テレワークのやり方や注意すべき6つのことをわかりやすく解説
Web会議システム
2023.08.22
2023.08.22
テレワークを導入しやすい職種は数多くあります。とくに1人でできる仕事や場所を選ばない仕事であれば、システムを整えることで、すぐにテレワークに移行できるでしょう。今回は、企業が把握しておきたいテレワークのやり方を解説します。また、テレワークを始めるうえで気をつけたいポイントについても説明します。
テレワークのやり方や導入の手順を職種別にチェック
テレワークには、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方ができるという魅力があります。デスクワークの仕事や1人でおこなう仕事であれば、すぐにテレワークに切り替えることが可能です。テレワークを導入するときには業務をどれだけリモートでおこなえるのか、リスクはないのかといった点をチェックしておきたいものです。まずは、テレワークのやり方やポイントを職種別にみていきましょう。
1. 営業職におけるテレワークのやり方
営業職には外勤が多いイメージがありますが、リモートへの移行は決して不可能ではありません。
近年では、自社と取引先がそれぞれテレワークを選択し、Web会議ツールやチャットツールを使って取引をする例が増えています。ワークフローシステムなどを導入すれば業務報告や稟議申請も手軽におこなえます。
もちろん、取引先がWeb上でのやりとりに応じない場合には、相手先に足を運ぶ必要があるでしょう。しかしこういった場合でも、オフィスに立ち寄る手間を省いて直行直帰ができれば時間を有効活用でき、業務の効率は大幅に向上します。
2. 事務職におけるテレワークのやり方
デスクワークがメインになる事務系の仕事は、比較的テレワークに移行しやすい職種といえるでしょう。
事務系の仕事はオフィスでもPCを使い、1人で業務を進めていくケースが多いものです。自宅にテレワーク環境を整えれば、普段とそれほど変わらない作業を進められます。
事務職がテレワークを始めるときには、業務に必要なビジネスツールを用意するなど働きやすい環境を整えることが大切です。
3. 経理職におけるテレワークのやり方
テレワークが難しいと思われがちな経理業務も、オフィスを離れてテレワークに移行することができます。
テレワークを始めるときには各種帳票や領収書を電子化したり、勤怠管理や執務環境をオンラインに移行したりといった準備が必要です。会計ソフトやファイル共有サービスなど、経理業務をポートしてくれる各種クラウドサービスを活用すれば、経理の仕事をよりスムーズに進められます。
これまで紙の書類でやりとりをしていた部分をオンラインに移行すれば、社員の経費申請などの手間が省け、ペーパレス化にもつながります。
4. クリエイティブ職におけるテレワークのやり方
WebデザイナーやWebライター、プランナー、イラストレーターといったクリエイティブ職の多くは、テレワークに移行しても問題なく仕事を進められます。
実際に、オフィスに足を運ばずほとんどの作業をテレワークでこなしているという人も増えています。また、クリエイティブ職は1人で仕事を進められるため、フリーランスで活躍するケースも少なくありません。
クリエイティブな分野の仕事をしている人をテレワークに移行させるときには、クラウドシステムを有効活用しましょう。プロジェクト管理ツールやWeb会議ツール、データ共有システムなどを活用すれば、それぞれの進捗を把握しながら効率的に作業をおこなえます。
5. 管理職におけるテレワークのやり方
管理職は一見するとテレワークに向いていないようにも思えます。しかし、部下や各部署の進捗をチェックして適切な指示やアドバイスを与える業務であれば、リモートに移行してもそれほど問題は起こりません。
管理職のテレワークをスマートにおこなうためには、さまざまなツールを柔軟に活用することが大切です。業務管理ツールや勤怠管理ツールなどを導入すれば、社員の業務や勤怠管理がしやすくなります。
