用しているために電子契約に対応できず、取引先に迷惑をかける場合もあります。

このように、レガシーシステムを使い続けることは、従業員のモチベーション低下につながり、生産性の低下や離職率の増加を招く恐れがあります。

新たな技術に対応できない

レガシーシステムのデメリットとして、拡張性や互換性の低さが挙げられます。そのため、最新技術を搭載したシステムと連携しようとしても、活用できる範囲が限定されてしまう場合があります。

また、レガシーシステムは「COBOL」などの古いプログラム言語で実装されていることが多いです。たとえば、AIやIoT、ブロックチェーンなどの最新の技術を実装しようとしても、ライブラリなどの仕組みが整備されていないために、上手く構築することができません。

このように、レガシーシステムを継続して使い続けると、新たな技術に対応できず、事業の停滞や縮小につながる恐れもあります。

 

DX推進における6つの課題と解決策をわかりやすく解説

データやデジタル技術を活用した新しいビジネスモデルが次々と誕生するなか、デジタル社会に取り残されないよう、企業のDX推進は急務とされています。しかし、DX推進には課題も多く、「思うようにDXが進まない」と悩んでいる企業も多いようです。そこで今回は、DXの現状を説明したうえで、DXの推進における課題と解決策についてわかりやすく解説します。

DX 2022.12.12

レガシーシステムからの脱却方法

2025年問題の克服および将来激化することが予測されるデジタル競争を生き抜くためには、レガシーシステムからの脱却を図る必要があります。レガシーシステムからの脱却方法は複数ありますが、ここでは代表的な方法を紹介します。

モダナイゼーションをおこなう

モダナイゼーションとは英語で「近代化・現代化」を意味する言葉です。IT分野においては、これまで蓄積してきたデータやプログラムを活かしながら、現在導入しているソフトウェアやハードウェアを最新のものに置き換えることを意味します。

「時代遅れのシステム」という意味の「レガシーシステム」に対して、新しい技術を用いてシステムを変化させる「モダナイゼーション」は、反対の意味を持つ用語として理解してよいでしょう。

モダナイゼーションの具体的な方法には以下のようなものがあります。

方法 詳細
リプレース レガシーシステムを最新システムまたは同等の能力を有する他システムに置き換える
リホスト 古いメインフレームやオフィスコンピューターのシステムを、クラウド上などに構築された新システムに移行させる
リライト 既存のソフトウェアと同等の機能をもつソフトウェアを構築し、新しいデバイスやOSに適用する

 

マイグレーションをおこなう

マイグレーションとは英語で「移動・移転」などを意味する言葉です。IT分野においては、レガシーシステムや蓄積されたデータを別の環境または新しい環境に移行することを意味します。マイグレーションを実践するには、まず資産の棚卸しや要件の定義といった現状分析をおこなう必要があります。なお、マイグレーションには下記のようにいくつかの種類があります。

種類

詳細

レガシーマイグレーション

時代遅れとなった古いシステムを、新しい技術や製品に移行することを意味する。

例)オンプレミス環境からクラウド環境にシステムを移行する。

データマイグレーション

データを異なった種類のストレージやデータベース、フォーマットに移行することを意味する。

例)「MySQL」から「PostgreSQL」にデータベースを移行する。

ライブマイグレーション

OSやアプリケーションを稼働させた状態で、仮想マシンを別の物理サーバーに移行することを意味する。なお、ライブマイグレーションの反対の意味にあたる「クイックマイグレーション」は仮想マシンを一時停止させてから移行をおこなう。

例)AサーバーからBサーバーに仮想環境を移行して、システムを稼働させたままハードウェアや構成の変更をおこなう


クラウド化を進める

モダナイゼーションやマイグレーションをスムーズに進めるためには、クラウドサービスの導入が必要不可欠です。レガシーシステムのほとんどは自社内にサーバーを設置するオンプレミス型であるので、システムの保守・運用に多大なコストと手間がかかります。

しかし、クラウドサービスであれば、ベンターが運用しているサーバーを管理するため、メンテナンスやアップデートを自社でおこなう必要がありません。

企業は手間や時間をかけず、常に最新のシステムを活用できるので、レガシーシステムが抱えるリスクを一気に解消することができます。

 

DXにクラウドを活用するメリット・デメリットや失敗しないためのポイント

 

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システムのオープン化を進める

「システムのオープン化」とは、非公開の独自規格を持つメインフレームから、標準規格や公開仕様に基づいたシステムに変更することを言います。

1980年代頃までは、システムの多くは各社の独自規格によって構築されるのが一般的でした

しかし、後に標準規格が策定されるようになり、互換性のある製品が作られるようになりました。この標準規格に基づいたシステムは「オープン系」のシステムと呼ばれます。

オープン系のシステムは、システムの追加・修正を簡単におこなうことができるため、独自規格のシステムに比べて柔軟性や拡張性に優れています。

そのため、独自規格で構築されたレガシーシステムからオープン化されたシステムに置き換えることで、他システムとの連携もおこないやすくなり、レガシーシステムの刷新を上手に進めることが可能です。

レガシーシステムから脱却し、DXを推進しよう!

レガシーシステムを持ち続けることは、企業にとって大きなリスクにつながります。DXを推進するためにはまず、このレガシーシステムから脱却し、自社の状況や今後のビジネスモデルに合わせたものに変化させていくことが重要です。

レガシーシステムを刷新するための手法として、モダナイゼーションやマイグレーションが挙げられます。また、クラウドサービスの導入やシステムのオープン化を推進することで、スムーズにレガシーシステムから脱却することができます。

 

DXの進め方7つのプロセスや注意すべきことを詳しく解説

世界中の市場が急速にデジタル化していく中、企業のDXの必要性はますます高まっているといわれます。 日本政府は経済産業省を中心に「DX推進ガイドライン」を発表してDXを後推ししていますが、未だにアナログな社内フローや事業モデルを維持する企業がDX化に取り組むといっても一朝一夕でうまくいくものではありません。 本記事では、DXの必要性や進め方やDXを進めていくうえでの注意点を紹介します。

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