ウェビナツールの主な機能やWeb会議との違いを解説!
Web会議システム
2023.05.31
2023.05.31
新型コロナウイルスの影響により、遠隔地からネットワークを介してセミナーに参加する「ウェビナー」が注目を集めています。ウェビナーを開催するためのウェビナーツールは、Webカメラやマイクを通じて映像を配信することから、Zoomミーティングに代表されるWeb会議システムと混同されがちです。今回は、ウェビナーの主な機能や、Web会議システムとの違い、ウェビナーの導入方法や開催方法などを紹介します。
ウェビナーツールの主な機能とそれぞれの特徴
ウェビナーツールには、主催者と参加者のニーズに合わせたさまざまな機能が搭載されています。ここでは、ウェビナーツールの主な機能と、それぞれの特徴をまとめました。
映像配信機能
ウェビナーツールの基本機能です。Webカメラで撮影した映像やマイクで集音した音声データを、インターネットを通じて配信することができます。
配信スタイルには、ライブ配信とオンデマンド配信の2パターンがあります。リアルタイムの映像を流すのがライブ配信で、あらかじめ録画しておいた映像を指定の時間に流すのがオンデマンド配信です。それぞれ、目的やニーズに合わせて選べます。
録画機能
Webカメラやマイクを使って撮影した映像を録画し、データを保存する機能です。録画した映像はオンデマンド配信できるほか、ライブ配信の様子を自分で見直して反省材料にすることもできます。また、録画データをWebサイト上などで配布することも可能です。
画面共有機能
ウェビナー主催者のPC画面に映し出したテキストや画像などを参加者と共有できる機能です。顔を見せながらの説明、資料を提示しながらの解説などワンタッチで切り替えられるので、ウェビナーをスムーズに進行させることができます。
テキストチャット機能
ウェビナー中に文字でやりとりできる機能です。参加者が文字を打ち込むと、画面上に質問やコメントが表示されます。講師はコメントの内容を見て、回答や返答をおこなうことができます。
ホワイトボード機能
画面上に画像を貼り付けたり、文字を書き込んだりする機能です。たとえば、主催者が提示した資料に、参加者が文字やコメントを書き込むといった共同作業をおこなえるようになります。
資料共有機能
資料などのデータを参加者と共有できる機能です。主催者側があらかじめ資料データをアップロードし、ダウンロードURLをメンバーに知らせておけば、事前にウェビナーの資料をデータとして配布することができます。
Q&A機能
参加者が質問(Question)し、講師や主催者が回答(Answer)するための機能です。質問内容の表示範囲は任意で決めることができます。参加者全員に公開するだけでなく、主催者と質問者しか閲覧できないようにすることも可能です。
アンケート機能
ウェビナーに参加したメンバーに対し、任意の内容でアンケート調査をおこなうことができます。参加者から集めたウェビナーアンケートの内容をチェックすれば、どんな点が評価されたのか、逆にどのような点に不満を感じたのか、リアルな声を聞くことができます。
ウェビナーのアンケート機能について、こちらの記事でも詳しく解説をしています。
参加者管理機能
ウェビナーに参加する予定のメンバーの情報を管理できる機能です。参加者の氏名や年齢などの個人情報をまとめたり、参加者リストを自動で作成したりできます。また、キャンセル情報の確認なども可能です。
ほかのツールやSNSとの連携機能
CRMやSFAといったビジネスサポートツールや、TwitterなどのSNSと連携できる機能です。ほかのツールやシステムと連携すれば、ウェビナーの参加者をCRMやSFAで管理して分析することができます。マーケティングの強化や、SNSを使ったウェビナーの告知と募集にも活用できます。
ウェビナーとミーティングは、ツールの利用目的に違いがある
ウェビナーとミーティング(Web会議)ツールは、どちらもインターネットを介して映像を配信し、リアルタイムにコミュニケーションを取るという点で共通しています。
基本機能もほぼ変わらないため、ウェビナーとミーティングを混同する人も多いです。しかし、実際には利用目的や参加者同士の関係などに大きな違いがあります。具体的にどんな違いがあるのか、2つのポイントに分けて説明します。
1. 利用目的の違い
ウェビナーは、主催者側が教えたいことや伝えたいことを配信し、興味や関心を持った参加者が視聴するというスタイルです。チャット機能やQ&A機能、ホワイトボード機能などを使えば、主催者と参加者の間である程度コミュニケーションを取ることができます。しかし、基本的には主催者から参加者へ、一方的に情報を発信します。