また、リアルタイムで従業員とやりとりをするためにチャットツールやWeb会議ツールを活用することも重要です。遠隔であってもまめな管理ができるよう、必要なツールを無駄なく導入して使いこなしましょう。
6. コールセンターにおけるテレワークのやり方
コールセンターやカスタマーサポートといった職種をテレワークに移行するという方法もあります。基本的な業務のフローが身についているのなら、テレワークで仕事をしてもそれほど大きな問題は起こりません。
ただし、自宅でインバウンドやアウトバウンドをおこなうときには環境音への配慮が必要です。家族が在宅していて騒がしかったり、周囲の騒音が大きかったりすると、相手に不快感を持たれる恐れがあります。従業員の自宅が電話対応に適していない場合には、テレワークを避けたほうがいいかもしれません。
7. 接客業におけるテレワークのやり方
接客業は顧客と対面しておこなう仕事であるため、テレワークへの移行は困難と言わざるをえません。コンビニやスーパーなどの商店や飲食店、アパレル業など接客業の多くは、テレワークが叶わず出社が必要でしょう。
とはいえ、近年ではセルフレジが増え、無人コンビニの実証実験もおこなわれています。また、役所などでは証明書の自動交付システムが浸透するなど、窓口業務の負担も減っています。店舗の商品を通信販売で提供することでリモートワークを実現する動きもあります。
こういった技術が今後発展していけば、接客業をテレワーク化することも不可能ではないでしょう。
8. 医療や福祉関係におけるテレワークのやり方
医師や看護師、介護などの職種もテレワークへの移行は極めて難しいものです。病気や怪我を抱える人、高齢者、体の不自由な人を支えるためには直接対面しての処置が必要となります。
とはいえ、医療職や介護職の一部の業務をテレワーク化する動きがないわけではありません。たとえばWeb会議ツールを使えばオンライン診療が可能となります。また、介護の現場にロボットを導入するケースもあります。
もちろん、これらはほんの一部のケースですが、医療や介護の分野の負担を和らげるためにリモートの技術を導入する動きは、今後も広がっていくと考えられます。
9. 研究職におけるテレワークのやり方
研究職の場合、実際に専門設備を用意して実験をおこなわなければならないため、テレワークへの移行は難しいといえます。
ただし、研究の計画段階における会議や調査をテレワークに移行できたり、実験後の資料の取りまとめや報告もオンラインで実行できたりします。難易度の高い実験でなければ、受託会社を利用して遠隔で指示を出しながらおこなうことも不可能ではありません。
研究職は完全なテレワーク移行は難しいものですが、一部業務をオンラインに移行して効率化を図ることはできるでしょう。
10. 建築・建設業におけるテレワークのやり方
建築や土木などの分野もテレワークへの移行は難しいものです。実際に現場で作業をするような職種では、一部業務をオンライン化することを検討しましょう。
たとえば計画書や図面の共有はオンラインでおこなえます。住宅の購入希望者や工事の依頼者が遠方にいる場合にも、チャットツールやWeb会議ツールを使えば即座にミーティングをおこなえます。
11. 芸術分野のテレワークのやり方
新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、芸術分野では音楽コンサートや美術展などの中止が相次いでいます。
そのような状況下で、新日本フィルハーモニー交響楽団が「テレワークで合奏ができるのか?」と取り組んだテレワークコンサートが大きな話題となりました。テレワークコンサートに参加した団員は、各自好きな場所で自分の演奏動画を自撮りし、それを担当者が取りまとめて一本の動画に仕上げています。
一見するとテレワークが不可能に思える芸術分野ですが、オンラインコンサートやオンライン展示などを活用すれば、工夫次第でテレワークへの移行も可能でしょう。
参考:《新日本フィル》テレワークでパプリカやってみた!〜最終回〜| YouTube
テレワーク導入時に把握しておきたい注意点やリスクとは?
