2025年の崖とは何?なぜ2025年?をわかりやすく解説!

「2025年の崖」とは、経済産業省のDXレポートによって提唱された言葉です。DXをおこなわない場合に2025年に起こりうる経済損失の可能性のことを指します。この記事では、「2025年の崖」とは何か、なぜ2025年の崖が注目されているのかについて解説します。

更新日:2022.5.25

「2025年の崖」とは、経済産業省のDXレポートによって提唱された言葉です。DXをおこなわない場合に2025年に起こりうる経済損失の可能性のことを指します。この記事では、「2025年の崖」とは何か、なぜ2025年の崖が注目されているのかについて解説します。

2025年の崖とは

2025年の崖とは、経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」の中で用いられた言葉で、IT人材の不足と基幹システムの老朽化によって、国際競争力の低下や経済の停滞が懸念される事態のことを指しています。

2025年の崖に対して何も対策をおこなわなければ、2025年から年間で最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるとされています。この2025年の崖への有効な対策手段のひとつとして考えられているのが、DXです。

関連記事:DX推進の必要性とは?導入するメリット・デメリットを解説

なぜ2025年の崖なのか?

なぜ2025年なのかというと、経済産業省のDXレポートによれば、2025年には、21年以上稼働する基幹システムを使う企業が60%に上り、現在の3倍になると予想されているからです。

また、日本情報システム・ユーザー協会「企業 IT 動向調査報告書 2016」によると、企業が保有する「最も大きなシステム」(≒基幹系システム)が、21 年以上前から稼働している企業の割合は 0%、11 年~20 年稼働している企業の割合は 40%。仮に、この状態のまま 10 年後の 2025 年を迎えると、21 年以上稼働している企業の割合は 60%になる

DXレポート~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~|経済産業省

2025年の崖の4つの課題

2025年の崖に関する課題としては、主に以下のようなことが挙げられます。それぞれの課題について、説明します。

  • 人的課題
  • 経営課題
  • 技術課題
  • グローバル化に対する課題

人的課題

2025年の崖に対する対策としてDXを推進するためには、DXに精通している人材が必要になりますが、そのような人材が不足している企業も多いでしょう。この場合、新たに人材を採用したりアウトソーシングしたりする必要があるので、必要以上のコストが発生してしまう可能性があります。

経営課題

DXを推進して新たなシステムなどを導入する場合、これまで慣れてきた業務全体の見直しを迫られる可能性もあります。DXによって業務自体が効率化されるとはいえ、業務プロセスを新しくしていくには、多くの時間や労力を要します。

技術課題

事業で用いる技術の違いは、ビジネスモデルの違いに直結します。事業基盤となっているシステムが古く、柔軟性に欠ける状態では、新しいサービスやビジネスモデルを生み出すことは難しく、経営面での大きな遅れにつながります。

グローバル化に対する課題

日本では、DXは業務の効率化や生産性の向上のためのものと捉えられている場合が多いでしょう。しかし日本より早くDXを推進している海外の企業では、DXを新たなビジネスモデルの開発や、これまでにない顧客体験の創造などのために用いていることも多いです。

関連記事:企業のDXにおける4つの課題と解決策を分かりやすく解説

なぜDX化が必要なのか?

ではなぜ、2025年の崖への対策としてDX化が必要なのでしょうか。前述したように、企業が持つ古い基幹システムを刷新する必要があるためです。

DXとは、「デジタル技術によって生活をよりよくすること」です。企業におけるDXは、多くの場合、デジタル技術を活用することで新しいビジネスモデルを生み出したり、業務プロセスを効率化したりすることを指します。業務システムの老朽化が進む2025年を目前に、自社の業務システムを見直し、企業活動を改善していくことが企業には求められています。

2025年の崖への対策として、DXを推進する必要があるということが分かったとしても、自社がどのような課題を抱えているかを把握していなければ、具体的なアクションに結びつけることはできません。

経済産業省は2019年7月に、「デジタル経営改革のための評価指標(DX推進指標)」を策定しており、この指標を利用することで各企業がどのようにDXを推進するかについて、簡易的な自己診断をおこなうことが可能です。

各指標は大きく2つの方向性に分けることができます。1つはDX推進のための経営のあり方や仕組みの構築に関する指標で、もう1つはDX実現の基盤となるITシステムの構築に関する指標です。

これらの指標をもとにして、自社にとって最適な形でDXの推進をおこなうことが求められます。

関連記事:DX推進指標とは?提示された背景や活用のポイントを解説

2025年の崖に向けて準備すべきことは?

上述した2025年の崖への対策を踏まえて、企業がこれから2025年の崖に向けて準備するべきこととして、主に以下のようなことが考えられます。

  • 既存のシステムの再構築や新しいシステムの導入
  • DXに精通した人材の採用
  • 従業員へのビジョンや方針の共有

それぞれについて、説明します。

既存のシステムの再構築や新しいシステムの導入

古いシステムのことを「レガシーシステム」と言います。レガシーシステムに依存したままでは、生産性の向上や新しいビジネスモデルの開発は見込めません。既存のシステムの再構築が可能なのであれば再構築し、難しい場合は新しいシステムを導入しましょう。

最近ではクラウドで利用できるようなシステムも増えてきているので、システムの選択肢自体が以前と比べると格段に多くなっています。

DXに精通した人材の採用

記事の前半でも少し触れたように、DXを推進するためにはDXに精通した人材が必要です。DX推進を担当する人物がDXの本質を把握しているかどうかで、DX推進の成果は大きく変わってきます。

また、実際にDXを導入したあとは、新しいシステムを使いこなすためにもIT人材が多く必要になります。自社にそのような人材がいない場合は、新しく人材を採用したり、研修で社員を育成したりすることも必要でしょう。

従業員へのビジョンや方針の共有

経営者が2025年の崖に対して危機感を持ち、DX推進を図ろうとしても、実際に現場で働く従業員が同じような危機感を持っていなければ、DXの推進はうまくいきません。

実際にDXを推進する前に、なぜこのような取り組みをおこなうのか、DXを推進することでどういったメリットが期待されるか、といったビジョンや方針を従業員にも共有することが重要です。

全社一丸となってDX推進に取り組むことで、より大きな効果が期待できるでしょう。

2025年の崖への対策手段としてDXは非常に効果的

2025年の崖とは、IT人材の不足と基幹システムの老朽化によって、国際競争力の低下や経済の停滞が懸念される事態のことを意味します。DXは2025年の崖に対する有効な対策手段であり、今後多くの企業がDXを推進していく必要があります。

一口に「DXの推進」といっても、企業が抱えている課題などによってその方法は多種多様なので、自社にとって最適な形でDXを推進することを心がけましょう。

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