インサイドセールスとは何か?その役割や導入事例をわかりやすく解説

商品やサービスの多様化、顧客ニーズの変化により、近年インサイドセールスと呼ばれる営業手法が注目を集めています。しかし、詳しい意味を理解している人は少ないかもしれません。インサイドセールスとは、潜在顧客へのアプローチをすべて社内で完結させる「顧客のもとへ訪問しない」内勤型営業のことです。インサイドセールスは、営業効率や売上向上などに効果を発揮

更新日:2022.6.28

商品やサービスの多様化、顧客ニーズの変化により、近年インサイドセールスと呼ばれる営業手法が注目を集めています。しかし、詳しい意味を理解している人は少ないかもしれません。
インサイドセールスとは、潜在顧客へのアプローチをすべて社内で完結させる「顧客のもとへ訪問しない」内勤型営業のことです。インサイドセールスは、営業効率や売上向上などに効果を発揮します。

今回はインサイドセールスの役割や事例について、詳しく解説します。これからインサイドセールスを始めたい企業はもちろん、「始めてみたものの結果が出ない」という企業も、ぜひ参考にしてください。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、電話やメールなどの非対面の営業活動を通して顧客とコミュニケーションを取り、関係性を構築していく営業手法を指します。顧客先に出向いて提案する従来の営業手法とは異なり、社内でフォローし続ける点が特徴的です。
もともとは国土が広いアメリカで生まれた手法で、社内で営業することから「Inside Sales」と呼ばれるようになりました。近年は働き方改革や新型コロナウイルスに対する感染予防の影響で、日本でも採用する企業が増えてきています。

インサイドセールスでは、積極的に商品を売り込むのではなく、顧客と長期的な関係性を育成して成約を目指します。移動の必要がなく効率的にアプローチできたり、双方向でコミュニケーションを取ることができたりする点が、従来の営業方法とは異なる利点です。

インサイドセールスは、一般的に下記のような流れで各部門と連携を取りながら実施します。

1. マーケティング部門

マーケティング部門のおもな役割は、Web広告やマス広告などで商品やサービスの存在を周知させ、顧客の興味関心を高めることです。

2. インサイドセールス部門

マーケティング部門が収集した見込み客のデータベースを元に、電話をしたりメールマガジンを配信したりして、関係性を構築します。すぐに成約につながらない場合も、継続的に情報を提供して関心を高めたのち、営業部門に渡します。

マーケティングで集めた見込み客を育成し、営業につなげる橋渡しの役割をする部門とイメージするとよいでしょう。

3. 営業部門

選定された見込み客の情報やニーズをもとに、営業担当が顧客を訪問したりして商談や契約につなげます。

4. カスタマーサクセス部門

引き続き顧客とコミュニケーションを取って関係を構築し、継続的な契約や追加受注などをおこないます。
オプションなどを提案する「アップセル」や関連商品を提案する「クロスセル」などでさらなる売上の向上を狙います。

社内対応への切り替え範囲は企業によって異なる

基本的に「必ず訪問しなくてはいけないこと」以外は、置き換えることが可能です。
ただし、マーケティング部門や営業部門がおこなっていた業務をどこまで社内対応に切り替えるかは、企業によって異なります。インサイドセールスの一環としてマーケティングを実施することもあれば、営業担当者がWeb会議システムを使用して社内で契約まで完結させることもあります。

インサイドセールスとフィールドセールス、テレアポの違い

インサイドセールスとセットで使われることが多いマーケティング用語として、フィールドセールスがあります。また、社内で営業する手法から、テレアポとの違いがわかりにくいと感じている人もいるかもしれません。

ここからは、インサイドセールスと関係が深い2つの言葉の意味と、それぞれの違いについて解説します。

フィールドセールスとは

フィールドセールスとは、対面でのコミュニケーションをメインにした営業方法です。営業担当が実際に相手企業などを訪問し、顔と顔を合わせて提案から商談、契約までおこないます。対面ならではの深い関係性の構築が可能なため、難易度の高い商談や交渉が必要なときに向いています。

一方、インサイドセールスは主に非対面のコミュニケーションをおこないます。全国各地の顧客に効率よくアプローチすることができるほか、一方的に売り込むのではなく、双方向のコミュニケーションを取りやすい点が特徴です。また、見込み客のニーズに合わせ、適切な情報の提供やアフターフォローなどがおこなえます。

以上のように「社内で営業するのか」「社外で営業するのか」が、両者の大きな違いです。
なお、日本ではまだフィールドセールスがおこなわれるシーンも多く、「商談するときは訪問するのが当たり前」と考えている企業担当者も少なくないでしょう。フィールドセールスとインサイドセールスは、商談相手となる企業の考え方に合わせて柔軟に使い分けるのが望ましいでしょう。

