インサイドセールスとテレアポの違い!目的や失敗しないコツ、おすすめツールも紹介
2023.06.07
2023.06.07
電話やメールなどの手法を使い、非対面で営業活動をおこなうインサイドセールス。近年では、訪問営業やテレアポをおこなっていた企業でも、インサイドセールスを取り入れつつあります。そんなインサイドセールスですが、テレアポと比べてどのような違いがあるのでしょうか?ここでは、それぞれの違いと合わせて、インサイドセールスの活用シーンなどを紹介していきます。
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、営業活動の全て、もしくはその一部を非対面でおこなう営業手法のことです。主に、メール・電話・Web会議システムなどを用いておこないます。 商談機会・提案機会の創出や、商談成約を目的としており、マーケティング部門・セールス部門・カスタマーサポート部門などと関係があるといえます。
インサイドセールスと聞くと、多くの人が内勤営業だと認識しているかもしれません。 内勤営業は、自ら営業をかけるのではなく、来店や問い合わせなどの顧客からのアクションに対して接客するカウンターセールスのことを指す場合が多いですが、インサイドセールスはその限りではありません。 テレアポをおこなうこともありますが、両者にはいくつかの違いがあるため、違いを認識しておきましょう。
テレアポとは
テレアポとは「テレフォンアポインター」の略語で、電話を活用してアポイントの獲得をおこなう人を指します。 企業が商談のアポイントを獲得するために、見込み客に対して電話を掛けます。
アポイント獲得のために電話を掛ける活動自体を「テレアポ」と呼ぶ場合もあります。 顧客との関わり方として、基本的にはその場限りの単発的なコミュニケーションとなるでしょう。アポイント獲得後は営業の対応となり、成約までの業務は分業制となっている場合がほとんどです。
インサイドセールスとテレアポの違い
では、インサイドセールスとテレアポはどのような違いがあるのでしょうか。 ここでは、それぞれの違いについて具体的に解説していきます。
DXログ編集部
インサイドセールスとテレアポの違い①:目的
インサイドセールスとテレアポでは、それぞれ目的が異なります。 アポはアポイント獲得を目的としています。テレアポを通じて現在ニーズがある見込み顧客を探し、アポイントの獲得つまり商談の設定をおこないます。
インサイドセールスにおいても、アポイント獲得を目的とすることがありますが、それは1つの活用方法に過ぎません。テレアポはアポイント獲得だけを目的としているのに対して、インサイドセールスはアポイント獲得も含めたいくつかの異なる目的を持って活用されます。
そのほかの目的には、顧客の掘り起こし、オンラインでの受注などがあります。 ほかにも、商品やサービスに興味は示しているものの、購入する意欲がそこまで高くない顧客を見込み客に育成すること(リードナーチャリング)もおこないます。 購入する意欲を醸成するために、顧客の課題を解決する手段やアイデアを提案して、商品やサービスを購入するまでの道筋を立てていくのです。
インサイドセールスとテレアポの違い②:関わり方
続いては、インサイドセールスとテレアポの顧客との関わり方の違いについて紹介します。 テレアポは前述したとおり、アポイント獲得を目的として電話をかけるため、単発的なコミュニケーションとなります。
その時、もしくは比較的短い期間で、ニーズのある顧客かどうかを見極め、アポイントへとつなげていきます。その時にアポイントにつながらなければ、また新たな見込み顧客を探すことになります。
一方、インサイドセールスはその目的によって顧客との関わり方が異なります。アポイントの獲得が目的であれば、テレアポと同じような短期的なコミュニケーションもあるでしょう。また、リードナーチャリングや顧客の掘り起こしなどを目的とする場合は、顧客と長期的なコミュニケーションを取る必要があります。
インサイドセールスとテレアポの違い③:接触方法
インサイドセールスとテレアポは、顧客との接触方法にも違いがあります。 テレアポの場合、顧客と接する方法は電話です。そのため、音声のみの限定的なコミュニケーションになってしまいます。
一方、インサイドセールスは、メールや電話、Web会議などのさまざまな手法で顧客と接触を図ります。 そのため、顧客の状態に応じて接触方法や提供する情報を変えることができ、最適なコミュニケーションが図れます。
インサイドセールスをテレアポ化させないコツ
インサイドセールスをテレアポ化させないコツとして、以下のような点が挙げられます。 詳細について確認していきましょう。
インサイドセールスの目的を定める
インサイドセールスの目的は、商談機会の創出やリードの獲得・育成などですが、その成果が営業活動全体にどのように貢献しているかを可視化することが難しい場合もあります。 特にリードの獲得・育成など、具体的な数字となりにくい部分にも注力するためには、社内でしっかりと目的を定め、共有することが大切です。
KPIを適切に設定する
コール数や商談数をKPIとしてしまうと、担当者が目標達成を目指すあまり、内容に関わらずコール数や商談数を増やしてしまう可能性があります。 質の低い商談を引き継いだ営業担当の時間も無駄にしてしまうため、全体的な効率が悪くなるでしょう。
