CTIとは、電話やFAXとPCと連携させる技術やシステムを指し、コールセンターにおいて欠かせない存在です。クラウド型のCTIは比較的導入しやすい傾向にあります。今回はクラウド型のCTIシステムである「CallConnect」の機能や価格、セキュリティなどを紹介します。
CallConnectとは
CallConnectは、selfree社から提供されているクラウド型の電話システムです。DELL社やTwitter社といった、世界的なIT企業でも使用されている最先端の電話技術「Twilio」を取り入れ、安定した通話品質を提供しています。
CallConnectでは、通話履歴と顧客情報の一元管理をおこなうことが可能です。
ほかにも、外部システムとの連携による情報の共有化、通話履歴データに基づいた電話応対の分析といったサービスを提供しています。
CallConnectの特徴
CallConnectは、クラウド運用されているシステムのため導入がしやすく、Web操作ができ、コストが安価であるという特徴があります。次に、CallConnectの特徴について、詳しくみていきましょう。
面倒な設置工事は不要!簡単設置ですぐに電話応対業務が可能に
電話回線、電話機、交換機の設置といった面倒な工事をおこなわなくても、インターネット環境、PC、ヘッドセットさえあれば、申し込みから最短5分ですぐに利用することが可能です。手続きも簡単で、公式サイトの申込みフォームに必要事項を入力し、メールに届いたパスワードで管理画面にログインするだけで完了できます。「コールセンターを短期間で設置したい」、「コストをかけずに電話窓口を増設したい」といったケースに最適なシステムです。
また、クラウドシステムを使用しているため、インターネット環境さえ整っていれば、場所を選ばずどこにでも設置ができるので、テレワーク時の電話応対にも利用することができます。
多彩な電話機能により業務の効率化を実現
CallConnectは、業務を円滑に進めるのに役立つ電話機能が充実しています。
たとえば、固定電話で着信を受けた場合では、まず通話相手の顧客情報をPCで検索し、問い合わせ内容によっては、顧客の通話履歴を検索して確認するなど、通話と同時に複数の作業をこなさなくてはならず、肝心な通話内容に集中できないケースがあります。
CallConnectの電話機能には、着信時に顧客情報や通話履歴をPC上に自動で表示する機能があるので、顧客情報や通話履歴の検索に気を取られることなく、顧客との会話に集中することができます。
また、録音した通話内容をテキストに変換する機能を使えば、通話内容をいちいちメモして顧客情報システムに入力していた作業を省くことができ、今まで電話応対にかかっていた作業時間を大幅にカットすることも可能になります。
ほかにも、着信時に自動で応答する音声案内を設定し、問い合わせ内容によって着信を振り分けるIVR(自動応答電話)の機能もあります。
着信時に自動で流れる音声案内は、作成したテキストを音声変換することで簡単に作成することが可能です。これによって、必要に応じていつでも簡単に、音声案内を変更することができます。また、経験の浅いオペレーターのフォローのために、経験豊富なオペレーターを複数の着信グループに配置させるような、着信グループの振り分けの設定をすることも可能です。
このように、CallConnectの多彩な電話機能を使うことで、業務の効率化が実現できるようになります。
データ分析機能で業務改善や電話応対の品質向上も期待
コールセンターなど、効率的な電話応対業務の運営を求められる現場では、リアルタイムにオペレーターの稼働状況を把握することが重要となります。
CallConnectは、通話中・後処理・着信可能・オフラインの状況が、ひと目でわかるよう画面設定されているため、リアルタイムでの稼働状況を簡単に把握することが可能です。
ほかにも、通話時間、着信数、後処理の時間といった電話応対に要した数値データを自動集計して、オペレーターやチーム毎に一覧表示させることができます。一覧表示されていることで可視化しやすくなり、それぞれの成果を瞬時に把握するのにも役立ちます。
また、期間・メンバー・発着信などの条件ごとに、応答率、平均通話時間、平均待ち時間を数値化またはグラフ化して、統計資料を作成することもできます。
これらのデータ分析は、現状を把握するだけではなく、業務改善や電話応対の品質向上にも役立てることができます。
価格・料金プラン
