領収書の偽造や改ざんにあたる行為や罪とは?不正への対応方法や偽造の防ぎ方も解説

会社の経費を使って商品やサービスを購入する場合、発行してもらった領収書を使って経費申請をおこないます。この際、領収書の発行を忘れてしまったり、領収書の内容が誤っていた場合、いったいどのような対応を取れば良いのでしょうか。今回は、領収書の偽造・改ざん行為とその罰則について紹介していきます。良かれと思ってしていた行為が不正行為に該当してしまうおそれもあるので、この記事を読んだうえで慎重に領収書を取り扱うようにしてください。

領収書の偽造や改ざんに該当する行為

まずはじめに、領収書の偽造や改ざんに該当する例を4つ紹介します。気づかぬうちに領収書の偽造や改ざんをしている可能性もあるので、必ず目を通しておきましょう。

架空の領収書を偽造する

自分で領収書を偽造し、存在していない経費を架空計上することは、不正行為として禁止されています。税務署が発行元に確認をとればすぐに不正が発覚してしまうので、絶対におこなわないようにしましょう。

日付や金額を書き換える

発行された領収書の日付や金額を書き換える行為も、領収書の改ざん行為として禁止されています。金額を書き換えた場合、経費として計上する金額が変わってしまうことから改ざんにあたると想像がつきますが、実は、日付を書き換えた場合も改ざん行為としてペナルティが課せられてしまいます。
もし、発行された領収書の金額や日付が間違っていた場合は、発行者に該当箇所の修正か正しい領収書の再発行を依頼しましょう。

白紙の領収書に自分で記入する

白紙の領収書に自分で取引内容を記載することも、領収書の改ざんにあたります。ここでのポイントは、領収書を受け取る側が領収書を発行してしまっている点です。正しい取引を記載していた場合でも、受け取る側が領収書を発行する行為は偽造行為となってしまうため、絶対にやめましょう。

偽物の領収書を使用する

違法な販売業者から仕入れた偽物の領収書を使用する行為も、不正行為として禁止されています。領収書の発行を忘れてしまったり紛失してしまった場合は、領収書の再発行を依頼できる場合もあるため、領収書の偽造は決しておこなわないでください。

領収書の偽造がばれた時の罪

ここまで領収書の偽造や改ざんに該当する行為について紹介してきましたが、これらが発覚した場合、いったいどのような罰則があるのでしょうか。この項では、領収書の偽造がばれた時の罪について紹介していきます。

重加算税

国税通則法第68条によると、税務署による調査の結果領収書の偽造や改ざん行為が悪質だと認められた場合は、脱税しようとした金額の35%が「重加算税」として課せられることになります。重加算税は、本来課せられていた税金とは別に支払いが発生するため、かなりの金額になってしまいます。
なお、偽造や改ざん行為が意図的でなかった場合でも「過少申告加算税」というペナルティが課せられてしまうので、何度も確認したうえで正しい金額を申告するように心がけましょう。

有印私文書偽造罪

刑法159条1項によると、領収書の発行権限を持たない者が他人または偽造した印章・署名を利用して領収書を発行した場合、「有印私文書偽造罪」として3ヶ月以上5年以下の懲役が課されます。権限を持たない者が、他人の発行した領収書の一部を改ざんした場合も「有印私文書変造罪」として、同じく3ヶ月以上5年以下の懲役刑となります。

税務署は偽造された領収書をどう見破るのか

税務署は、個人事業主や法人の脱税行為を防ぐため、さまざまな手段を使って領収書の改ざんを見破っています。ここでは、その一例を紹介していきます。

領収書の視覚情報(筆跡など)から追及する

手書きの領収書の場合、税務署は記入された文字などの視覚情報を比較しながら領収書の改ざんを見破ります。止め・ハネ・払いなどの筆跡やペンの筆圧・種類などは、特に注目されるポイントでしょう。

反面調査などで物理的に可能か検証する

同じタイプの領収書が何枚も見つかるなど脱税行為が疑わしいと判断された場合、税務署は取引先に聞き込みをおこなう「反面調査」を実施します。ひとたび反面調査が実施されてしまうと、取引先からの信用を失いかねないため、慎重に申告するよう注意が必要です。

従業員が領収書を偽造をしていた場合はどう対処すればよい?

従業員が偽造した領収書を使って会社の経費を架空請求していた場合、いったい会社はどのような対応をとればよいのでしょうか。
まず、税務署へ申告できるのは実際に経費として使用された金額のみです。たとえ従業員に支払いを終えたあとでも、不正が発覚した場合は、経費として計上されていた金額を修正し、申告し直す必要があります。
会社側に非がなかった場合でも、隠蔽行為に加担したとして重加算税を課されてしまうおそれもあるため注意が必要です。不正をはたらいた従業員については、架空請求した金額を全額返金させたうえで、会社の社則に従って処分を実施します。金額が大きかったり、被害が悪質だったりした場合は、刑事告訴の実施も検討しましょう。

領収書の偽造を防止するためには

領収書の偽造を防止したい場合、会社が取り組むことができる対策はいくつか存在しています。たとえば、領収書の代わりにレシートの提出を求める方法です。
レシートは宛名欄こそありませんが、購入した商品や取引日時を正確・詳細に記載しており、手書きの領収書のように作成者が変更を加えることもないため、とても信頼のおける証憑書類といえるでしょう。
領収書が発行できない場合は、出金伝票など支払いを証明できる書類を代わりに提出することでも対応が可能です。領収書の内容が誤っていた場合は、決して自分で改ざんせずに、発行元に修正や再発行を依頼するようにしましょう。

領収書の取り扱いは慎重に

今回は、領収書の偽造・改ざん行為とその罰則について紹介しました。領収書は、発行権限のない者によって記入することが禁止されており、これを破った場合、重加算税が課されたり、有印私文書偽造罪として懲役刑に処されてしまうおそれがあります。
意図的な偽造や改ざんはもちろんやってはいけませんが、領収書の誤りを受け取り手自ら修正する行為も禁じられているので、決して手を加えず、発行元に修正や再発行を依頼しましょう。

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