Web接客とは?ECサイトの効果を上げるWeb接客ツールについて解説
Web接客ツール
2023.05.23
2023.05.23
「WebサイトのCVRを上げたい」「離脱率を下げたい」こんな悩みを抱えているマーケターの方もいるのではないでしょうか。 Web接客とは、Webサイトに訪れたユーザーに対して、Web上でリアルタイムで接客をすることです。今回は、Web接客とはどのようなものなのか、それを実現するWeb接客ツールとはどのようなものなのか、解説します。
Web接客とは
Web接客とは、Webサイトに訪れたユーザーに対してWeb上で接客をすることです。
従来のWebサイトでは問い合わせフォームから質問したり、電話での問い合わせたりすることでしか、ユーザーとコミュニケーションを取ることができませんでした。そのため、顧客の疑問に対して迅速に対応することができず、販売機会を逃してしまうことがありました。
Web接客をおこなうことで、ユーザーが知りたいことを知りたいときに回答することができます。そのため、ユーザーの購買意欲が冷めないうちにコミュニケーションを取れるようになり、結果的にCVRを向上させたり離脱率を下げたりすることができます。
このようなWeb上での接客を実現させるために、Web接客ツールというものが用いられています。今回はWeb接客ツールとはどのようなものなのか、詳しく説明していきます。
Web接客ツールの種類
Web接客ツールとは、Web接客をおこなううえで必要なツールのことです。
Web接客ツールは、大きく「チャット型」「ポップアップ型」に分けられ、それぞれ活用方法が異なります。 Webサイト上でユーザーにどのような行動を起こしてほしいのかによって、導入するべきツールのタイプが異なります。それぞれの特徴を理解して、自社のWebサイトが目指す効果を得られるのはどちらなのかを確認しておきましょう。
Web接客ツールの種類①:ポップアップタイプ
ポップアップタイプのWeb接客ツールとは、ユーザーの訪問パターンやWebサイト内の遷移に合わせてキャンペーン情報やクーポン券を表示させるWeb接客ツールのことです。
普段Webサイトを見ているときに、キャンペーン情報やクーポン券などが表示されることがありますよね。それは、Webサイト側がユーザーの購入履歴や閲覧履歴、滞在時間、利用デバイスなどの情報を収集して、あなたに合わせた最適なポップアップを表示させているのです。
ポップアップタイプのWeb接客ツールを利用することで、購入やお問い合わせを迷っているユーザーに対して商品・サービスの購入や問い合わせを促すことができます。あと少しのところで購入を迷っているユーザーに対して行動を促すことで、CVRの向上につなげることができます。
Web接客ツールの種類②:チャットタイプ
チャットタイプのWeb接客ツールとは、ユーザーとチャットを通じてコミュニケーションを取るタイプのWeb接客ツールのことです。
Webサイトに訪れたユーザーは、サービスや商品について聞きたいことをチャットで質問することができるため、その場で悩みや不安を解決することができます。ユーザーが疑問に思ったことをすぐに解消できることによってユーザーの購買意欲を落とさずに済むため、Webサイトからの離脱率を低下させることにつながります。
チャットタイプのWeb接客ツールは、その機能によって3つのタイプに分かれます。
有人チャットのWeb接客ツール
有人チャットはその名の通り、オペレーターが手動で対応するチャット形式のWeb接客ツールです。オペレーターが対応する場合、ユーザーからの質問に対して的確な応答ができるというメリットがあります。しかし、対応するオペレーターを常駐させる必要があるため、人件費がかかってしまうというデメリットもあります。
シナリオ型チャットボットのWeb接客ツール
シナリオ型チャットボットでは、ユーザーからの質問を想定し、その回答を用意しておきます。それらの組み合わせをシナリオとして設定することで、いくつものパターン化された問い合わせに自動で対応することができます。
当然ながら、事前に設定されていない質問には対応ができません。また、シナリオで設定していた回答では、ユーザーが抱える問題が解消されないということも起こりえます。このような場合は、個別に対応をすることになります。 ユーザーの質問に対する回答の精度や、個別対応が発生した問い合わせを分析したりして、シナリオを改善していくことになります。
AIチャットボットのWeb接客ツール
AIチャットボットは、自動で問い合わせ対応ができるという点では、シナリオ型のチャットボットと同じです。違いは、チャットボットにAI(自動学習機能)が備わっているか、という点にあります。
AIを搭載したチャットボットでは、ユーザーの質問に対する回答の解決率などのデータをもとに、少しずつ適切な解答を返せるように改良していくことができます。また、サイト内での行動から確度の高い見込み顧客に対して、チャットを開始することができるものもあります。
AIチャットボットの場合、AIに学習させる期間が必要となるため、パフォーマンスが安定するまでに時間がかかることもあります。一方、ユーザーの悩みに自動で対応してくれるため、学習が進むと効率良く運用することができるようになるというメリットがあります。
Web接客ツールの種類③:ハイブリットタイプ
Web接客ツールのなかには、ポップアップとチャットの両方に対応したハイブリットタイプのものもあります。これまで、ポップアップを表示することで購入を踏みとどまっているユーザーの行動を促進する、チャットで質問に回答することでユーザーの離脱を防ぐという解説をしました。
Webサイトを運営する人のなかには、「行動の促進」と「離脱の防止」両方を同時に実現したいと考える人もいるでしょう。このような方は、ハイブリットタイプのWeb接客ツールを選ぶと良いでしょう。
Web接客ツールの機能