テレアポとは

「社内で営業する」と聞くと、「テレアポ(テレフォンアポインター)と同じなのではないか」と思う人もいるでしょう。テレアポはインサイドセールスの手段の一つではあるものの、それぞれ目的や評価対象が大きく異なります。

テレアポではとにかく多く電話をかけ、アポイントの獲得を目指します。テレアポの場合は、「何本アポイントが取れたか」が最大の評価対象となります。

一方で、インサイドセールスの目標と評価対象はアポイントの獲得だけではありません。企業によって内容は異なるものの、「無料体験の申込み」「既存顧客からの追加受注」など、さまざまな目的を達成するためにおこなわれます。手段の一つとして電話をかけるほか、DM(ダイレクトメール)やセミナーなどの手段を用いることもあるでしょう。

インサイドセールスが注目されるようになった背景

インサイドセールスは、日本では近年注目されるようになった手法です。
インサイドセールスが注目を集める背景には、顧客ニーズの変化が考えられます。また、近年は新型コロナウイルスの感染予防の観点から、「顔を合わせての商談は避けるべき」と考えられるようになったことも関係しているでしょう。

ここでは、インサイドセールスが注目されるようになった背景を2つの観点から説明します。

1. 顧客ニーズとビジネスモデルの変遷

インターネットの発達により、顧客は多くの知識を身につけるようになりました。従来の「商品を提案して売るビジネス」に不満や不信感を抱き、「自分で商品を調べて比較して購入したい」と考える顧客も多いでしょう。
そのため、今まで主流だった対面営業が必ずしも有効とはいえない場面が増え、顧客に状況を提供しつつ、意欲を徐々に高めるインサイドセールスの必要性が高まってきているのです。

また、サブスクリプション型のビジネスモデルが浸透したことも、インサイドセールスが注目された一因として挙げられます。
比較的安価で気軽に始めることができるサブスクリプションサービスは、対面方式で営業をするとコストがかかりすぎます。Web広告や口コミなどと非常に相性がよいサービスであることも関係し、新しいビジネスモデルにマッチした手法として、インサイドセールスが選ばれることが増えました。

2. インサイドセールスは新型コロナウイルスの感染対策にも有効

働き方改革や新型コロナウイルスの感染拡大から、ここ数年はテレワークを導入する企業が増えてきています。その影響もあり、対面の会議や商談は減少しています。この変化は、当然マーケティングや営業活動にも影響を与えています。
遠隔から営業が可能なインサイドセールスは、現在の生活様式とマッチした手法といえるでしょう。

インサイドセールスの目的と役割とは?

インサイドセールスが現代のマーケティングのなかで果たしている役割について、詳しく説明できない人もいるでしょう。
インサイドセールスをスムーズに実践し、確実な効果につなげるためにも、具体的な目的や役割はしっかり押さえておくべきです。

下記では、インサイドセールスの目的と役割を3つ紹介します。

1. 見込み客や顧客との関係構築

インサイドセールスは、見込み客や顧客との関係構築に役立ちます。
メールや電話、必要に応じてWeb会議システムなどを活用しながら、時間をかけて見込み客や顧客とコミュニケーションを取れば、良好な信頼関係が築けます。その結果、購買意欲の高い見込み客に育成したり、リピーターを獲得したりすることが可能になります。

見込み客や顧客との関係性の構築が成功すれば、アップセルやクロスセルで顧客単価を大幅に上げることもできます。

  • アップセル:上位モデルや高額モデルを提案する手法
  • クロスセル:ほかの商品や関連商品を提案する手法

なお、見込み客(リード)との信頼関係を築いて購買意欲を高めることを「リードナーチャリング」といいます。ただし、新規顧客を獲得するよりも既存顧客の単価を上げるほうがコストを抑えることができる傾向にあるため、新規顧客獲得だけではなく既存顧客との関係構築も非常に大切です。

2. LTVの最大化

LVT(ライフタイムバリュー)とは、「顧客生涯価値」を意味します。わかりやすく説明すると、顧客が企業と取引をスタートしてから終了するまで、どれほど自社に利益をもたらすのかを表す指標です。

顧客との関係性が構築できれば、「ずっとこの会社の商品を使いたい」「もっとよい商品を紹介してもらおう」と思ってもらうことができるでしょう。その結果、顧客との長期的かつ良好な付き合いが実現しやすく、上記で説明したアップセルとクロスセルの成功による売上の最大化が期待できます。