そのため、コール数や商談数のみではなく、受注数・売上額など最終的な目標に合ったKPIを設定することが必要です。また、アポから案件化、受注までの転換率などにも注目し、複数のKPIを設定することが重要といえます。
課題やニーズを引き出すトークスクリプトを用意する
インサイドセールスにおいては、電話やメールでのコミュニケーションがとても重要です。特に要件の説明やヒアリングは重要な部分であるため、トークスクリプトを用意している企業も多いでしょう。
しかし、そのトークスクリプトは、顧客の課題やニーズを引き出すものとなっているかを確認する必要があります。 インサイドセールスは、リードの獲得・育成を担う部門です。そのため、定型的な質問ではなく、顧客の課題を引き出し、リード情報を獲得できるようなトークスクリプトを用意することが重要といえます。
インサイドセールスの活用シーン
ここまで、インサイドセールスとテレアポの違いについて紹介してきました。 では、インサイドセールスは具体的にどのような活用シーンで取り入れていけばいいのでしょうか。 ここでは、インサイドセールスを活用すべきシーンを紹介していきたいと思います。
インサイドセールスの活用シーン①:説明が簡単で安価な商材を扱うとき
オンラインでの受注を目的にインサイドセールスの活用を検討する際は、自社が提供する商材がインサイドセールスに向いているかどうかを考える必要があります。
先にも述べたように、インサイドセールスは訪問をして直接顧客に商材の説明をするということはありません。 そのため、説明が簡単でわかりやすい商材がインサイドセールスには向いているといえます。 また、高額な商材の場合、何度も商談を重ねる必要があったり、購入までの決裁に時間がかかったりということもあります。
このような商材をオンライン商談だけで受注することは難しいでしょう。 比較的安価な商材であれば、購入までの検討期間も短く、決裁の判断もしやすくなることから、高額商品よりも安価な商品のほうがオンライン商談に向いているといえます。
インサイドセールスの活用シーン②:リードナーチャリングをおこなうとき
リードナーチャリング(見込み顧客の育成)を目的とする場合にも、インサイドセールスは有効です。 リードナーチャリングは、潜在的なニーズを持つ顧客に対してメールや電話、Web会議などで継続的な情報を提供して、見込み顧客へと育成します。
しかし、見込み顧客の育成から受注までを営業担当がおこなうとすれば、手間や時間がかかり、結果として効率の悪い営業になってしまいます。そこで、インサイドセールスを活用して見込み顧客までの育成をおこない、営業担当に見込み顧客を引き継ぎます。そうすることで、営業担当は見込み顧客を見つけるための訪問や電話の必要がなくなり、見込み顧客との商談やクロージングに集中できるようになります。
このように、リードナーチャリングをおこなう際はインサイドセールスを活用して、営業と役割を分業することで、営業効率の向上を実現することができます。
インサイドセールスの活用シーン③:問い合わせの1次対応をするとき
インサイドセールスは、Webフォームや電話、チャットからの問い合わせに対する1次対応にも活用できます。問い合わせの内容によっては、「話を聞きたかっただけ」「いつか購入・導入を考えているけど、今は情報収集の段階」など、すぐには商談につながらないものもあります。
これに対して、1件ずつ営業担当が対応していては、受注確率の低い営業に多くの工数を割くことになります。 このようなとき、インサイドセールスを問い合わせ対応として配置することが有効になります。 商談につながらない問い合わせやリードナーチャリングが必要な問い合わせを精査することができ、訪問すべき問い合わせのみを営業担当に供給することで、組織全体の営業効率を向上させることにつながります。
また、訪問前にインサイドセールスが接触することで、多くの情報を収集することができ、質の高い商談が可能になります。さらには受注確率の向上にも貢献できるかもしれません。
インサイドセールスに欠かせないオンライン商談ツールとは?
自社にインサイドセールスチームを組織する際、その目的の業務に対応したサービスを検討する必要があります。
例えば、リードナーチャリングを目的とする場合、MA(マーケティングオートメーション)を導入し適切なタイミングで最適なコミュニケーションが取れるように業務プロセスとシステムの設計をする必要があります。 オンラインでの受注を目的とする場合には、オンライン商談ツールが有効です。オンライン商談ツールとは、オンライン上の相手と音声や映像でコミュニケーションが取れるシステムです。
いわゆる、商談に特化したWeb会議システムともいえるでしょう。 オンライン商談ツールを比較している記事もあるので、ぜひご覧になってみてください。
インサイドセールスで効率的な営業を実現しよう
いかがでしたか? インサイドセールスとテレアポの違いについては、大きな違いがあることがわかります。インサイドセールスは、テレアポとは違うということを理解して、適切に活用することが大切です。 営業活動の全て、もしくはその一部でインサイドセールスを活用して、効率的な営業を実現していきましょう。
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