CallConnectの料金体系は、取得可能な電話番号の種類(050、080、地域番号など)、登録できる顧客数、通話履歴の保存件数、利用できる機能などに応じて、「Starter」「Basic」「Pro」3つの料金プランを用意しています。導入にかかる工事は不要なため、初期費用はかかりません。月額費用のみですぐに利用することができます。
料金プランは以下の通りです。
プラン名 | Starter | Basic | Pro |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 2,400円/1ライセンス | 4,600円/1ライセンス | 8,800円/1ライセンス |
機能一覧
発信業務が多い場合に便利な「ワンクリック発信」や、振り返りに役立つ通話内容の「自動録音機能」、また録音された通話内容をテキストに変換する「文字起こし」といった、電話応対業務に役立つ機能が充実しています。
IVR(自動音声応答) | ○ | プレディクティブコール | – |
コールキューイング(待ち呼) | – | 通話スコアリング | ○ |
通話振り分け機能 | – | 文字起こし | ○ |
着信履歴機能 | ○ | 自動録音 | ○ |
ポップアップ機能 | ○ | ダッシュボード | – |
モニタリング機能 | ○ | SFA連携 | ○ |
ささやき機能 | – | CRM連携 | ○ |
ワンクリック発信 | ○ | チャット連携 | ○ |
提供環境・技術情報
CallConnectの提供環境と技術情報は以下の通りです。
提供形態
- クラウド
OS
- Windows
- macOS
ブラウザ
- Google Chrome
アプリ
- PC – Windows
- PC – Mac
API連携・サービス連携
CallConnectは、多くの外部ツールとの連携が可能となっています。「HubSpot CRM」「Salesforce」「Zoho CRM」をはじめとするCRMツールと顧客情報を連携させることで、効率的に顧客管理をすることができます。また、「Zendesk」「Slack」「Chatwork」といったビジネスチャットとも連携させることがができ、不在着信通知や通話内容といった情報を、簡単に共有することが可能となります。
セキュリティ
CallConnectは、AWSとHeroku Private Spacesを用いてシステムを構築・運用することにより、データの安全性を強化しています。SSLによって通信は全て暗号化されており、データの改ざんなど不正アクセスを防止します。
また、アカウントロック、2段階認証、IPアドレス制限によって、不正ログインやアカウントの乗っ取りを阻止します。24時間365日体制でサーバーを監視しており、障害が発生した場合には、全ユーザーにメール通知し、障害の状況をホームページ上でも案内します。
暗号化通信 | ○ | データバックアップ | ○ |
ユーザー管理 | – | シングルサインオン(SSO) | – |
操作ログ管理 | – | 二段階認証 | ○ |
アクセスログ管理 | – | ワンタイムパスワード | – |
デバイス管理 | – | IPアドレス制限 | ○ |
プライバシーマーク | – | VPN接続 | – |
ISO/IEC 27001 (情報セキュリティ) | ○ | BCP対策 | – |
ISO/IEC 27017 (クラウドサービスセキュリティ) | – | SLA(サービス水準合意) | – |
ISO/IEC 27701 (プライバシー情報) | – | GDPR | – |
JIS Q 15001 (個人情報保護) | – | CCPA | – |
CSMS(IEC 6244321) (制御システムセキュリティ) | – | ダブルオプトイン | – |
ISO/IEC 20000 (ITサービス) | – | データ閲覧制限 | – |
情報セキュリティ安全対策適合証明 | – | データエクスポート制限 | – |
24時間365日監視 | ○ | AD連携 | – |
サポート
ホームページ上に「CallConnectヘルプセンター」を設置し、利用者ガイドやトラブルシューティングを公開しています。また、導入を検討している企業向けに、オンラインでの個別相談会や14日間の無料トライアルを試すことができます。電話でのサポートにも対応しています。
電話 | ○ |
メール | ○ |
チャット | – |
運用コンサルティング | – |
サポートサイト | – |
ユーザーコミュニティ | – |
セミナー | – |