経費精算や予算管理など、経理担当者はお金が関わる幅広い領域の業務を担当します。ただ、従業員が領収書を出さなかったり申請漏れがあったりと、経理担当者の業務には想定する以上の手間がかかることが多いです。経理業務の効率化を図りたい場合は、経費の申請や承認がしやすくなる経費精算システムの導入を検討しましょう。本記事では、クラウド型の経費精算システムである「ハイ!経費」の特徴や機能について詳しく解説します。
ハイ!経費とは
ハイ!経費とは、バルテック社が提供する、経理業務を効率化するクラウド型のサービスです。申請から承認、精算までを一元化し、業務を効率化するだけでなく可視化することによって、申請漏れや重複、経費の不正利用を防止できます。
また、マルチデバイス対応のため、PCだけでなくスマートフォンやタブレットからも申請や承認作業ができるため、テレワークでの導入にも最適です。
クラウドサービスを多数提供するバルテックグループのノウハウを活かし、有料オプションとして、電子帳簿保存や経理向けテレワークシステムを使うこともできます。
ハイ!経費の特徴
ハイ!経費の導入により、効率化できる業務は下記の通りです。
ここでは、ハイ!経費の詳しい特徴を紹介します。
- 交通費精算
- 出張申請・精算
- 経費申請・精算
クラウド型で導入も簡単、アップグレード版の買い替えも不要
ハイ!経費はクラウド型であるため、申し込みだけで簡単に導入することができます。申し込み後は、最短1日で利用できるため、使いたい時にすぐに使える点も特徴です。
また、クラウド型ソフトのため、最新の機能はすべて自動で追加されます。パッケージ型のように、アップグレード版が出る度に購入する必要がないため、手間もコストも削減できるでしょう。
最低1アカウントから、サポート付きで導入できる
導入は最低1アカウントから、必要な数だけ追加できるので、大企業はもちろん、中小企業や個人事業主にもおすすめです。
もちろん、サポートや保守も1アカウントから対応しているため、経理処理やクラウドサービスに不慣れな担当者でも、安心して利用できるでしょう。
1アカウントあたり、月額費用300円で必要な機能が全部使える
1アカウントにかかる月額費用は300円(税抜)のみとなっています。
それだけで、下記の機能をすべて利用できます。
- 経費申請・精算
- 交通費精算
- 旅費・出張費精算
- 支払依頼
- 交際費申請・精算
- 自動仕訳
また、追加機能のアップデートも無料のため、ランニングコストを押さえながら、経費業務の効率化が可能となります。
PCもスマホもマルチデバイス対応で処理スピードアップ
ハイ!経費はPCとスマートフォン、どちらからも申請・承認作業ができます。
営業担当者は、外出先からスマートフォンで経費申請ができるので、会社に戻ってから、領収書をまとめて申請する必要がありません。
経理担当者も、営業担当が使った経費をすぐに確認できるため、間違いにも気付きやすく、正確な処理が可能となります。
また、承認者は出先で承認作業ができるほか、休みのときは代理人を立てて承認作業をおこなえるため、未承認の申請が溜まってしまう心配もありません。
豊富な外部連携で手入力を削減
ハイ!経費は、経路検索システム「駅すぱあと」との連携や、交通系ICカードの読み込み機能があるため、面倒な手入力を削減できます。
また、仕訳データはCSVファイルで出力できるため、各種会計ソフトとの連携も可能です。
ただし、自社システムと連携したい場合は、オンプレミス版の導入が必要となります。詳細はベンダーに問い合わせをおこないましょう。
勘定科目は申請時に自動仕分け
ハイ!経費では、経理担当者が、勘定科目や内訳を事前に登録することで、申請の時から勘定科目ごとに振り分けられます。
申請者は画面に表示された勘定科目から、該当するものを選択するだけなので、経費精算の詳しい知識がなくても問題ありません。
一つひとつ経費を仕訳する必要がなくなるため、業務負担の軽減につながるでしょう。
面倒な交通費精算も簡単
ハイ!経費には、「駅すぱあと」との標準連携や、交通系ICカードの取込み機能、定期区間自動控除機能があるので、素早く正確な交通費精算が可能となります。
また、外貨対応機能もあるため、国内営業だけでなく、海外出張の多い企業でも導入しやすいです。
各機能について、以下表にまとめて紹介します。
交通系ICカード取込 | 専用カードリーダー(PaSoRi)をPCにつないで、交通系ICカードをかざすだけで、利用履歴を読み込みます。 |
「駅すぱあと」経路検索 | 出発地点と行先を入力するだけで、経路と運賃を自動で表示します。 |
定期区間自動控除 | 経理担当者が社員の定期区間を入力することで、自動で経費から控除できます。 |
申請者は、交通系ICカードの利用履歴や、経路検索結果から、必要な情報を選択して交通費の申請ができます。手で入力するよりも、ミスや工数を各段に減らすことができるでしょう。
日当の自動計算や、プロジェクトごとの経費精算も可能
出張費の申請では、役職や等級に応じて事前に日当単価を設定すると、申請時に自動で計算できます。
一般経費や交際費の申請と精算もおこなえ、交際費は店名や人数、金額まで詳細に設定できます。
また、経費は商材や案件など、プロジェクト単位の設定も可能です。チームで予算の共有ができるため、予算状況の可視化に役立つでしょう。
「リモートアクセス」で、テレワークのセキュリティも万全
ハイ!経費のオプション機能では、リモートアクセスの「VALTEC SWAN」を利用できます。通信はすべて暗号化されるほか、アクセスログの管理や、シンクライアント化によりデータの流出を防止します。
