強い営業組織を作るには?組織の課題解決のためにできる5つのこと
2023.06.08
2023.06.08
営業組織は企業活動の根本を支える重要な組織です。 より強い営業組織を作るためにはどうしたら良いのでしょうか。 今回は営業組織が抱える課題や営業マネージャーという立場で組織強化のためにできること、営業組織の立て直しに役立つツールについて紹介します。
営業組織でよくある課題
営業組織は、直接売上に関わる重要な役割を担っています。そのため、その営業組織の状態の良し悪しによって、会社の業績が大きく左右されるといえます。ここでは、会社の営業組織が抱えがちな課題を3つ紹介します。
売上が安定しない
業績を上げている営業組織であったとしても、実際はごく少数の有能なメンバーだけが実績を上げているケースがあります。しかし、仮にそのメンバーがヘッドハンティングで他社に引き抜かれた場合、もしくは病気などで長期にわたり戦線離脱した場合、業績はどうなるでしょうか。
「その人が営業担当だから契約していた」という顧客は他社へ乗り換えし、そして売上が一気に減少し、気付いた頃にはもう手遅れといった事態に陥る可能性もあります。
組織として重要なことは、そうした非常事態にも揺るがない、安定した売り上げを確保できる体制を整えることです。そのためには、突出した少数の人のパフォーマンスだけに頼るのではなく、営業組織のだれもが一定の能力を持ち、発揮できるような組織の仕組みを整えることがとても重要です。
組織内の結束が弱い
営業組織内の連携不足、情報の共有不足によって個々人がバラバラに行動してしまうケースがあります。そのような状況では業務の滞りや認識の齟齬が発生しやすくなってしまいます。組織として個々の役割と権限を明確化し、それぞれが責任をもって業務に取り組む環境作りが重要です。
メンバー育成のための体制が整っていない
新しいメンバーや若手に対して、きちんと体系立てて教育を施している営業組織はどれぐらいあるのでしょうか。OJTだけおこない、あとはとにかく現場で覚えるような指導では、営業担当自身が一人前になるためには相当の時間がかかってしまいます。また、到達するレベルも個々の力量によって随分と差が出てしまいます。
組織全体としてメンバーの育成を尊重し、定期的に勉強会やロープレをおこなったり、1on1などの面談を実施したりして組織の強化をしていくことが大切です。
営業マネージャーが強い営業組織を作るためにできること
営業組織の課題を解決し強化していくためには、営業マネージャーの役割が重要になってきます。営業マネージャーは、企業の利益創出の源泉となるべく、組織を強化し、部下を育て、パフォーマンスの最大化を目指す必要があります。
ここでは、そのような役割を担う営業マネージャーができることを5つ紹介していきます。
営業マネージャーというポジションを自覚する
まず、自分が営業マネージャーというポジションであるということを自覚することが大切です。それまではずっとプレーヤーとして顧客と向き合い、利益を生み出していくことが営業担当としての使命でした。また、優秀な成績を上げていれば社内でも一定の評価を得ることができました。
しかし、マネージャーの役割は営業メンバーとは異なります。あくまでも組織としてどのような結果を出すかという点が評価されるようになります。そのためには、どのように人を育て、組織を強化し、結果につなげていくかということをを深く考える必要があります。
時には、自分で処理したほうが早くて正確だと思う業務もあるでしょう。 しかし、マネージャーとしては、メンバーを信用して、業務を任せ、育てていかなくてはなりません。 メンバーのできることを少しずつ増やして、全体の組織力の向上に努めていきましょう。
メンバーの営業活動を管理する
営業マネージャーとして、メンバーの営業活動を管理することも重要です。そうすることで、目標に対して進捗が遅れているメンバーを早期に把握し、打ち手を打つことができます。
メンバーそれぞれの個人目標の達成が積み重なることで、初めて組織の目標が達成できるということを強く認識しておきましょう。
メンバーのモチベーション管理をする
モチベーションというのは、組織のパフォーマンスに大きく左右するため、営業マネージャーとしてメンバーのモチベーション管理は重要です。
組織のなかにモチベーションが下がっているメンバーがいれば、一緒になってその原因を分析し、解決のためのフォローやサポートをおこないましょう。
積極的にナレッジ共有をする
営業として成果を出す人というのは、その人なりの勝ちパターンというものがあるでしょう。それらは顧客に真摯に向き合ってきた営業担当者だからこそわかる強力な武器であり、組織として今後の戦略、戦術立案に活かすべきナレッジです。
このナレッジを組織内で共有することで、個々の営業担当の営業力を上げることができます。そのために営業マネージャーは意識的にナレッジの収集と共有に努めましょう。
メンバーの営業に同行する
営業マネージャーは基本的には現場に出て成果を上げることよりも、現場に出ているメンバーに対して指導をしたり、メンバーが現場で成果を出せるための組織の仕組みづくりをしたりする必要があります。
しかし、メンバーが商談や交渉でうまくいっていない時には、メンバーの営業活動に同行することも大切です。顧客とどのようなコミュニケーションを取っているのか確認したり、顧客の生の声を聞いたりして営業活動の質を高めましょう。
ただしあくまでも、現場で活躍するのは個々のメンバーであり、マネージャーはあくまでも後押しをする役目であることを忘れてはいけません。
営業組織を強化するときに役立つツール
ここでは、営業組織の強化をおこなう際に役立つツールを2つ紹介します。
営業組織を強化するときに役立つツール:SFA
SFAとはSales Force Automationの略であり、「営業支援システム」と呼ばれるツールです。このツールを活用することで、営業活動の管理やノウハウ、ナレッジの共有などをおこなうことができます。
従来、営業活動の現場では個々の営業活動の内容はブラックボックス化しがちで、組織として共有すべき情報がきちんと定まっていないという課題がありました。しかしSFAを活用することで、組織の情報共有がスムーズになり、営業力の強化、そして組織の生産性向上に期待することができます。

SFA(営業支援システム)の比較・選び方のポイントを解説!
営業組織を強化するときに役立つツール:CRM
CRMとはCustomer Relationship Managementの略であり、顧客と長期的に良好な関係を築いていくためのツールです。顧客情報を一元的に管理することで、顧客に対してより付加価値のある最適なソリューションを提供することが可能になります。
例えば、顧客の過去の購入履歴や購入工程を分析することで、従来に比べてより顧客のニーズに即した対応が可能となります。
また顧客情報を一元化することで営業部門とマーケティング部門の連携が強くなり、購買意欲の高い潜在顧客を集中的に開拓・育成していくことができます。そうすることで、より戦略的かつ効率的な営業活動を実施することができるでしょう。

CRMツールの比較ポイントや導入メリットを解説

【かんたん図解】CRMとは?CRMの基本をわかりやすく解説
昨今、多くの企業で導入が進んでいるCRM(顧客管理システム)。膨大な顧客情報を管理したり、顧客との適切な関係構築に役立てたりすることができるシステムとして注目されています。 CRMとは、そもそも何か。本記事では、SFAやMAとも混同しがちなCRMの基礎を、図を用いてかんたんに解説します。
個々の能力を磨いて、営業組織の強化を
営業マネージャーは組織を動かし、人を育て、利益を上げ、企業を成長させていかなければいけません。権限も大きいですが、その分責任も大きいのです。どうすればメンバーがより力を発揮できるのか、どうすれば効率よく営業活動ができるのか、常に考えて強い営業組織を作っていきましょう。
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