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テレワークでの「さぼり」を防ぐために企業ができる5つの対策

Web会議システム

2023.08.21

2023.08.21

テレワークで懸念されることの一つが、見えない環境下での社員の「さぼり」です。部下のことを信用していても、業務の様子を直接確認できないことに不安を感じる管理職の方は多いでしょう。

とはいえ、社員のさぼり対策として監視を厳しくすることは得策ではありません。それよりも各社員の業務を管理し、自発的に業務へ取り組む体勢を整えることが重要です。テレワークでの社員のさぼりを防ぐ5つの対策を紹介します。

管理職の多くがテレワークでの「さぼり」に不安を感じている

働き方改革や2020年の新型コロナウィルス感染拡大により、日本でもテレワークによる在宅勤務が広く実施されるようになりました。

とくに2020年3月〜4月にかけては、多くの企業がテレワークへの切り替えをおこなったため、対応マニュアルが整備されておらずさまざまな課題に直面したケースも少なくないでしょう。[注1]

そしてインターネットでは「テレワークでの上手なさぼり方」を紹介する記事まで投稿されている状態です。そのような状況では、管理職の方が部下のさぼりを不安に思ってしまうのも仕方がありません。

テレワークでさぼりが増える4つの原因

テレワークでさぼりが増える理由は、上司の目がないことによる気の緩みだけではありません。ここでは、テレワークでさぼりが増える4つの原因について、それぞれ解説します。

1. 社員一人ひとりの役割が明確になっていない

テレワークでさぼりが増える要因として、社員が自分の役割を把握できず、自発的に業務に取り組めていないことが挙げられます。自分のやるべきことが定まっていなければ、どの作業をすればいいのかを判断することができません。

オフィス内ならその場で仕事を割り振ることもできますが、テレワークでは誰の手が空いているのかを把握することが困難です。手が空いたら次の指示が来るまで時間をつぶす、という状況を招く恐れがあります。

2. 時間を持て余してしまう

オフィスでの仕事と同等の作業量をこなしたとしても、テレワークでは時間を持て余してしまう人もいます。同僚との雑談に時間を取られたり、上長から急な依頼をされたりすることがなく、自分の業務に集中して取り組めることが理由です。

テレワークではオフィスの雑用ができないうえ、人手の足りていない業務の把握も困難です。場合によっては、終業時刻まで無駄な時間を過ごすことになりかねません。

3. 孤独や不安な気持ちになる

社員全員がテレワークに適性があるわけではありません。賑やかなオフィスを離れ、一人で作業することに孤独を感じてしまう人もいます。また、テレビやラジオを付けて寂しさを紛らわせている人も多いようですが、業務が疎かになるようでは問題です。

4. 業務に集中できる環境が整っていない

テレワークで効率的に仕事をするためには、ワークスペースを整える必要があります。自分の書斎があれば仕事にも集中しやすいですが、若年層社員の多くは自宅に無理やりワークスペースを作っているのが現状です。

テレビや漫画、ゲームなどが目につく環境では業務に集中できないという人もいるようです。対策としては、デスクを置く場所を工夫したり、趣味の物に布を掛けて業務中に目に入らないようにしたりといった方法があります。業務に集中できず悩んでいる部下がいれば、環境改善についてアドバイスするとよいでしょう。

また、自宅での働きやすさをサポートするため、デスクの購入費用や、電気代・通信費などの一部を会社が負担する福利厚生制度を整えることも大切です。

テレワークでのさぼり対策でやりすぎはNG

テレワークでのさぼりを防止したいからといって、監視体制を強化したり、社員の行動を束縛したりすることは得策ではありません。本来テレワークを導入するべき目的であるワークラーフバランスを考慮して、ゆとりのある働き方を許容する姿勢が必要です。

1. 行き過ぎた監視・束縛はモチベーションを下げる

テレワークにおける行き過ぎた監視や行動の束縛は、社員に「自分は信用されていないのではないか」という気持ちを抱かせてしまいます。場合によっては、上司への不信感やモチベーション低下につながりかねません。

たとえば、テレワーク中のさぼり対策として「業務中は常時Webカメラをオン」というルールを設ければ、一定の効果は期待できるでしょう。しかし、過度な監視・束縛によって社員が働きづらさを感じれば、かえって仕事への意欲を削いでしまうのです。

2. テレワークの目的を意識した働き方改革をおこなう

感染症対策の一環として、急遽テレワークを導入することになった企業は少なくないでしょう。しかし、本来ならテレワークは、社員のワークライフバランスを考慮し、多様な働き方の実現を目指して導入するべきです。社員のさぼり対策にばかり気を取られ、テレワーク本来の目的が疎かにならないようにしましょう。