とくに、オンデマンド配信の場合、主催者と参加者はリアルタイムにやりとりできません。つまり、ディスカッションというより、視聴に近いかたちになります。したがって、主催者と参加者の間でコミュニケーションを取る機能は必要最低限に留まります。そのぶん、大勢が一度にアクセスしても遅延やラグが発生しにくく、安定した配信をおこなえるところが特徴です。
一方のミーティングは、参加者全員が意見を出し合い、活発にディスカッションすることを目的としたツールです。代表者として会議室を立ち上げる人はいるものの、ミーティング中は主催者(発起人)と参加者の垣根を越えて意見を交わします。
ミーティングの内容も、情報の配信というより、各々が持っている情報の共有や、特定のテーマに関するディスカッションがメインです。ホワイトボード機能など、コミュニケーションに関わる機能も充実しています。
2. 配信形式の違い
ウェビナーは主催者側からの情報発信をメインとしているため、ライブ配信のほかに、録画した映像を流すオンデマンド配信もおこなうことができます。オンデマンド配信なら、後日再放送したり、映像データを配布したりすることが可能です。そのほか、さまざまなシーンでデータを二次活用できます。
一方、ミーティングは意見のやりとりや話し合いを目的としており、配信形式は原則としてライブ配信のみです。ライブ配信の様子を録画し、ミーティングに参加できなかったメンバーと情報を共有することができます。しかし、オンデマンド配信のように映像を編集して加工するわけではないため、活用シーンは身内のみに限定されます。
ウェビナーの導入方法と、開催方法
ウェビナー配信をおこなうにあたり、何を準備し、どんな手順を踏めばよいのか、その導入方法をまとめました。
1. ウェビナーに必要な機材を用意する
まずは、ウェビナー配信に必要な機材を準備します。
ウェビナーの撮影や配信にはさまざまな機材を使用しますが、最低限必要なものは以下4つです。
- PC
- インターネット環境
- Webカメラ
- マイク
Webカメラとマイクについては、PCに標準搭載されていれば、別途用意する必要はありません。ただし、画質や音質を重視する場合は、外付けのカメラとマイクを用意したほうがよいでしょう。
また、インターネット環境については、大容量かつ高速通信が可能な光ファイバー通信の導入がおすすめです。PCの性能にも注意しましょう。古い機種を使用すると、ウェビナーツールが正常に動作しなくなる可能性もあります。したがって、できるだけ新しい機種のPCが望ましいでしょう。
2. ウェビナーツールを導入する
ウェビナーツールには、さまざまな種類があります。それぞれ、プランや利用料金、機能、性能などに違いがあるため、注意が必要です。ウェビナーを配信する目的やニーズに合わせて、適切なツールを利用しましょう。
ウェビナーツールの多くはデモ体験や無料お試し版を提供しています。実際に使い勝手を確かめてから比較し、検討するとよいでしょう。
3. ウェビナーの告知をおこなう
ウェビナーの内容、配信日時などの情報を、自分のサイトやSNSなどを使って告知します。どんな人を対象としたウェビナーなのか、受講することでどんなメリットがあるのかなどを詳しく記載すると、狙ったターゲット層に興味や関心を持ってもらえます。
4. リハーサルをおこなう
リハーサルをおこなわないまま配信すると、共有した画面が見にくい、講師の声が聞き取りづらい、カメラアングルが悪いといったトラブルが発生する可能性があります。ライブ配信をする場合は、事前に必ずリハーサルをおこないましょう。なお、オンデマンド配信なら撮り直しが可能です。
5. ウェビナーの開催と振り返り
告知していた日時になったら、ウェビナーを開催します。ウェビナーが終了後は、録画した映像を見直したり、参加者から回収したアンケート内容をチェックしたりしましょう。良かった点や反省点の振り返りをおこなうことをおすすめします。
ウェビナー配信するのなら、ミーティングツールではなく専用のウェビナーツールを活用しよう
ウェビナーツールとミーティングツールは、どちらもネットで映像配信するツールです。しかし、その用途や目的は大きく異なります。
ミーティングツールは少人数でディスカッションすることを目的としたツールです。したがって、コミュニケーション機能は充実していますが、大人数で参加すると接続が不安定になる可能性があります。一方、ウェビナーは主催者が参加者に情報を発信することを重視しているため、たくさんの人がアクセスしても安定した配信をおこなえます。
ウェビナーツールには複数の種類があり、それぞれ機能や特徴が異なります。ツール同士をよく比較しながら、自分に合ったものを選びましょう。
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