3. 商品やサービスの改善

見込み客や顧客と密にコミュニケーションを取るため、自社の商品やサービスを改善する役割も期待できます。見込み客の課題をヒアリングしたり自社の商品の使用感を聞いたりすることで、生の声を集められる点が大きな特徴です。

顧客の声はアンケートでも集めることができるものの、見込み客や既存顧客の声を直接集めることは難しく、対応人数も限られます。また、フィールドセールスの場合は訪問できる数が限られるため、データの収集には向いていません。
一方、生の声を効率よく集めることができるインサイドセールスは、商品やサービスを改善するための情報を収集するという、重大な側面もあわせ持っているのです。

インサイドセールスの導入メリット

インサイドセールスは現代の顧客ニーズに適した有効な手法ですが、多くの企業に導入されている理由はそれだけではありません。インサイドセールスには、ほかの手法にはない次の大きなメリットがあります。

  1. 少人数でも効率よく売上の向上を狙える
  2. 顧客のロイヤリティを上げることができる
  3. 属人化を防止して人手不足を防げる
  4. 営業担当が商談に集中できる

ここからはインサイドセールス導入のメリットについて、さらに詳しく深掘りしていきましょう。

1. 少人数でも効率よく売上の向上を狙える

近年、日本では少子高齢化により人手不足が深刻化してきました。帝国データバンク社の調査によれば、正社員が不足している企業は35.9%存在しており、とくに放送業、建設業、情報サービス業で人手不足が顕著でした。[注1]

従来のフィールドセールスでは、営業担当が顧客のもとに足を運ぶ必要があったため、人手不足の場合は十分な営業活動ができない恐れがありました。しかし、インサイドセールスは社内からアプローチできるため、短時間で効率的に顧客とコミュニケーションを取ることができるという利点があります。

短時間で複数の顧客にアプローチをかけることも可能なため、人手不足の企業でも効果を得やすい傾向にあります。少人数でも売上の向上を目指せる点が、ほかにはない最大の特徴です。

2. 顧客のロイヤリティを上げることができる

ロイヤリティとは、顧客が企業やブランドに対して抱く、愛着心などの好意的感情と精神的なつながりのことを指します。インサイドセールスをおこなうと、顧客のロイヤリティが上がることも特筆すべきメリットです。

たとえば、サービスの資料請求をした見込み客に対し、資料を送ったあとに電話やWeb会議でアフターフォローをおこない、より条件のよいサービスが出たときに情報提供をおこなったとします。このフォロー期間が長くなればなるほど、顧客は「ずっとお世話になったし、どうせならここに決めよう」と思うようになります。その後もフォローし続けることでより愛着心が増していき、リピーターに育て上げることが可能になります。

このように顧客のロイヤリティは、成果を左右する重大な要素です。ロイヤリティを上げてLTVを最大化できる点が、インサイドセールスの強みです。

3. 属人化を防止して人手不足を防げる

インサイドセールスでは、業務の属人化を防いでさまざまな人材を活躍させることができる点も、利点として挙げられます。

すべてのプロセスを1人の営業がおこなう従来の方式には、ニーズの把握や電話やメールでのアポイント、対面時の交渉術など、多くの経験と知識を必要とする業務が多数存在しています。こういった高レベルな業務に対応できる人材は限られてしまうため、業務が属人化してしまうという課題がありました。

一方で、インサイドセールスは社内で営業が進められます。また、ある程度のマニュアル化によって、経験が少ない人でも一定の品質でアプローチできる点も特徴です。もちろん、基本的なフォローは必要ですが、比較的営業の質のばらつきを防ぎやすくなります。

先述のように、インサイドセールスは人手が少なくても効率的におこなえる手法です。また、人手を補充しやすいという利点もあります。長時間働けない育児中の女性やシニアの活躍にも最適な手法なため、人材不足に悩む企業にも適しています。

4. 営業担当が商談に集中できる

営業担当が商談に集中できるようになる点も、大きな利点です。

インサイドセールスでは、これまで営業がおこなっていた業務のうち、対面が不要だと判断した部分などを社内で対応することになります。たとえば、電話やメールによる顧客へのフォローや顧客のニーズの把握、情報提供、アポイントの獲得などを社内のスタッフに一任することができます。

営業担当はアポイント獲得後のフィールドセールスに専念できるため、負担が軽減します。さらに、確度の高い顧客との商談に集中できるため、効率的かつ成果につながる営業活動ができるでしょう。

インサイドセールスの導入デメリット

メリットが豊富なインサイドセールスですが、反対にデメリットが存在していることも事実です。商材によっては恩恵を受けられない可能性もあるため、導入時はメリットとデメリットをよく比較し、自社にとって最適な選択をすることが求められます。

