サブスク決済システムとは?仕組みや選び方のポイントを解説
決済代行・PSP
2023.08.24
2023.08.24
近年では、消費者ニーズの多様化により、サブスクを好むユーザーが増えています。サブスクビジネスを展開・拡大を考えている事業者は、売上の向上や業務の効率化のために、サブスク決済サービスの利用を検討してみるのもおすすめです。 当記事では、サブスクの仕組みやメリット・デメリット、サブスク決済に向いている業種や業態、サブスク決済代行システムの選び方についてわかりやすく解説します。
そもそもサブスク(サブスクリプションサービス)とは?
ここでは、サブスクの仕組みやメリット・デメリット、サブスク決済の導入が向いている業種や業態について詳しく紹介します。
サブスクの仕組み
サブスクとは、月や年などの一定の単位ごとに費用を支払って利用するサービスやコンテンツ、ビジネスモデルを指します。また、サブスクは「サブスクリプション(subscription)」の略称で、英語では定期購読や継続購入などを意味する用語です。
サブスクでは、ユーザーが事業者に対して定額の料金を支払う契約をおこなうことで、ユーザーはサービスを利用できる「権利」を得ることができます。利用者が契約を解除(解約や退会)するまで、事業者はユーザーに対してサービスを提供します。一方、買い切り型のサービスでは一度購入すると、その商品・サービスは利用者のものになります。
サブスクのメリット・デメリット
サブスクの仕組みを導入することで、事業者とユーザーそれぞれにメリット・デメリットがあります。ここでは、事業者目線でのメリット・デメリットを紹介します。 サブスクでは月額や年額での支払いになるので、提供するサービスの初期費用を抑えることができます。そのため、購入に対するハードルが下がって、お試しに契約してみるなど、新規ユーザーを獲得する機会を増やせるメリットがあります。また、きちんとユーザーが満足するサービスを提供し、契約を解除されなければ、継続的に安定した利益を得られる可能性が高まります。
一方で、サブスクのビジネスモデルでは、サービス開始直後に莫大な収益を得ることは難しいので、初期投資の資金回収に時間がかかる可能性があります。また、ユーザーに対して満足できるサービスが提供できないと解約につながり、売上が下がってしまう恐れもあります。 そのため、長期的な目線で事業に取り組み、ユーザーや市場のニーズにあわせて継続的にサービスの改善をおこなう体制を構築することが大切です。
サブスク決済に向いている業種や業態
サブスク決済に向いている業種や業態として、主に下記が挙げられます。
- 英語教室
- スポーツジム
- ECサイト
- BtoBビジネスを展開している事業者
- 多数のゲームや動画などのサービスを提供している事業者
英語教室のレッスン料金やスポーツジムの利用料金、ECサイトでの化粧品やサプリメントといった定期購入費用などは、ユーザーの利用期間にあわせて定期的に決済をおこなう仕組みになるので、サブスク決済を導入することで、決済作業の効率を高めることが可能です。 会計ソフトや勤怠管理システム、請求書管理システムなど、BtoB関連のサービスは、サブスク型のビジネスモデルにすることで、法改正への即時対応など、常に顧客のニーズに合わせたサービスが提供できます。そのため、近年市場における人気が高まっており、サブスク決済を導入する企業が増えています。
また、ゲーム・映画・ドラマ・アニメなどのサービスを提供している場合、買い切り型ではなく、遊び放題や見放題などの形態にしてサブスクで提供することで、ユーザーのニーズを満たし、継続的な売上が見込めます。
サブスク決済システムとは?
