DX化に役立つツールを紹介!一覧や選定ポイントを解説
DX化に役立つツールは、業務効率改善やマーケティング活用などの目的に応じて数多くあります。ただ、どれを導入しても等しい効果を得られるというわけではなく、自社の業務内容・フローに沿ったものであるかどうかなどを意識して、自社に最適なツールを選ぶ必要があります。
DXを推進するにあたっては、さまざまなツールの導入を検討する必要がありますが、そういったツールを利用した経験がなければ、どれを導入すべきかで悩んでしまうこともあるでしょう。
ツールを比較検討する際に、どういったポイントを重視すればよいのか、どういった点に注意すればよいのかが分かっていれば、的確なツール選定をおこなうことができるでしょう。
本記事では、DX化に役立つツールを目的別に紹介すると同時に、DXツールの選定ポイントやDXツールを選定する際の注意点について説明します。
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目的別!DX化に役立つツールを一覧で紹介
DX化に役立つツールはいろいろとありますが、どのような課題を解決したいのかによって、導入すべきツールは異なります。
以下では、目的別におすすめのツールを紹介します。
業務効率改善
業務効率改善におすすめのツールとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ワークフローシステム
- ドキュメント管理ツール
- プロジェクト管理ツール
- RPA
ワークフローシステムを利用すれば、書類の作成や捺印、回覧、承認といったフローを簡単にデジタル化することが可能です。
従来は紙でおこなっていた業務をそのままデジタル化できるツールを利用すれば、スムーズに紙からデジタルへと移行することができるでしょう。
ドキュメント管理ツールは、チーム内で共有するドキュメントの管理に用いるのが便利です。社内のサーバーにデータを保存する場合、容量が問題になることも多いですが、クラウド型のツールやサービスを利用すれば容量が気になることもありません。
プロジェクト管理ツールは、プロジェクトの進捗を可視化して管理できるツールです。
リモートワークなどの導入により、同じプロジェクトを持つチームが別々の場所で働くというケースも増えてきていますが、プロジェクト管理ツールを利用することで、プロジェクトの進捗を把握しやすくなります。
RPAは「Robotic Process Automation」の略で、人の手でおこなっていた業務をロボットの力を借りて自動化する技術のことを指します。
人よりも早い速度でミスなく業務をおこなうことができるため、業務効率の改善に非常に効果的です。
マーケティング活用
マーケティング活用におすすめのツールとしては、以下のようなものが挙げられます。
- CRMツール
- MAツール
- SFAツール
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客管理をおこなうためのツールです。
顧客の基本情報や対応履歴などを管理することが可能で、それぞれの顧客に適したマーケティング活動をおこなうことができます。
MAはMarketing Automationの略で、文字通りマーケティングを自動化するためのツールです。
メールやLINE、アプリによる通知などのさまざまなチャネルを駆使して、それぞれの顧客に最適化された内容のコンテンツを、最適なタイミングで発信することが可能です。
SFAはSales Force Automationの略で、こちらも営業活動を支援するためのシステムです。
CRMと混同されがちですが、SFAでは、商談やアポイントの履歴、商談の内容などの顧客情報を管理し、営業活動を効率化します。
関連記事:CRMとSFAの違いとは?導入前に機能を比較してみよう!
コミュニケーション効率改善
コミュニケーション効率改善におすすめのツールとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ビジネスチャット
- オンライン会議システム
- スケジュール共有ツール
ビジネスチャットは、社内外の相手との連絡・コミュニケーションツールとして役立ちます。
1対1でのコミュニケーション時はもちろんのこと、1対複数でのコミュニケーション時のツールとしても利用できます。
オンライン会議システムは、遠隔地にいる人同士で会議をおこなうことができるシステムです。リモートワークや在宅勤務の普及が進んできている昨今において、欠かせないシステムと言えるでしょう。
スケジュール共有ツールは、チームメンバー同士などのスケジュールを可視化して把握するのに役立つツールです。会議にアサインしたい場合などに、それぞれのメンバーに予定を直接確認せずとも、スケジュール共有ツールを確認するだけで把握できるので非常に便利です。
関連記事:ビジネスチャットのメリット・デメリットとは?導入の利点を紹介!
