テレワークの「テレ」ってどういう意味?リモートワークとの違い
Web会議システム
2023.08.22
2023.08.22
日本テレワーク協会の定義によると、テレワークとは「情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」のことを意味します。[注1]テレワーク(telework)の「テレ(tele)」とはどういう意味なのでしょうか。テレワークの歴史を紐解きつつ、テレワークの「テレ」の本当の意味について解説します。
テレワークの「テレ」の意味とは?テレワークの歴史も解説
日本テレワーク協会の定義によると、テレワークとは「情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」のことを意味します。[注1]テレワーク(telework)の「テレ(tele)」とはどういう意味なのでしょうか。テレワークの歴史を紐解きつつ、テレワークの「テレ」の本当の意味について解説します。
テレワークの「テレ」は「遠く離れたところ」の意味
テレワーク(telework)の「テレ」は、「遠くの、遠く離れた(tele)」を意味する英語の接頭辞です。テレ(tele)は、元はギリシャ語のtele(遠く)に由来する言葉で、英語に輸入されて広く使われるようになりました。接頭辞としてのteleは、テレフォン(telephone)、テレパシー(telepathy)、テレビ(television)、テレスコープ(telescope)といった言葉にも使われています。
- テレフォン:tele(遠くの)+phone(音)で電話
- テレパシー:tele(遠くの)+pathy(感情)で精神感応・超感覚
- テレビ:tele(遠くの)+vision(映像)でテレビ受像機
- テレスコープ:tele(遠くの)+scope(視野)で望遠鏡
つまり、テレワークとはtele(遠くの)+work(働く)が組み合わさった言葉で、オフィスから遠く離れたところで働くワークスタイルを意味します。
テレワークの歴史は1970年代のロサンゼルスから
テレワークの歴史は意外と古く、最初期のテレワークは1970年代にアメリカのロサンゼルスが始まりといわれています。[注2]
当時のロサンゼルスは、マイカー通勤による交通渋滞や、排気ガスに起因する大気汚染が深刻な社会問題となっており、オフィスに縛られない新しいワークスタイルが求められていました。そこで登場したのが、オフィスから遠く離れたところ(tele)で働く(work)テレワークという働き方です。
現代の日本では、自宅で働く「在宅勤務」、移動中など場所や時間にとらわれずに働く「モバイルワーク」のほか、仕事とバケーション(休暇)を兼ねる「ワーケーション」、サテライトオフィスやコワーキングオフィスを利用した働き方など、オフィスから遠く離れる多様なワークスタイルが浸透しています。
リモートワークの「リモート」の意味とは?実は「テレ」とほぼ同じ
テレワークとよく似ているのが、やはりオフィスの外で働くリモートワーク(remotework)という言葉です。リモートワークのリモート(remote)とは、いったいどういう意味なのでしょうか。
じつは、リモートもリモートコントロール(遠隔操作)という言葉があるように、「遠くの、遠く離れた」を表す英語表現です。つまり、リモートワークのリモート(remote)は、テレ(tele)とほとんど同じ意味を持つ言葉です。オフィスの外で働くテレワークとリモートワークは、よく似た働き方を指す言葉で、言葉の成り立ちの点でも共通点があります。
テレワークとリモートワークの4つの違い
それでは、テレワークとリモートワークという言葉には、どのような違いがあるのでしょうか。言葉を使う人や語源など、次の4つの違いがあります。
比較ポイント | テレワーク | リモートワーク |
語源 | tele(遠くの)+work(働く) | remote(遠くの)+work(働く) |
誕生時期 | 1970年代 | 比較的最近 |
多く使われるシーン | 国、省庁、行政、大企業など | IT企業、ベンチャー企業、フリーランスなど |
定義づけ | 総務省や日本テレワーク協会などにより、正式な定義づけがおこなわれている | とくに定義づけはされておらず、使う人によってニュアンスが異なる |
テレワークはリモートワークと違い、正式な定義づけがおこなわれた言葉で、主として国、省庁、行政、大企業などでよく使われます。一方、リモートワークは比較的新しく誕生した言葉ということもあり、IT企業、ベンチャー、フリーランスなどに多く使われる言葉です。どちらも似たような意味を持つ言葉ですが、使う人や言葉の成り立ちといった点で細かな違いがあります。
テレワークやリモートワークの違いを正しく理解しよう
テレワークの「テレ(tele)」は、「遠くの、遠く離れたところ」を意味する言葉です。つまり、テレワークはtele(遠くの)+work(働く)を組み合わせ、自宅や移動中など、オフィスから遠く離れたところで働くワークスタイルを表します。テレワークとリモートワークはよく似ていますが、テレワークの方がより公的な性格を持ち、国、省庁、行政、大企業などに使われる言葉です。
言葉の違いを理解して、適切に使い分けましょう。
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