さぼりが増えるということは、逆をいえば仕事のゆとりが生まれていると捉えることもできます。テレワークによって社員にゆとりが生まれることは、決して悪いことではありません。もちろん、業務に支障をきたすような悪意のあるさぼりに対しては罰則が必要なので、別途ルールが必要です。

さぼり対策で社員の行動を大きく束縛することは、テレワーク本来のメリットを捨ててしまうことになります。テレワークにおけるさぼり対策では、社員のゆとりを残しつつ生産効率を上げていく方法を検討し、取り入れていきましょう。

テレワークで社員のさぼりを防ぐための5つの方法

テレワークにける社員のさぼりを防ぐために、企業がとるべき対策を解説します。ポイントはさぼらないように監視するのではなく、社員が自発的に仕事へ取り組めるように管理方法を変えていくことです。

1. 仕事の割り振りをメンバーシップ型からジョブ型へ変える

企業における社員の雇用形態は「メンバーシップ型」と「ジョブ型」に分けることができます。

メンバーシップ型は日本企業で広く一般的に普及しています。一括で人員を採用し、各部署に人員を割り振っていく雇用形態です。部署やプロジェクトごとの大きな目標に対し、集められた各社員が連携・協力しながら業務を進めていきます。


メンバーシップ型雇用による業務形態の利点は、チーム内での結束力が高まることと、お互いのフォローによって生産効率が上がることです。反面、1つの目標に対し全員で業務に当たることから各社員の仕事の範囲は曖昧になり、仕事に対する責任感が薄れるという弊害もあります。自分が手をつけなくても、ほかの誰かが対応してくれるだろうという気持ちから、さぼりに繋がることもあるでしょう。

円滑に業務を遂行するためには細かな連携も欠かすことができず、テレワークには向かない業務形態です。

ジョブ型は主に海外企業で多く見られます。特定の仕事・役割に対して必要な人員を採用する雇用形態です。社員一人ひとりの目標と業務内容が明確なため、各自の責任感が増します。テレワークに向いているのはジョブ型です。各社員の目標・作業内容が明確になり、仕事に対する責任感が増し自発的に業務に取り組む姿勢が生まれます。

テレワークでのさぼり対策には、ジョブ型を参考にした業務の割り振りが有効です。従来のようにその都度仕事を割り振るのではなく、各社員に個別で目標と仕事の範囲を指定することで、仕事に対する責任感をもたせましょう。また、決められた目標を達成すれば評価に繋がるという期待感から、仕事に対するやりがいも生まれます。

2. 成果物の提出や業務の進捗報告を義務付ける

成果物の提出、もしくは進捗状況の報告を義務付けておくことも、テレワークでのさぼり対策として有効です。具体的な報告義務を設けることで、一人ひとりが責任感をもって業務をやり遂げるよう促すことができます。

具体的には、上長が社員各々にその期間で対応してもらいたい案件を伝え、事前に仕事を割り振っておきます。管理側も働く側もやるべきことが明確になり、タスク管理がしやすくなることがメリットです。上長が管理するのは業務の過程ではなく、提出された成果物や進捗報告などの結果です。指示した通りの業務がおこなわれていることを確認し、問題がなければ次の案件を割り振っていきます。

上記のサイクルでチームを運営していくことで、テレワークでも効率的に業務を進めることができるでしょう。また、社員が自分でタスク管理をおこなうことになるので、メリハリを付けて業務に取り組む訓練にもなります。

3. 定量評価を重視する

テレワークの開始に合わせて仕事の割り振り方を変えるのであれば、あわせて見直したいのが人事評価制度です。普段の勤務態度を確認することができないテレワークでは、作業の結果を重視した評価制度が適しています。

人事評価には仕事に対する姿勢など数値化できない部分を評価する「定性評価」と、具体的に表れる数値で評価する「定量評価」があります。日本企業の人事評価では、慣習的に定性評価の比重が大きいといわれています。

しかし、テレワークでは上司の目がないため、「頑張ってもどうせ評価は上がらない」と考える社員も出てくるでしょう。仕事上の無力感はモチベーションの低下やさぼりに直結します。

こうした問題を回避するため、テレワークでの人事評価は定量評価を重視した制度への見直しが求められます。評価制度の変更は簡単ではないかもしれません。しかし、先に紹介したジョブ型や成果物の提出によるタスク管理は、どちらも定量評価と相性のよい仕組みです。

テレワークで社員の働き方が変わり、従来の評価制度では勤務の実態にそぐわなくなることもあるでしょう。多様な働き方に合わせて、会社も柔軟に制度を変えていく姿勢が求められているのです。