VALTEC SWANを使えば、自宅のPCから会社のPCや経費精算ソフトに安全にアクセスできるため、ネットバンキングへの振り込み処理なども可能となります。
自宅のPCを使っても、社内のデータが残らない、外部端末を使って持ち出すこともできないため、企業も経理担当者も安心安全に在宅勤務ができるようになるでしょう。
価格・料金プラン
下表の通り、ハイ!経費は1アカウントにつき、初回導入時には1,000円、月額費用は300円がかかります。
たとえば、20アカウント導入する場合は、初期費用20,000円、月額費用は6,000円となります。追加アカウントの導入は、1アカウントあたり1,000円の初期費用が発生します。クラウド型は、無料トライアル後の申し込みも可能なので、導入を検討している場合は問い合わせてみるとよいでしょう。
また、オンプレミス版の料金は、問い合わせにて確認が必要です。
料金プランは以下の通りです。(※税抜価格)
プラン名 | クラウド版 | オンプレミス版 |
初期費用 | 1,000円/1アカウント | 問い合わせ |
月額費用 | 300円/1アカウント | 問い合わせ |
機能一覧
ハイ!経費には有料機能として、文書管理代行があります。文書管理代行では、取引先から送られてくる請求書などの紙データを、専門機関ですべて電子化し保存します。
システム上から書類の閲覧やダウンロードができるため、支払い処理のための出社が不要になります。オプションで追加できるタイムスタンプ機能を使えば、電子データに日付が刻印されるため、データの改ざんなどを事前に防止できるでしょう。
領収書読み取り | ○ | 自動仕訳 | ○ |
振込データ(FBデータ)作成 | ○ | ファイル添付 | – |
定期区間の自動控除 | ○ | タクシー代対応 | – |
駐車場代対応 | – | ガソリン代対応 | – |
乗換案内機能 | ○ | パターン登録 | – |
日当・手当算出 | ○ | 仮払金対応 | – |
海外出張対応 | ○ | 単価計算 | – |
フォーム設定 | – | ワークフロー設定 | ○ |
ログ管理 | – | データインポート(ローカルファイル) | – |
OCR・AI-OCR | – | 交通系ICカード取込 | ○ |
クレジットカード | ○ | プリペイドカード | – |
Amazonビジネス | – | 自動仕訳 | ○ |
支払先マスタ | – | 定額支払マスタ | – |
源泉徴収 | – | 経費管理・分析 | – |
予算管理 | ○ | 組織管理 | – |
電子帳簿保存法対応 | ○ | 入力画面カスタマイズ | – |
規定違反チェック | – | 通知・催促アラート | – |
承認状況の確認 | ○ | API連携 | – |
会計ソフト連携 | ○ | 送金システム連携 | – |
乗換案内サービス連携 | ○ | BTM連携 | – |
購買システム連携 | – | – | – |
提供環境・技術情報
クラウド型サービスのため、PCやOSの種類を問わず利用できますが、詳しい提供環境は、問い合わせより確認が必要です。また、オンプレミス版の技術環境も、詳細は運営会社に問い合わせのうえ、確認が必要です。
提供形態
- クラウド
OS
- Windows
- macOS
ブラウザ
問い合わせ
アプリ
問い合わせ
API連携・サービス連携
ハイ!経費は、「駅すぱあと」や会計システムと標準連携できます。
また、専用カードリーダー「PaSoRi」で取り込める、交通系ICカードは下記の通りです。
- Kitaca
- Suica
- TOICA
- ICOCA
- SUGOCA
- SAPICA
- PASMO
- manaca
- PiTaPa
- PASPY
- nimoca
- はやかけん
セキュリティ
ハイ!経費のセキュリティについては、下表の通りになります。
暗号化通信 | – | データバックアップ | – |
ユーザー管理 | – | シングルサインオン(SSO) | – |
操作ログ管理 | – | 二段階認証 | – |
アクセスログ管理 | – | ワンタイムパスワード | – |
デバイス管理 | – | IPアドレス制限 | – |
プライバシーマーク | – | VPN接続 | – |
ISO/IEC 27001(情報セキュリティ) | – | BCP対策 | – |
ISO/IEC 27017(クラウドサービスセキュリティ) | – | SLA(サービス水準合意) | – |
ISO/IEC 27701(プライバシー情報) | – | GDPR | – |
JIS Q 15001(個人情報保護) | – | CCPA | – |
CSMS(IEC 6244321)(制御システムセキュリティ) | – | ダブルオプトイン | – |
ISO/IEC 20000(ITサービス) | – | データ閲覧制限 | – |
情報セキュリティ安全対策適合証明 | – | データエクスポート制限 | – |
24時間365日監視 | – | AD連携 | – |
サポート
月額費用にはサポート料金も含まれています。システムの導入際と、導入後のサポートを、電話またはメールにておこなっています。
電話 | ○ |
メール | ○ |
チャット | – |
運用コンサルティング | – |
サポートサイト | – |
ユーザーコミュニティ | – |
セミナー | – |