DXツールの選定ポイント
実際にDXツールを導入する際、多くの場合では、複数のツールを比較検討したうえで導入するツールを決めることになります。DXツールの選定ポイントとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 自社の業務内容・フローに適しているか
- 分かりやすいUIか
- サポート体制は充実しているか
それぞれのポイントについて、説明します。
自社の業務内容・フローに適しているか
DXツールは、導入することで生産性向上などに寄与してくれることは間違いありませんが、どの程度の効果があるかはツールと業務内容・フローがいかにマッチしているかによります。
自社の業務内容・フローおよび、どういった部分にどのような課題があるのかを踏まえたうえで、最適なツールを選ぶことを心がけましょう。
分かりやすいUIか
DXツールは導入したうえで、現場の従業員に使ってもらわなければなりません。
そのためには、ITツールのリテラシーが高くない社員でも、直感的に分かりやすいUIであることが重要です。
ITツールのなかには、トライアルが利用できるものもあります。その場合は、導入前にトライアルを利用して従業員が使いこなせそうかどうかを確認するとよいでしょう。
サポート体制は充実しているか
初めて利用するツールの場合、機能をうまく使いこなせないということもあるでしょう。そのような場合、そのツールのサポートに頼ることも多くなるでしょう。
そのため、サポート体制が充実しているかどうかで、ツールを使いこなせるかどうかは大きく変わります。
電話だけでなく、メールやチャットなど、複数の窓口が設けられていれば、状況に応じて適切な手段でサポートを依頼することが可能です。
DXツールを選定する際の注意点
DXツールを選定する際には、以下のような点にも注意しておく必要があります。
- 現場の要望を把握する
- 部分的・段階的な導入は可能か確認する
- 既存のツールとの連携は可能か確認する
それぞれの注意点について、説明します。
現場の要望を把握する
DXツールはあくまでも、現場が抱える悩みや課題を解決するために導入するものです。そのため、ツール自体がどれだけ高性能で素晴らしいものであったとしても、それが現場の課題解決に合わなければ、導入する意味はありません。
現場がどのようなことに困っており、どのような要望があるのかを踏まえたうえで、導入するツールを選定することを心がけましょう。
部分的・段階的な導入は可能か確認する
新しいツールは、実際に導入してみなければどの程度の効果があるか分からないものではありますが、効果が不明瞭なものに予算をかけることは難しいでしょう。そのため、まずは部分的に導入し、使用感や効果を検証したうえで、全体的な導入を検討するのも一つの手です。
最初は特定の部署やプロジェクトでのみ導入してみて、そこで効果が出れば全社的に導入する、という流れも考えられるでしょう。
既存のツールとの連携は可能か確認する
DXツールを導入しても既存のツールがすべて使われなくなるわけではないので、業務の中で既存のツールとDXツールが共存する形になることも十分考えられます。
その際、既存のツールとうまく連携できるようなツールのほうが、使い勝手もよいですし業務の効率化に大きく貢献してくれるでしょう。
また、自社で既に導入しているツールがある場合は、既存ツールとうまく連携できるかどうかで選ぶということも、重要な観点のひとつです。
DXツールは自社の業務内容・フローを踏まえて選定しよう
DX化に役立つツールは数多くありますが、どのツールを導入しても業務効率が劇的に改善されるというわけではなく、自社の業務内容やフローとの相性がよいものを選ぶことを意識する必要があります。
また、実際にツールを利用することになる現場の要望を踏まえて選定することや、使い方が分からない場合などにすぐ頼ることができるように、サポート体制が充実しているものを選ぶことも、重要なポイントです。
自社の解決したい課題を踏まえたうえで、導入するツールを選定することを心がけましょう。