4. フレックスタイム制・変形労働時間制の採用

業務中の無駄な時間がさぼりにつながっているのであれば、思い切って勤務形態を変更するのもひとつの方法です。フレックスタイム制や変形労働時間制を採用すれば、社員の都合に合わせて効率的に時間を活用できるようになるでしょう。

日本の企業では、原則として1日8時間の勤務を義務付けていることが一般的です。仮に自分の仕事が早く終わったとしても、終業時刻までは勤務を続けなければなりません。オフィスであれば同僚の仕事を手伝ったり、雑用をしたりしてチームに貢献することができます。しかし、テレワークではただ自宅で時間を持て余してしまうだけです。

フレックスタイム制は、決められたコアタイム以外は社員の裁量で働く時間を調整できる制度です。仕事が早く終わればその時点で退勤し、プライベートを充実させることもできます。また、集中して効率よく業務を終わらせようと、自主的に工夫する社員が出てくるかもしれません。

変形労働時間制は、一定期間内で最低限働くべき時間を定めておき、1日当たりの勤務時間は自由に割り振れるものです。たとえば1週間で40時間の勤務が定められている場合、月曜日は6時間勤務、火曜日は10時間勤務などと、時間を割り振っていきます。

柔軟な勤務形態はさぼり対策としての効果が見込めるうえ、子どもの世話や家族の介護など、さまざまな事情を抱える社員の働きやすさにもつながります。テレワークと同じく、ワークライフバランスの一環として採用を検討しましょう。

5. チーム内でコミュニケーションの時間を作る

Webツールを活用して、定期的にチーム内でコミュニケーションの時間を作るようにしましょう。仕事に対するモチベーションの低下を防ぎ、孤独感を解消することで、業務に集中させる効果が期待できます。

オフィスから離れて仕事をしていると、徐々に会社への帰属意識が薄れ、仕事へのやりがいやモチベーションが低下してしまうことがあります。とくに若年の社員は1人で仕事をすること自体に不安を感じるかもしれません。


オンライン上であっても、定期的に同僚と顔を合わせることができれば、チームの連帯感と会社の帰属意識が高まります。また、「みんなも頑張っている」「自分は1人ではない」と仕事に奮起する気持ちを呼び起こすこともできるでしょう。

テレワークにおけるさぼりは社内規定で定義する

ゆとりのある働き方を許容するテレワークだからこそ、基準がないと社員のさぼりが横行してしまう可能性もあります。社内規定にテレワークに関する条文を追加し、最低限のルールを設けるようにしましょう。

社内規定に抵触すればさぼりとみなされる

社内規定に新たにテレワークに関する条文を追加しておくことで、ルール違反を犯した社員を懲戒処分の対象にすることができます。たとえば「テレワーク時は30分以上Webカメラの前から離席してはならない」という規定を設けていれば、長時間に渡る社員の無断離席を防ぐことができるでしょう。

社内規定を新たに設けた場合は、トラブル回避のために改定内容を全社員へ周知する必要があります。上長から部下への伝達を徹底しましょう。

子供の世話はさぼりになる?

自宅に小さな子どもがいる社員の場合、勤務中に子どもが泣き出してしまうことも考えられます。長時間業務から離れざるをえないことで、さぼりに該当するのではないかと思うケースもあるでしょう。

絶対とはいえませんが、大抵の場合は懲戒等処罰の対象にすることはできないでしょう。もし離席していた時間が社内規定に抵触するようであれば、会社にはその従業員を懲戒する権利が発生します。

しかし、懲戒権を執行するには「客観的に合理的な理由」が認められる場合に限り、「社会的通念上相当」の処罰である必要があります。

子どもの世話を処罰の合理的な理由と捉えることは考えにくいですし、社会通念上、懲戒処分は相応しくありません。

テレワークを実施するときは、社員の家庭事情を考慮することも大切です。上長はあらかじめ各社員の事情を把握し、安心して就業できる体制を整えておきましょう。

テレワークでのさぼりは仕事の管理で防ぐ

テレワークにともなう社員のさぼりを完全に防ぐことはできません。ゆとりある働き方はテレワーク本来の目的でもあるので、業務に支障がなければ、ある程度は許容する心構えも必要です。


仕事の割り振りやタスク管理を工夫し、一人ひとりのやるべきことを明確にしていくことで、テレワークにおける業務の効率アップを目指せます。各々が自発的に業務に取り組む環境を整えていけば、さぼりは自然と少なくなっていくでしょう。

[注1]テレワーク導入率緊急調査結果と事業継続緊急対策(テレワーク)助成金募集期間延長をお知らせします(第330報)|東京都

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