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補助金の圧縮記帳とは?IT導入補助金を例に期をまたぐ仕訳も併せて解説

補助金・助成金

2023.10.11

2023.10.11

補助金の圧縮記帳とは、一定の要件を満たした状態で固定資産を取得した場合に、当期に発生するはずの課税を繰り延べできる会計処理です。この記事では、IT導入補助金を検討、もしくは受給している方に向けて、補助金の圧縮記帳をおこなうメリット・デメリットを紹介します。また、補助金の仕訳例として、IT導入補助金の仕訳も取り上げています。

補助金の受給でおこなわれる圧縮記帳とは

「圧縮記帳」とは、取得した補助金に対して発生する課税を翌年以降に繰り延べることができる会計処理です。

この会計処理により納税負担を分散させることができます。
基本的に、当期で発生した収益は当期に課税されますが、「国庫補助金受贈益(補助金を受け取った場合の収益)」や「保険差益(保険金を受け取った場合の収益)」は、税法上の特例として、圧縮記帳が適応できます。

仮に、補助金に対して圧縮記帳がおこなえず、当期に課税がなされた場合、補助金を使って導入する予定だった資産の取得に充てられるキャッシュが少なくなるので、本来導入するはずだったツールの導入が難しくなるリスクがあります。

そうなった場合、補助金が本来の効果を十分に発揮できなくなってしまいます。このように、圧縮記帳は補助金を受給する企業のツールの導入を後押しする制度です。

補助金の圧縮記帳をおこなうメリット・デメリット

メリット:課税所得を減らすことができる

補助金の圧縮記帳のメリットは、交付を受けた年度(会計期間)の課税所得が減額(圧縮)されることです。課税は、基本的に利益を獲得した年度に、その利益に対しておこなわれます。

しかし、事業へのサポートとして受け取った補助金に対して、その事業年度のみに課税された場合、補助金を最大限に活用できない恐れがあります。これでは、本来、補助金を交付する目的の国や地方公共団体の政策が達成されません。そこで、事業者が補助金を受け取った年度の課税所得を一時的に少なく計上する圧縮記帳が用いられます。

デメリット:事務処理・経理処理が複雑になる

補助金の圧縮記帳をおこなうデメリットとして、事務処理・経理処理が複雑になることが挙げられます。圧縮記帳は、税法上の特例として、一定の要件を満たすことで当期の収益に対する課税の負担をやわらげる効果があります。

しかし、当期の課税は減税されるわけではなく、複数年に分けて課税されることになります。そのため、補助金を交付された翌年度以後も事務処理や会計処理をおこなっていく必要があります。

IT導入補助金を受給した際の仕訳例

ここでは、圧縮記帳の対象となる補助金の中から、IT導入補助金を例にして、補助金を受給した際の仕訳例を紹介します。

期中に補助金が振り込まれた場合の圧縮記帳

IT補助金を受給した場合には、基本的に以下の勘定科目を用いて仕訳をおこないます。

借方科目

金額

貸方科目

金額

当座預金

100万円

雑収入

100万円


IT導入補助金などの国庫補助金を交付された場合は、「現金・預金(資産)」の増加として仕訳を切ります。相手勘定は、「雑収益・国庫補助金受贈益(収益)」の増加として仕訳を切ることが一般的です。補助金の交付が決定した日から、実際に入金されるまでにそれほど時間がかからない場合の会計処理です。仮に、補助金の交付が決定してから、入金に至るまでに決算期(事業年度)をまたぐこともあります。その場合は、次のような会計処理が必要になります。

補助金の受給が期をまたぐ場合の圧縮記帳

補助金の受給が期をまたぐ場合の圧縮記帳は、具体的に、以下のタイミングで会計処理をおこないます。

  1. 補助金の交付が確定した
  2. 補助金を受給した

仕訳例は以下の内容をご覧ください。

補助金の交付が確定時の仕訳例

借方科目

金額

貸方科目

金額

未収入金

100万円

雑収入

100万円

補助金の交付が確定した時点では、まだ手元に現金が入ってきていない状態です。そのため、借方科目には「当座預金(資産)」を計上せずに、「未収入金(資産)」の増加で仕訳を切ります。また、未収入金は、営業活動以外の取引で発生する債権のため、「売掛金(資産)」と間違えないように注意しましょう。

補助金の受給時の仕訳例

借方科目

金額

貸方科目

金額

当座預金

100万円

未収入金

100万円

 