下記では、導入のデメリットを4つ解説します。

1. インサイドセールス独自の知識が必要になる

インサイドセールスは業務が属人化しにくく、経験の少ない人でも実践しやすいと紹介しました。しかし、まったく知識がないまま実務をおこなえるというわけではありません。とくに見込み客との信頼関係を築いている段階では、独自のノウハウを活用する必要があり、一定水準の知識や経験値が求められます。

インサイドセールスはいきなり導入できるものではなく、しっかりと勉強をしたうえでおこなうことが大切です。知識や経験値がない場合は、インサイドセールスで成果を得ることは難しいでしょう。

2. 密な情報共有が必要になる

インサイドセールスの課題として挙げられるのが、「密な情報共有」です。これまで1人の営業担当が担っていた業務を分担して進めていくことになるため、引き継ぎのために情報共有を徹底する必要があります。情報共有を誤ると、顧客の不信感につながりかねません。

情報共有のためには、SFA(顧客管理システム)やMA(マーケティングオートメーション)などのツールを活用することも有効です。また、それぞれの営業担当が自ら情報を整理し、直接引き継ぎ先へしっかりと伝えることも求められます。

3. 商品の魅力を十分に伝えきれないことがある

顧客と対面せずにコミュニケーションを重ねるため、自社の商品やサービスの魅力を十分に伝えきれないことがあります。対面で営業するときは、相手の表情や反応を見ながら一人ひとりに合ったサービス説明ができる一方で、インサイドセールスではそうもいきません。

メールや電話などで営業するときは、相手の反応を汲み取り、双方向のコミュニケーションを意識しながら、顧客のニーズに応じた商品紹介をすることが大切です。

4. 対面による信頼関係を構築できなくなる

対面による信頼関係が構築できない点もデメリットでしょう。インサイドセールスを導入した場合、基本的に企業と顧客が直接対面する機会はほとんどありません。そのため、顧客側からすると「担当してくれている営業担当が信頼できるのか」という懸念が残ってしまうのです。

長期的に顧客をフォローすることで信頼を獲得することはできるものの、対面時と比べると時間がかかってしまう可能性があります。

インサイドセールスの導入事例

インサイドセールスを実際に導入すると、どのような成果を得ることができるのでしょうか。じつは、インサイドセールスは多くの企業ですでに採用されており、いくつもの成功例が存在しています。

そこで、ここからはインサイドセールスの導入事例を2つ紹介します。

1. 11ネット・インシュアランス社

11ネット・インシュアランス社は、法人向けの保険代理業から投資やM&Aのコンサルティングなどの事業を展開している企業です。アメリカの企業とのオンラインでのミーティングをきっかけとして、コロナ禍以前からインサイドセールスに取り組んでいます。

ホームページにインサイドセールス用のページを用意して、営業のスタートにすることにより、効率的に会社案内をおこなっています。インサイドセールスを実践することによって売り上げが伸びただけでなく、社員によっては週に1日分の移動時間を削減することに成功しています。

参考:売上105%成長!Callingの常時接続でコミュニケーション不足を解消|jinjerミーティング

2. 日本マイクロソフト社

日本マイクロソフト社では、従来法人営業部が担っていたテレセールス部門を、ライセンスを250台から3,000台購入する中堅企業、中小企業を対象としたインサイドセールス部門として集約しています。法人顧客に対する電話によるフォローやアプローチを通して、課題解決や製品の提案をおこなっています。

約150名のスタッフが業務を担当しており、以前は少人数に分かれていた組織が集約化され、業務も標準化されました。売上の向上を目標に掲げてスタートし、成約率は20ポイント向上しています。

参考:組織を集約化、成約率は20%向上【事例1】日本マイクロソフト|事業構想オンライン

インサイドセールスの導入方法

インサイドセールスをスタートするときは、正しいプロセスで準備を進めていくことが肝心です。
ここからは、「実際にインサイドセールスを導入したい」と考える企業に向け、その手順について解説します。自社の課題や状況に合わせ、最適な実行プランを練っていきましょう。

1. 実行モデルを決める

まずは、インサイドセールスをどのように実行していくかを決定します。具体的には、大きく分けると3つの実行モデルが存在しています。

モデル内容
ステージ分担型リード発掘から育成をインサイドセールスが担当し、提案からクロージングまでをフィールドセールスが担当するといったように、ステージによって担当を分担する、もっともオーソドックスな実行モデル
顧客分担型企業の属性や地域などのセグメントごとに担当者を選定し、それぞれの担当企業に対してインサイドセールスおよびフィールドセールスをおこなう
個別チーム運営型インサイドセールスとフィールドセールスが二人三脚のチームになり、作業負荷や顧客の状況に合わせて業務を分担しながら営業する