テレワークは、オフィスを離れて自宅など社外のスペースで仕事をする働き方です。これまでと異なる働き方を導入するときには、リスクや注意点を正しく把握しておきましょう。
とくに企業がテレワークを取り入れるときに気をつけたいことが、セキュリティ対策やコミュニケーション不足です。ここからは、テレワークを始めるときにおこないたい準備や知っておきたい注意点について解説します。
1. VPNサービスを活用してリスクを下げる
VPN(Virtual Private Network)とは、インターネット回線を使用して構築される仮想空間のことを指します。
VPNはWeb上に仮想の専用線を設定し、外部から通信の内容を読み取れないようにしてくれます。このシステムを導入していれば情報を盗み見されたりデータの改ざんがおこなわれたりするリスクを下げることができます。
リスクを軽減して安定的にテレワークをおこないたいのであれば、VPNをテレワークに活用するのがおすすめです。
2. ウイルス対策ソフトなどを導入する
テレワークをおこなううえで気になる点にセキュリティリスクがあります。テレワークではコンピュータを社外に持ち出し遠隔で作業をおこなうことになるため、ウイルス感染やサイバー攻撃に遭うリスクは高くなってしまいます。
VPNはテレワークで便利に活用できますが、サイバー攻撃を受ける可能性はゼロではありません。ウイルス対策ソフトを併用したり、端末にデータが残らない仮想デスクトップを使ったりと工夫をして、リスクから身を守りましょう。
テレワークでのセキュリティ対策について、こちらの記事でも詳しく解説をしています。
3. 従業員の端末の利用ルールに気をつける
万全のウイルス対策をしていても、端末の紛失など思わぬ理由で情報が漏洩してしまうことがあります。従業員がPCを社外に持ち出すときには、取り扱いのルールを細かく決めておきましょう。
顔認証ログインなどを導入すれば、第三者への情報漏洩を防ぎやすくなります。また、自宅以外の場所で作業をしないよう定めるなどの工夫もおこないましょう。
4. クラウドサービスのセキュリティ対策をおこなう
Web会議ツールやクラウドストレージサービスなど、さまざまなシステムを使い分けることが、テレワークを成功させるためのポイントです。
これらのツールに重要な情報を入れる場合には、セキュリティ面を意識しておきましょう。パスワードやパスコードの設定をおこなったり、二段階認証システムを採用したり、重要なデータを暗号化したりと対策をすれば、各種クラウドサービスを安心して利用できます。
5. 段階的にテレワークに移行する
急速にテレワークへと完全移行しようとするのではなく、段階的に移行を進めていきましょう。
まずは方針を決定し、続いてテレワークに関する社内のルールを細かく規定していくのがおすすめです。基本的な方針や計画が整ったら、セキュリティ対策をおこないましょう。
テレワークの方針が決まった段階で、助成金についてチェックしておくことも大切です。国や各地域が準備している助成金の条件に該当している場合には、早めに申請をおこないましょう。
ここまでの準備ができた段階で、一部の従業員にテレワーク移行を促し、成果や問題点の検証をおこないます。適切なフィードバックをおこないながら、テレワークの効率化を図りましょう。
6. コミュニケーション不足を解決するツールを導入する
テレワークをおこなうと従業員同士が顔を合わせる機会が減ってしまいます。コミュニケーション不足は、社内外の連絡に関する問題を引き起こすことがあるので気をつけましょう。また、コミュニケーション不足によって従業員がストレスや閉塞感に悩まされることもあります。
気軽に連絡を取り合えるチャットツールやWeb会議ツールなどを導入すれば、テレワークであっても積極的に社内コミュニケーションをおこなえます。気軽に交流や相談ができる仕組みを作るなど、テレワークを快適におこなえる環境を整えていきましょう。
職種に合わせたテレワークのやり方で業績を向上しよう
テレワークの最適なやり方は職種によって大きく異なります。ほとんどの業務をテレワークに移行できる職種もあれば、テレワーク移行が難しい職種もあるため、業務内容を精査して最適な方法を選択しましょう。
テレワークへの移行時にはセキュリティ面などさまざまなポイントに注意が必要となります。段階的にテレワークに移行し、よりよいテレワークのやり方を見極めましょう。
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