補助金の受給時には、「当座預金(資産)」を増加させるとともに、補助金の交付確定時に計上していた「未収入金(資産)」を回収したとして減少させます。

補助金の損金算入と併用する場合

圧縮記帳と30万円未満の減価償却資産は損金算入の特例として併用が可能です。
例えば、50万円の機械の購入に際し、圧縮少額記帳が適用される補助金を30万円交付されたとします。この場合、以下のような圧縮記帳をおこないます。

借方科目

金額

貸方科目

金額

機械

50万円

当座預金

50万円

固定資産圧縮損

30万円

機械

30万円


圧縮記帳をおこなった後の機械の帳簿価額は、20万円となります。この20万円に対し、中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例として併用が適用できます。その仕訳は以下の通りです。

借方科目

金額

貸方科目

金額

減価償却費

20万円

機械

20万円

 

中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例と併用が可能な圧縮記帳は、青色申告法人である中小企業者または農業協同組合等で、常時使用する従業員の数が1,000人以下(令和2年4月1日以後に取得などする場合は500人以下とされ、連結法人が除かれます。)の法人に限ることを抑えましょう。

補助金の圧縮記帳をおこなわない場合

これまで補助金を受給した際の圧縮記帳の仕訳例を見てきましたが、圧縮記帳をおこなわない場合の会計処理を確認していきましょう。。仕訳のタイミングは以下の通りです。

  1. 補助金を受給した
  2. 有形固定資産を取得した
  3. 期末になり減価償却費を計上した

補助金の受給時

借方科目

金額

貸方科目

金額

当座預金

100万円

雑収入

100万円

 

有形固定資産の取得時

借方科目

金額

貸方科目

金額

機械

200万円

当座預金

200万円

 

減価償却費の計上時

借方科目

金額

貸方科目

金額

減価償却費

50万円

機械

50万円

減価償却費の計算:200万円(機械)×0.25(改定償却率)×12月/12月=50万円

補助金の圧縮記帳をおこなわない場合の仕訳には問題はありません。しかし、補助金以外の収益を無視して当事業年度の法人税額を計算してみると、50万円が課税されることになります。この課税の結果として、補助金から得られる補助金は、100万円‐50万円=50万円に留まってしまいます。この状況を解決するために税法上で圧縮記帳は定められています。

圧縮記帳の対象となる補助金

補助金の利用するうえで、圧縮記帳が適用できるものも存在します。この見出しでは、圧縮記帳の対象となる補助金の代表例を紹介します。
圧縮記帳の対象となる補助金の代表例として、以下が挙げられます。

  • IT導入補助金
  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 事業再構築補助金

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者などがITツールを導入するための費用を一定額補助してもらえる制度のことです。ものづくり補助金は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」が正式名称であり、中小企業や小規模事業者が革新的なサービスの開発・生産プロセスの改善をおこなうための設備投資を支援する補助金です。

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者等が販路の開拓等に取り組む費用の一部を支援する補助金です。事業再構築補助金とは、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する補助金です。

上記で紹介した補助金は圧縮記帳が適用されます。しかし、「補助金の交付を目的とした固定資産の取得」が圧縮記帳をおこなう前提になります。この前提に当てはまっていない場合は、上記の補助金でも圧縮記帳の適用が適用されないので注意が必要です。

補助金を圧縮記帳する際の注意点

補助金が圧縮記帳の対象となっているか確認する

前述した通り、すべての補助金で圧縮記帳が適応できるわけではありません。そもそも、圧縮記帳は、土地や構築物、機械や装置等の有形固定資産を取得する際に、補助金等の収益が発生することを前提とした会計処理です。

補助金の中には、圧縮記帳の前提を満たさないものもあるため、圧縮記帳が適応できない補助金も存在します。
補助金の交付が決定した場合には、圧縮記帳が適用されるのかが事業の方向性を大きく左右することも考えられるため、各補助金の要件を確認しておきましょう。必要があれば事務局に問い合わせしてみましょう。

法人税の申告の際に別表13に明細を添付する

税務調査がある場合、税務申告の証明書類と補助金申請の証明書類をセットで提出する必要があります。法人税を申告する際は、事前に申告書別表13(1)や補助金の交付明細、補助金で資産購入した際の明細等の証明書類をまとめて管理することで、税務調査に迅速に対応することができます。

補助金を受給した際は適切な会計処理をおこなおう

これまで、補助金の圧縮記帳のメリット・デメリットや圧縮記帳の対象となる補助金、圧縮記帳の注意点などを解説してきました。圧縮記帳は、制度が複雑になっているため、受給する際は適切な会計処理がおこなえるように事前に注意点を洗い出して対策しましょう。

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