インサイドセールスの具体的なやり方をわかりやすく解説

インサイドセールスは営業活動を効率化しつつ、成約率を高めるための手段の一つです。インサイドセールスには、リードの取りこぼしを防げる、移動コストを削減できるといったメリットがあります。ただ、導入の際には把握しておくべきポイントがあるので、失敗を防ぐためにもポイントはしっかり押さえておきましょう。

更新日:2022.6.28

インサイドセールスは営業活動を効率化しつつ、成約率を高めるための手段の一つです。インサイドセールスには、リードの取りこぼしを防げる、移動コストを削減できるといったメリットがあります。ただ、導入の際には把握しておくべきポイントがあるので、失敗を防ぐためにもポイントはしっかり押さえておきましょう。

そこでこの記事では、インサイドセールスの具体的なやり方や、成果を出すためのポイントを紹介します。インサイドセールスの導入を検討している方は、ぜひチェックしてください。

インサイドセールスの具体的なやり方

インサイドセールスは内勤型営業のことで、非対面で顧客を獲得する営業手法を意味します。ただ、インサイドセールスは単なるテレアポやメール営業ではありません。

リード(見込み顧客)の数を増やしたいマーケティング担当者と、成約率や売上を向上させたい営業担当者と連携しながら、会社全体の利益向上を図るのがインサイドセールスの大きな役割です。実際にインサイドセールスを導入するときは、業務範囲を明確にする、組織体制を構築する、適切なKPIを設定する、といった流れで進めます。以下、インサイドセールスの具体的なやり方を紹介するので、導入前にチェックしておきましょう。

1.インサイドセールスの業務範囲を明確にする

インサイドセールスは、担う役割によって次の4つのタイプに分けられます。

  1. リード発掘型
  2. リード育成型
  3. クロージング特化型
  4. フィールドセールス協業型

どのタイプのインサイドセールスを導入すべきかは、企業によって異なります。企業が抱えている課題や扱っている商品などに合わせて、最適な手法を選びましょう。それぞれのタイプの特徴は以下のとおりです。

リード発掘型

リード発掘型インサイドセールスのおもな役割は、新たなリードを発掘することです。電話やメール、チャットツールなどを活用して、リードの数を増やしていきます。リード発掘型は、マーケティング担当者の立ち位置に近いといえるでしょう。マーケティング担当者がいない場合や、リードの数が少ないという課題を抱えている場合などに向いています。

リード育成型

リード育成型インサイドセールスの役割は、自社の商品やサービスにまだそれほど興味をもっていないリードの検討度合いを高めることです。リードの数が多くても、自社の商品やサービスに興味をもってもらえなければ商談の機会をつかめず、成約数も増えません。

リード育成型インサイドセールスでは、メールで資料を送ったり、チャットツールでコミュニケーションを図ったりして、リードを育成し、アポイントの獲得を目指します。リードの数はあるものの成約につながらない場合は、リード育成型を導入するとよいでしょう。

クロージング特化型

クロージング特化型は、より積極的にリードへアプローチするタイプのインサイドセールスです。リードと直接話して課題や悩みをヒアリングしたり、課題解決の提案をしたりして関係を構築していきます。クロージング特化型は、価格の高い商品や、契約のハードルが高いサービスを扱っている場合に最適です。

クロージング特化型は、より営業担当者の立ち位置に近いといえるでしょう。営業担当者の人数が少ない場合などは、商談までインサイドセールスで対応するケースもあります。

フィールドセールス協業型

フィールドセールス協業型では、インサイドセールスと訪問営業の担当者が協力しながらヒアリングや商談をおこない、契約締結を目指します。訪問営業の担当者が商談をおこなったものの成約につながらなかった場合は、インサイドセールス側で再度ヒアリングをおこなうなど、それぞれのチーム間でうまく連携することがポイントです。

訪問営業担当者は検討度合いの高いリードに集中でき、インサイドセールスはリード育成に注力できるため、営業活動全体の効率化を図れます。せっかく獲得したリードを逃さずに成約につなげることができる点も、フィールドセールス協業型の大きなメリットといえるでしょう。

2.インサイドセールスをおこなうための組織体制を構築する

どのようなタイプのインサイドセールスを導入するか決定したら、営業活動を効率的におこなうための組織体制を構築しましょう。まずは導入するタイプに合わせて、マーケティング担当者、インサイドセールス担当者、フィールドセールス担当者を決めなければなりません。

社内にノウハウがある場合や、適任の人材がいる場合は問題ありませんが、難しいときは一部または全体を外注するという方法もあります。フィールドセールス経験者を各部署のリーダーにする、インサイドセールスに詳しい人材を新規採用するなど、さまざまな視点から検討し、組織体制を構築しましょう。