これまで、Web接客ツールを「ポップアップタイプ」と「チャットタイプ」の2つのタイプに分けて紹介してきました。ここでは、Web接客ツールに搭載されている代表的な2つの機能を紹介します。
ダッシュボード機能
多くのWeb接客ツールには、ダッシュボード機能が搭載されています。 ダッシュボード機能では、Web接客で重要視される指標をサマリーで表示することができます。表示されたサマリーをもとにユーザーの趣味趣向や購買意欲を分析し、よりユーザーに合ったアプローチを実現できるようになります。
ターゲティング機能
ターゲティング機能とは、ユーザーを趣味趣向や行動履歴などでグルーピングし、ユーザーに合ったアプローチを実行するための機能のことです。
ユーザーが同じような系統の商品を多く見ていたり、同じ商品を長時間閲覧している場合、購買意欲が高い状態であると考えられるでしょう。そのようなとき、キャンペーンのポップアップを表示したりすることで、購買行動を促すことができます。
このように、ユーザーの購買意欲を掻き立て、行動を促すことでWebサイト上での販売活動を促進することができます。
Web接客ツールが注目されている理由
Web接客ツールが近年注目を集めている背景には何があるのでしょうか。アイ・ティ・アール社がおこなった「Web接客市場規模推移および予測」の調査によると、Web接客ツールは2015年には7億円の市場規模だったところから、2021年には75億円の市場規模へと成長するとされています。この調査結果から、Web接客ツールは今後も注目を集めることになるでしょう。
Web接客が注目を集めている背景には、消費者行動の変化が関係していると考えられます。 電通社が公表している「日本の広告費2019」によると、インターネット広告費は6年連続2桁成長を遂げ、テレビメディアの市場規模を超えたとされています。このことからもわかるように、消費者の購買行動はインターネット上へと変化しています。
顧客がインターネットでの購買行動を活発化させることにより、当然Webサイト上での販売活動の重要性が増していきます。Web接客ツールはユーザーとリアルタイムでコミュニケーションを取ったり、Webサイト上での行動から趣味趣向や購買意欲を読み取って適切なアプローチをおこなうことができたりするツールです。 Webサイト上での販売活動の重要度が増していることから、ユーザーの購買行動を促すWeb接客ツールは需要が高まっているのでしょう。
Web接客の導入を成功させる3つのポイント
これまで、Web接客ツールがどのようなものなのか、なぜ求められているのかを解説してきました。これまでの説明を受けて、Web接客ツールの導入を検討している方もいるのではないでしょうか。ここでは、Web接客ツールの導入を成功させる3つのポイントを紹介します。
Web接客ツールの導入の目的を明確にする
Web接客ツールを導入するとき、導入目的を明確にしたうえでツールを選定するようにしましょう。 Web接客ツールは「ポップアップタイプ」と「チャットタイプ」「ハイブリットタイプ」の3つがあり、それぞれ解決できる課題が異なります。
ポップアップタイプのWeb接客ツールでは、あと一歩のところで購入を踏みとどまっているユーザーに対して購買行動を促すことができます。一方、チャットタイプのWeb接客ツールでは、ユーザーの悩みをリアルタイムで解消することで、Webサイトからの離脱を防ぐことができます。
このように、自社が抱えている課題によって導入するべきツールが異なります。自社が抱えている課題がCVRの低さなのか、離脱率の高さなのか、それ以外のものなのか、あらかじめ明確にしておきましょう。
ツールの操作性と運用体制を確認する
Web接客ツールを導入する前に、そのツールを運用する体制を整えられるのか、確認しておきましょう。
ポップアップタイプのWeb接客ツールを導入する場合、ユーザーの行動を分析して効果の高い施策を考案するアナリストがいると良いでしょう。また、チャット機能を搭載しているWeb接客ツールを導入する場合、オペレーターを確保する必要があるでしょう。さらに、チャットボットで対応するWeb接客ツールを導入する場合、AIに理解のある人材が社内にいる方が運用しやすいでしょう。
もし必要な人材が社内にいない場合、新たに採用することができるのか、ベンダーから十分なサポートを受けられるのか、導入する前に確認しておく必要があります。
費用対効果を把握する必要がある
Web接客ツールを導入する前に、そのツールの導入にかかる費用が得られる効果に見合うものなのか、確認しておくと良いでしょう。
Web接客ツールを導入することでどのくらいのCVRを向上させることができるのか、それによって売上の増加にどのくらいの好影響があるのか、あらかじめ試算を出しておきましょう。ポップアップでもチャットタイプでも、Web接客ツールを導入して運用するにはある程度の時間がかかります。その時間と費用が見合ったものなのか、売上増加の試算をもとに検討しておくと良いでしょう。
Webサイトを活用したいなら、Web接客ツールを導入しよう
今回はWeb接客ツールとはどのようなものなのか、詳しく解説しました。
Webサイトを見て内容に興味を持ったものの、「問い合わせるほどでもないな・・・」と思ってサイトを閉じた経験が、誰しも一度はあるのではないでしょうか。Web接客ツールを利用してWebサイト上でコミュニケーションを取ることで、ユーザーの疑問をすぐに解消することができます。また、ユーザーが商品を欲しがっているとき、ポップアップで行動を促すこともできます。
Web上での接客を充実させていくことで、顧客満足度の向上にもつながります。ユーザーに継続的に商品を購入してもらうためにも、Web接客ツールの導入を検討してみてください。
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