またインサイドセールスをおこなう際は、CRMやSFA(営業支援システム)と呼ばれるツールを活用するケースが多いです。

商材や企業の規模、事業内容によって最適な実行モデルやツールは異なります。まずは、「どの部署がどこまでを担当するのか」「どのような手法を用いるのか」について明確に洗い出すことが大切です。

2. 部署を決める

次に、インサイドセールスを設置する部門を決めましょう。どの部門の管轄にするかで、それぞれ異なったメリットが得られます。

部門メリット
マーケティング部門に設置する見込み客を獲得するためのイベントや広告などと連動した施策を打ち出せ、効率的に集客できる
営業部門に設置する営業担当と密に連携が取れ、よりターゲットに合ったアプローチがかけられる
独立させる別部門から干渉を受けず、大きな裁量をもって施策を打ち出せる

どこに重きを置きたいのかによって最適な設置部署は異なるので、しっかりと特徴を比較しておきましょう。

3. 構成メンバーを決める

次に、チームを構成するメンバーを決めていきましょう。このとき、自社の人員をメンバーに充てるだけでなく、アウトソースサービスを利用するという選択肢もあります。

それぞれのメリットとデメリットは、下記のとおりです。

メリットデメリット
自社の人員・ノウハウが蓄積される・スピーディーなトラブル対応ができる・柔軟な判断や対応ができる・スタッフの育成に時間とコストを要する・設備投資コストを要する
アウトソースサービス・準備の手間を最小限に抑えることができる・プロによる確実な成果が期待できる・自社にノウハウが蓄積されない・すべてをアウトソースすることは不可能・自社の商材などの情報共有が欠かせない

自社の人員を充てる場合もアウトソースサービスを利用する場合も、メリットとデメリットの両方があります。じっくり比較し、自社にとって最適なほうを選びましょう。

4. 情報の整理

顧客データの収集とリストの作成、情報の整理もおこなっておかなくてはいけません。既存顧客の情報だけではなく、今までのやりとりをすべてリスト化し、データとして参照できるように準備しておきましょう。

顧客データの収集やリストの作成、記録の整理の際はSFAやMAツールを活用することが一般的です。

SFA商談を開始してから受注に至るまでの進捗状況を可視化し、管理するツール
MAツール顧客情報の管理からセグメントメールの配信など、マーケティングを自動化できるツール

上記のようなツールを活用すると、効率的に顧客データを収集してリスト化できます。

5. ゴールを設定する

ここまでの準備が済んだら、実現したい最終的なゴール(KGI)や、そこに至るまでのシナリオを作成していきます。

大切なのは、大きな目標を達成するために小さな目標をたくさん設定し、達成度合いを詳細に管理できるようにしておくことです。このときに設定される小さな目標は「KPI」と呼ばれ、目標の達成度合いを測定する指標として活用されます。

たとえば、KGIを「成約数を○倍にする」と設定した場合、「Webサイトのアクセス数を○%増やす」「問い合わせ件数を○件増やす」などといった小さい目標(KPI)を設定していくことになるのです。

ポイントは、客観的に達成度を評価できるKGIとKPIを設定することです。どのようなプロセスで目標を達成するかについて具体的に描ければ、インサイドセールスで何をするべきなのかがはっきりとみえてきます。

6. PDCAサイクルを回す

以上の準備が整ったら、あとは実際に施策を実行するのみです。インサイドセールスの実施をスタートさせたあとは、一定期間ごとに振り返りを実施し、効果を測定することが肝心です。

必要に応じてKGIやKPIの見直しもおこない、より効果的な施策を検討していきます。「スタートさせたら終わり」ではなく、常にブラッシュアップしていくことを意識しましょう。

インサイドセールスのやり方について、こちらの記事でも詳しく解説をしています。

インサイドセールスは企業の課題を解消する有効な手段

インサイドセールスは、現代の顧客のニーズやビジネスモデルにマッチした有効な営業手法です。可能な限り社内で見込み客や顧客を育成してから営業の対応に入ることで、効率的かつ成果につながりやすい販売活動が可能となります。

商材や事業規模、業界によって最適な導入方法は異なります。まずは自社の課題を洗い出し、それを解消できる運用体制を構築することが重要です。

[注1]人手不足に対する企業の動向調査(2021年1月)|帝国データバンク

カテゴリから記事を探す

記事を絞りこむ

サイト制作・運営

RPA・アウトソーシング

セキュリティ・アクセス管理

ビジネスノウハウ