3.各部署の業務範囲や連携方法を共有する

インサイドセールスを導入する場合、マーケティング担当者やフィールドセールス担当者との密な連携が重要です。各担当者が自分勝手に動いてしまうと、業務内容が重なってしまい、営業活動がスムーズに進まない可能性もあります。それぞれの部署の業務範囲や連携方法を明確にしたうえで、お互いに認識を共有しておきましょう。

具体的には、リードとのアポイントを獲得した場合はフィールドセールスへ引き継ぐのか、ヒアリングや提案までインサイドセールス側で対応するのか、インサイドセールスはリード発掘にどの程度関わるのか、といったポイントを明確にしておくことが大切です。すべての営業活動をインサイドセールスで対応する場合は、リード獲得から契約までの流れを再確認しておきます。

4.適切なKPIを設定する

各部署の業務範囲や連携方法が決まったら、KPIを設定しましょう。KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字を取った言葉で、重要業績評価指標と訳されます。営業活動において、数値目標を決めておくことはとても重要です。KPIを設定しておくことで、目標の達成状況を確認したり、担当者のモチベーションを高めたりすることにつながります。

KPIの設定方法は、企業の目標や組織の成熟度などによって異なります。架電件数、アポイント獲得件数、商談件数などが、営業活動におけるKPIの代表的な例です。インサイドセールスの導入初期は架電件数としておき、組織が成熟してきたらアポイント件数にするなど、状況に応じてKPIを変更していくと、担当者の成長を促せるでしょう。

5.成約までのシナリオを設計する

インサイドセールスを成功させるためには、成約までのシナリオを設計しておくことも重要です。シナリオは、新たなリードを獲得するときや、アポイントを獲得するときの道標のような役割をもっています。たとえば、イベントに参加してくれた顧客への最初のアプローチ方法を決めておき、そのアプローチが成功した場合、失敗した場合それぞれの対応も設定しておきます。

さまざまなパターンを想定して成約までの対応方法を決めておくことで、スムーズな顧客対応が可能となるでしょう。シナリオを設計しておけば、新人の営業担当者でも、次にどのような行動を取るべきなのか把握しやすくなります。もちろん、顧客は機械ではないため、想定どおりに動くとは限りません。シナリオを設計しつつも、顧客に合わせて行動を変更しながら柔軟に対応していくことも大切です。

6.インサイドセールスの運用をスタートする

ここまでの準備が整ったら、実際にインサイドセールスの運用を開始します。準備段階で設定したKPIやシナリオは、状況に応じて臨機応変に変えていきましょう。運用しながら、必要に応じて営業の外注化を検討したり、組織体制を変更したりすることも重要です。

便利なツールの導入やフィードバックの実施により、インサイドセールスを少しずつ効率化していきましょう。インサイドセールスの効率化や成果向上のポイントについては次の項目で詳しく解説します。

インサイドセールスの立ち上げについて、こちらの記事でも詳しく解説をしています。

インサイドセールスで成果を出すための3つのポイント

インサイドセールスで成果を出すためには、定期的なフィードバックを実施する、営業活動を効率化するツールを導入する、営業活動の属人化を防止する、といったポイントを意識しましょう。以下、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

1.定期的にフィードバックをおこなう

インサイドセールスの成果を高めるためには、運用しながら定期的にフィードバックをおこなうことが大切です。インサイドセールスを導入するだけで、すぐに営業活動が効率化されたり、成約率が上がったりするわけではありません。各部署の連携や情報共有がうまくいかない、リードとの関係性が構築できず商談につながらないなど、さまざまな課題が発生する場合もあります。

インサイドセールスを成功させるためには、抱えている課題を明確にして、一つずつ解決していかなければなりません。各部署の担当者から悩みをヒアリングしたり、チームメンバーで話し合ったりしながら、営業活動を振り返りましょう。課題が見つかった場合は、改善策を検討して各部署で共有します。必要に応じて、チームメンバーの教育や組織の再編成などを検討することも重要です。

2.営業活動を効率化するツールを導入する

営業活動を効率化するツールを活用することも、インサイドセールスで成果を出すための重要なポイントです。インサイドセールスの担当者は、マーケティング担当者やフィールドセールス担当者と密に連携を取る必要があります。対面でのミーティングや電話などを活用して情報共有することも可能ですが、時間がかかってしまうケースも多いでしょう。

