DXで経理業務を効率化!導入事例や注意点について解説

DXは産業や部門、職種などを問わず、あらゆるシーンで推進されるものですが、なかでも経理業務のDX化はとくに優先すべき課題といえるでしょう。新型コロナウイルスの影響で急速に注目が集まったDXですが、新型コロナウイルスの影響だけではなく、デジタル化社会といわれる現代では経理のDX化は必要不可欠です。まだDX化に着手していない場合は、なるべく早い段階で導入を検討しましょう。今回は、経理DXの概要や必要性、DXで効率化できる主な業務、経理部門でDXを推進する際の注意点についてまとめました。

更新日:2022.5.25

DXは産業や部門、職種などを問わず、あらゆるシーンで推進されるものですが、なかでも経理業務のDX化はとくに優先すべき課題といえるでしょう。
新型コロナウイルスの影響で急速に注目が集まったDXですが、新型コロナウイルスの影響だけではなく、デジタル化社会といわれる現代では経理のDX化は必要不可欠です。まだDX化に着手していない場合は、なるべく早い段階で導入を検討しましょう。
今回は、経理DXの概要や必要性、DXで効率化できる主な業務、経理部門でDXを推進する際の注意点についてまとめました。

経理DXとは?

経理DXとは、経理部門でおこなわれている業務をDX化することです。

DXとは「Digital Transformation」の略称で、直訳すると「デジタルによる変化・変容」という意味になります。

経済産業省では、DXは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化、風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義していますが、経理業務においては、データやデジタル技術を活用することで、日々の煩雑な経理業務を効率化し、労働生産性を高めることを意味しています。(※1)

たとえば、これまで紙媒体で作成・整理、保管していた請求書や納品書などの帳簿書類をデジタル化して電子データとして管理したり、給与計算システムや勤怠管理システムなどのシステムと連携したりすることが、経理DXの代表的な例です。

(※1)デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)|経済産業省 p2

関連記事:DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?定義やメリットを解説

中小企業の経理業務こそDX化すべき理由

経理DXには、新たなシステムの導入や、専門的な知識と技術を持った人材などが必要になるため、DX化の実現や推進には企業格差が生じているのが実状です。

経産省の報告書によれば、DXが進む企業と企業全体の平均とでは、DXの推進の度合いには大きな差が存在しているようです。(※1)

とくに中小企業では、「DXをよく知らない」「自社に必要なのかわからない」という理由でDX化が停滞しているケースが少なくありませんが、実は中小企業の経理業務こそ、率先してDX化することが必要といえます。

なぜ中小企業の経理DXが急務とされているのか、その理由は大きく分けて3つあります。

(※1)デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会WG1 全体報告書|経済産業省 p11

経理業務を効率化できる

経理業務をDX化すると、給与計算や資産管理、決算業務などをある程度自動化することができます。

勤怠管理システムなどのシステムとデータ連携すれば、給与計算と勤怠管理それぞれのシステムでデータを二度入力する手間もなくなり、業務効率が飛躍的に向上します。

少子高齢化が進む現代日本では、労働生産人口の減少が社会問題となっており、どの産業でも人材不足に悩まされています。

経理業務を効率化すれば、少ない人材で業務を回すことができるため、人手不足の問題解消にもつながります。

コストの削減

経理DXによってペーパーレス化が進むと、紙媒体の書類の作成と管理が不要になるため、用紙代や印刷代、保管に使うオフィス家具代などのコストを削減することができます。

また、業務効率化によって経理担当者の負担が軽減すれば残業時間も減るため、時間外労働によるコストの低減にもつながります。

属人化の問題解消

経理は数ある職種のなかでも属人化が進みやすい部署であるといえます。担当者が休職、あるいは退職して知識やスキルが引き継がれないと、業務に支障をきたしてしまう可能性があります。

とくに中小企業では、経理担当が数人しかいないという場合も多いでしょう。業務のブラックボックス化によって引継ぎの遅滞や不正リスクが生じやすい点が大きな課題となっています。

経理DXによって経理業務が扱うデータや情報を可視化すれば、従業員同士の情報共有がスムーズになり、円滑な引継ぎや不正防止に貢献します。

関連記事:中小企業こそDXを取り入れるべき理由と導入する際のポイント

DXで効率化できる経理業務

経理DXを推進することによって業務効率の向上が期待できる主な業務を3つ紹介します。

1. 給与計算業務

経理では、従業員の勤怠データをもとに毎月の給与を計算しますが、勤務時間や時間外労働、基本給や手当給、各種控除額などは従業員ごとに異なるため、一人ひとりの条件に合わせて給与計算をおこなうのはかなりの手間と時間がかかります。

経理DXの一環として、勤怠管理システムと給与計算システムを連携させれば、勤怠データが自動的に給与計算システムに反映されるため、入力や計算の手間を省くことができます。

あらかじめ従業員ごとに給与計算のルールを設定しておけば、集計や計算の手間もかかりません。

2. 請求書に関する業務

従来の経理業務では、請求書は紙媒体で発行するのが一般的で、捺印や発送業務が必要不可欠でした。

請求書を含む帳簿書類を電子データ化すれば、請求書を紙媒体で発行する手間とコストを削減できるのはもちろん、捺印や発送業務も不要になるため、「請求業務のために出社する」などの必要がなくなり、テレワークの推進にもつながります。

3. 決算業務

決算期になると、経理はこれまで帳簿で管理してきた取引を総括し、損益計算書や貸借対照表などを作成する決算業務をおこないます。

従来の方法では大量の書類をもとに決算書を作成する必要があったため、決算期の残業が常態化している企業も少なくありませんでした。

決算書の作成に対応した会計ソフトを導入すれば、領収書やレシートの自動読み取り、仕分けの自動化などにより、短時間で簡単に決算書を作成できるので、決算期にありがちな長時間労働の問題も解消できます。

経理部門でDXを推進する際の注意点

経理部門でDXを推進するにあたり、注意したいポイントを2つ紹介します。

1. まずは課題を洗い出すことから始める

経理DXをどのようなかたちで実現するかは、企業の業種やニーズによって異なります。そのため、まずは自社の経理部門が抱えている課題を洗い出し、どの部分をデジタル化すべきか、どんなツールやシステムを入れるのが最適かなどをじっくり検討しましょう。
ツールやシステムの導入にはそれなりの費用や手間がかかります。必要な部分のみDX化することで、高い費用対効果を期待できます。

2. 関係部署や取引先への周知をおこなう

経理業務は他部署や、取引のある外部企業とも関わりのある仕事です。そのため、帳簿書類の電子化などをおこなう場合は、関係する部署や取引先にもあらかじめ周知する必要があります。
何の前触れもなく、いきなり新しいシステムを導入したり、電子データを送りつけたりすると、無用な混乱を招く原因になるので要注意です。

経理DXを進めれば、業務の効率向上やコスト削減につながる

経理部門のDX化を推進すると、これまで手作業でおこなっていた作業がデジタル化され、業務効率を大幅に向上させることができます。
経理はミスの許されない業務が多く、かつスピードも求められます。ぜひ経理DXを推進し、業務の効率化や経費削減に取り組んでみるとよいでしょう。

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