サブスク決済システムとは、顧客や事業者のニーズにあわせた柔軟な課金・契約形態を用意し、サブスクビジネスを展開するうえで複雑な運用業務の負担を軽減できるシステムです。 サブスク決済システムを導入することで、あらゆる課金・契約形態を実現し、新規顧客の獲得につなげることができます。
また、契約内容やサービスプランが複数あり、管理が複雑になる場合でも、データを一元管理し、契約・決済などの業務をスムーズにおこなうことが可能です。 サブスク決済システムを導入するにあたって、主に自社で開発する場合と、決済代行システムを利用する場合があります。それぞれメリットやデメリットがあるので、自社のニーズや環境にあわせて導入する手段を選ぶことが大切です。
サブスク導入は決済代行システムがおすすめ
自社でサブスク決済システムを開発する場合、自社のニーズにあわせて仕様や機能をカスタマイズできるというメリットがあります。一方、自社でシステムを開発する場合には、システムを開発できる人材やノウハウが必要であり、開発に時間がかかり、導入までに時間がかかってしまうかもしれません。 決済代行システムを利用する場合、システムの開発にかかる時間や手間が不要になるため、コストや導入までにかかる時間を削減することが可能です。また、決済代行サービスを提供している事業者のセキュリティ体制を活用できるので、個人情報やクレジットカード情報など、重要な情報を安全な環境で管理することができます。
さらに、さまざまな決済手段に対応でき、支払いの管理負担を軽減することが可能です。ただし、導入・運用コストがかかったり、自社の欲しい機能が搭載されていなかったりすることもあるので、慎重にシステムの選定をおこなうことが大切です。
サブスク決済代行システムの選び方のポイント
ここでは、サブスク決済代行システムの選び方のポイントについて詳しく紹介します。
個人情報の取り扱いなどセキュリティ対策が万全か
サブスク決済を導入するにあたり、顧客の個人情報やクレジットカード情報など、社外秘の情報を扱うことになるため、セキュリティ対策が重要になります。万が一機密情報が漏洩してしまうと、被害を受けた利用者への損害賠償や企業の信頼性の低下につながる恐れがあります。 サブスク決済代行システムを選ぶときは、どのようなセキュリティ対策をおこなっているのかを確認することが大切です。
たとえば、「PCI DSS」「Pマーク」「ISMS認証」といった認証を取得しているかを確認することで、情報の取り扱いの基準を満たしていることが把握できます。また、AIによる不正アクセスの検知やIPアドレスの制限など、自社のニーズにあったセキュリティ対策の機能が搭載されているかも比較する際のポイントです。
顧客層に合った決済方法が選択できるか
サブスク決済を導入する場合、豊富な決済手段が用意できると、顧客満足度の向上が期待でき、新規顧客の獲得にもつながります。 ただし、多くの決済手段を導入しようとすると、管理が煩雑になったり、コストが大きくなったりする可能性もあります。そのため、自社の提供するサブスクを利用する顧客のターゲット層を分析し、必要な決済手段を明確にすることが大切です。 サブスク決済代行システムには、下記のような決済方法があります。なお、システムによって提供している決済手段は異なるので注意が必要です。
- クレジットカード決済
- QRコード決済
- 電子マネー決済
- キャリア決済
- コンビニ決済
- 後払い決済
たとえば、若年層を対象とする英会話スクールの場合、キャリア決済や電子マネー決済、QRコード決済など、多彩な決済方法があるほうが好ましいでしょう。一方、中年層・高齢層を対象としたジムのレッスンの場合、数多くの決済手段を導入せず、慣れ親しんでいる決済方法のみで問題ないかもしれません。
支払い時期の設定が自社の商品やサービスと合うか
サブスクの内容やプランによって、「毎月」「2カ月に1回」「毎年」など、支払い時期は異なることも少なくないでしょう。また、「10日間」「2週間」「1カ月」など、無料でお試しできる期間を柔軟に設定したい事業者もいるかもしれません。
まずは自社の商品やサービスの特徴や、顧客の支払いタイミングのニーズを分析して、どのような支払い時期の設定が必要かを明らかにしましょう。自社に必要な支払い設定を実現できるかを踏まえて、サブスク決済代行システムの比較をおこなうことで、システムを絞り込むことができます。
会計システムや顧客管理システムとの連携のし易さ
サブスク決済代行システムは、会計システムや顧客管理システムなど、既存の導入しているサービスと連携できると、データ入力・出力の手間が減るなど、より一層業務を効率化することができます。 そのため、自社で既に導入しているシステムと、サブスク決済代行システムが連携できるかどうかを確かめることが大切です。また、決済システム以外にも、今後新しいシステムを導入しようと考えている事業者もいるかもしれません。
その場合、外部連携機能が優れているサブスク決済代行システムを選んでおくと、他のシステムを導入を検討するときの選択肢を広げることができます。
サブスク決済システムを導入して支払い管理を効率化しよう
サブスクビジネスの展開・拡大を考えている場合、決済代行システムを導入し、自社および顧客のニーズにあわせて、決済方法や支払いタイミング、セキュリティ対策の設定をおこなうことで、売上の向上や業務の効率化、セキュリティリスクの低下などにつなげることができます。
サブスク決済システムには、さまざまな特徴のあるものがあります。そのため、複数のサブスク決済システムを比較したうえで、自社のニーズにあったものを選ぶことが大切です。
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