せっかくインサイドセールスを導入するなら、次のようなツールを活用して業務を効率化するのがおすすめです。もちろん、すべてのツールを利用する必要はありません。担当者の人数や抱えている課題に合わせて、必要なツールを選びましょう。

1. Web会議ツール

Web会議をおこなえるツールがあれば、営業活動を大幅に効率化できます。PCに搭載されたカメラやマイクを使って、リードとの関係性強化やチームメンバーとの情報共有を簡単におこなえます。

2. 名刺管理ツール

名刺管理ツールは、顧客や取引先の名刺をクラウド上で一元管理できるツールです。各担当者が受け取った名刺をチーム全体で共有できるため、顧客への連絡や訪問、業務の引き継ぎなどがスムーズに進むでしょう。

3. MAツール

MA(マーケティング・オートメーション)ツールは、リードを一元管理してスコアリングしたり、営業メールを一斉送信したりするためのシステムです。リードの数を増やしたい、リードを育成したい、といった場合に適しています。

4. CRMツール

CRMツールは、顧客との関係性強化や満足度の向上をサポートしてくれるツールです。顧客情報を一元管理できるだけでなく、現在のアプローチ状況や今後の課題などの情報も管理できます。

3.営業活動の属人化を防止する

営業活動の属人化を防ぐことも、インサイドセールスの成果を高めるポイントの一つです。それぞれの担当者が自分のやり方で行動すると、リードへのアプローチ方法が異なり、育成状況にも差が生じてしまいます。その結果、営業活動を引き継いだフィールドセールス担当者が、どのようにアプローチすればよいのか判断できず、悩んでしまうケースもあるでしょう。

もちろん、個人の営業経験やノウハウを活用することは大切です。ただ、複数の部署で連携する必要があるインサイドセールスにおいては、営業活動を標準化するほうが成果は高まるでしょう。シナリオ設計などをしっかりとおこなって、それぞれの担当者の行動をある程度コントロールしながら、属人化を防いでいくことが重要です。

インサイドセールスをおこなう際の3つの注意点

インサイドセールスをおこなう際は、導入前に営業担当者に悩みをヒアリングしておく、必要に応じてKPIやシナリオなどを見直す、といった点に注意しなければなりません。ここでは、それぞれの注意点について詳しく解説します。

1.導入前に営業担当者に悩みをヒアリングしておく

インサイドセールスをおこなう際は、導入前に営業担当者などに業務上の悩みをヒアリングしておくことが大切です。「リードの数が少ない」「リードの育成がうまく進まない」「アポイントにつながらない」「商談しても成約を獲得できない」など、抱えている課題によって導入すべきインサイドセールスのタイプは異なります。インサイドセールスを導入しても、現在の課題を解決できなければ意味がありません。経営側の考えだけで決定せず、現場の声を聞いて導入を検討しましょう。

2.必要に応じてKPIやシナリオなどを見直す

インサイドセールス導入時に設定したKPIやシナリオは、必要に応じて見直したり改善したりすることが重要です。最初に決めたKPIやシナリオでは、うまく営業活動が進まないケースもあります。営業活動では人間を相手にするため、完全にコントロールすることはできません。一つの方法にこだわりすぎず、臨機応変に対応していくことが大切です。

手段が目的化しないようにも注意しなければなりません。KPIやシナリオは、あくまでも手段です。シナリオどおりに行動することや、KPIを高めることに注力しすぎて、「成約率を高めて企業の利益を向上する」という大きな目的を忘れないようにしましょう。

3.コミュニケーション不足を防止する

インサイドセールスをおこなう際は、コミュニケーション不足にも注意しなければなりません。インサイドセールスを導入すると、一人の営業担当者がおこなっていた業務を分業することになるため、情報共有をしっかりとおこなわなければ最適なアプローチができず、成約を獲得できないでしょう。

前述のとおり、コミュニケーションを効率化するツールを導入することは大切ですが、ツールに頼りすぎることにも注意が必要です。状況に応じて対面で打ち合わせをする、重要な顧客に対してはチームで作戦を練るなど、ツールとヒトの力をうまく組み合わせることで、インサイドセールスの成果が向上するでしょう。

自社に合ったインサイドセールスを導入して成約率を高めよう

今回は、インサイドセールスの具体的なやり方や、導入する際の注意点などについて解説しました。インサイドセールスには、リード発掘型やリード育成型など、いくつかのタイプがあるため、自社が抱える課題に合った方法を選ぶことが大切です。実際にインサイドセールスを導入するときは、各部署の業務範囲を明確にする、適切なKPIを設定する、シナリオを設計する、といったポイントに注意しましょう。成果を高めるためには、運用しながら定期的なフィードバックを実施することも重要です。

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