法務部門もDX化すべき!デジタル法務のメリットとは

企業が競争力を維持、拡大し今後も市場で生き残っていくためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)が不可欠といわれます。営業、マーケティングといったフロント部門だけではなく、法務部門にもリーガルテックを用いたシステムのデジタル化が必要です。
本記事では、今話題のデジタル法務の概要や法務部門のDXが必要といわれる理由や法務のDXで得られるメリットや事例を紹介します。法務部の業務をDX化するメリットを知り、自社のDX計画に役立ててください。

法務部門のDX推進!デジタル法務とは

法務部門のDXとは、すなわち法務業務にデジタル技術を用いて、業務そのものやプロセス、組織などを変革することです。デジタル法務とはどのようなことなのか、詳細をみていきましょう。

リーガルテックを用いて業務を効率化すること

一般に「デジタル法務」というときは、リーガルテックを導入し、業務フローや従来の仕事の進め方をより良く改革していくことを指します。具体的には、リーガルテックを用い、契約書の作成や契約に関する手続きなどの業務を効率化していくことがデジタル法務に期待されています。

リーガルテックとは、法律(Legal)と技術(Technology)を合わせた造語です。法務業務と情報技術を連携させた革新的なシステムや仕組み、あるいは、法務業務の効率を向上させるために開発されたIT製品やサービスそのものを指すときに使われます。

2019年5月に経済産業省が公表した事務局資料の中では、法務機能強化に必要な「リソースの確保」において、リーガルテックの活用が有益であると示されています。(※1)

(※1)事務局資料 2019年5月|経済産業省(P3)

デジタル法務が関係する領域

前述の経済産業省の事務資料によると、リーガルテックを取り巻く日本の市場構造は、以下の領域に大別されるといわれます。

  • 契約書関連
  • 登記・電子署名
  • 調査・分析
  • 紛争解決

このうち「契約書作成×リーガルテック」「登記・電子署名×リーガルテック」の組み合わせは法務業務の大部分を占めるとして、とくに注目度が高まっています。

デジタル法務で実現できること

法務部門のDXで不可欠といわれるのが、「契約書関連業務」「登記・署名業務」のデジタル化です。
契約書関連業務のデジタル化とは、すなわち紙ベースの契約書を廃止することを指します。

たとえば、紙の代わりに電子文書で契約書を作り、取引先や雇用者と電子契約を締結し、その契約書は電子データとして、クラウド上に保存するといった流れも法務のDX化の一部といえるでしょう。

企業の業種にもよりますが、契約書関連業務が法務業務の大半を占めるケースが少なくありません。
ここをデジタル化するだけで、法務部門のDXは急速に加速するでしょう。

法務DXが必要とされる理由

法務業務は、デジタル化と相性が悪いと思われがちです。しかし、リーガルテックを利用したサービスは多数登場し、企業のDXを後押ししています。多くの企業が法務部門のDXに取り組むのは、なぜなのでしょうか。その理由について具体的にみていきましょう。

変化の激しい時代に対応するため

DXの推進は、企業の競争力維持と向上に必要不可欠といわれます。たとえば世界で最も大きな影響力を持つ「GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)」の成功は、デジタル技術の活用なしには語れません。

日本企業が市場で存在感を放つには、最新の技術にアンテナを張り巡らせ、新たな価値や商品を提供することが必要不可欠です。そのためには企業全体をデジタル化し、企業体制から組織風土まで、全てを大改革していく必要があります。

ここで「法務部門は直接関係ないのでは?」と考える人もいるかもしれません。しかし、部門間の連携をスムーズにおこなうためにも、契約書などの重要書類の作成に深く関わる法務部門のDX化は必須です。DXは全社的に取り組んでこそ意味があります。

営業やマーケティング、法務、経理といったあらゆる部門がデジタル技術でつながることが、企業全体の業務効率向上、ひいては企業力を強めることにつながります。

非効率なシステムから脱却するため

法務部門の業務効率化を阻んでいるといわれるのが、「紙ベースの契約書」「実印の必要性」などです。業務をアナログのまま遂行する場合、契約一つを結ぶために多くの業務工程が必要となります。

取引先が遠方なら、契約を締結するだけで数週間掛かるケースもあるでしょう。市場変化のスピードが早まっている昨今、アナログ式を維持していては他企業に遅れを取ります。リーガルテックを導入することで、旧態依然の業務形態からの脱却を図らなければなりません。

関連記事:DX推進の必要性とは?導入するメリット・デメリットを解説

リソースの不足を補うため

世界に先駆けて超高齢社会に突入している日本では、2055年に総人口が1億人を切ると予測されています。労働人口の減少は避けられず、企業にとってはいかに優秀な人材を確保するかが重要なテーマとなるでしょう。

不足する人的リソースを補ううえで、法務部門のDXは必要不可欠です。法務部門のDX化を進めることで、本当に重要な業務に人員や時間を割けるようになります。これは企業全体の活動にとって、大きなデメリットとなるでしょう。

法務のDX化で得られるメリット3つ

法務業務のDXをおこなうことで、「コストカット」「利益率の拡大」「多様な働き方の実現」が可能となります。それぞれについて、詳しくみていきましょう。

コストカット

法務部門のメイン業務である契約書関連業務をデジタル化すれば、「紙代」「封筒代」「コピー代」「郵送代」、さらには事務処理に伴う人件費などをコストカットできます。

また、契約書をデジタル化すれば、保管場所もいりません。保管場所確保のために別途場所を確保している企業は、契約書の保管にかかるコストもカットできます。

契約書の法定保存期間は7年で、決して短くはありません。長期保管の負担やコストがなくなるメリットは、企業にとって大きいと考えられます。

利益率の拡大

法務業務のDXを推進することで、業務にかかる時間や手間が大幅に軽減されます。企業のリソースに余裕が出て、人員やコストをコア部門に集中しやすくなるでしょう。

これにより企業全体の生産性が向上すれば、利益率の拡大につながります。どれほど売上が伸びても、ムダな業務にコストを割いていては、利益率は上がりません。DXで企業のリソースを有効活用することが、企業の成長につながります。

多様な働き方の実現

人材不足が叫ばれる昨今、社員の労働環境を整えることは非常に重要です。業務をデジタル化して社員の負担を減らすことは、人的リソースの確保や温存にも大きなメリットがあります。

一般に法務担当の社員は、紙ベースでの契約書のやりとりや実印の必要性から、会社を離れるのが難しいといわれます。「テレワークができない」「業務負担が大きい」となれば、不満を覚える社員が出やすくなるでしょう。

しかし、契約書の作成から締結までをデジタル化できれば、法務部門の業務負担を軽減できます。
テレワーク対応も可能となって、社員の働き方の選択肢が広がります。社員が望む労働環境を提供できれば、社員の企業へのエンゲージメントも高まりやすくなるでしょう。

法務部門のDXが企業の競争力向上につながる

契約書関連業務や保管業務をアナログのまま維持していると、ムダな業務に企業のリソースが費やされます。アナログ式の契約形態を維持している企業は、電子契約システムや電子署名サービスの導入を検討しましょう。

法務部門までDXが推進されれば、他部門との連携が容易になります。企業全体の生産効率が上がり、社内リソースを必要なところに集中させることも可能です。今後企業として存続していくうえで、DXを避けて通ることはできません。法務部門もあわせて、早急な対応を検討することをおすすめします。

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