ECサイトの決済システムを構築する方法をわかりやすく解説
決済代行・PSP
2023.08.24
2023.08.24
ECサイト運営時には幅広い層が利用できるよう、さまざま決済方法を準備する必要があります。多くの決済方法に対応するには、決済システムの導入が必要です。しかし、具体的に対応している決済方法や決済システムの接続方法、導入のメリットがわからずにいる人もいるでしょう。この記事ではECサイトの決済システムの概要や構築方法をわかりやすく解説します。選び方のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ECサイトを構築するには決済システムの導入が一般的
ECサイトを構築する際には、商品の展示や注文受付だけでなく、安全かつスムーズに支払いができる決済システムの導入が必要不可欠です。近年は、購入者の支払い方法が多様化しています。自身が利用したい決済手段がないと、購入せずにサイトから離れる顧客も少なくありません。クレジットカード決済を始めとしたさまざまなオンライン決済サービスを可能にすることで、幅広い顧客層からの購入につなげられます。また、希望する決済手段の有無を理由に商品購入の機会を損失するリスクを減らせるため、ECサイト構築時には決済システムを導入するのが一般的です。
ECサイトで選べるオンライン決済方法
ECサイトでは、さまざまな種類のオンライン決済が利用できます。以下より代表的なオンライン決済の種類を5つ紹介します。
クレジットカード決済
クレジットカードは、利便性が高く利用者が多い決済方法です。クレジットカードでの決済を前提にECサイトを訪れる人がほとんどのため、決済できないとほしい商品があっても購入できず、顧客が離脱する可能性が高まります。来訪者の購入を妨げる要因を作らないためにも、クレジットカード決済は導入すべき決済方法の一つです。また、即時決済のため、商品注文後のキャンセルが発生しにくい特徴もあります。
銀行決済
ECサイトで利用される銀行決済は、顧客が商品やサービスを購入する際に、銀行口座から直接支払いをする方法です。クレジットカードの情報を登録することに不安を覚える人や現金主義の人、決済での支払いが不安な人を中心によく利用されています。一般的な銀行振込や口座振替以外に、消込作業が不要なバーチャル口座決済や、支払額の誤りがないペイジーなどがあります。
コンビニ決済
ECサイトのコンビニ決済とは、商品の購入代金をコンビニエンスストアで支払うことができる決済方法です。商品と一緒に払込票を送付するタイプや、注文時に決済番号を発行し、コンビニの端末で支払い手続きをおこなうタイプがあります。コンビニ決済なら、24時間365日支払い可能だったり、買い物のついでに支払えたりするため、ユーザーにとって利便性が高い支払方法となっています。
電子マネー決済
ECサイトの電子マネー決済とは、クレジットカードや銀行振り込みの代わりに、電子マネーサービスを使って商品やサービスを購入することを指します。情報漏洩や不正利用のリスクが低く、手軽で安心して利用することが可能です。ECサイトでの決済方法として人気が高く、利用者も増加傾向にあります。ECサイトを運営するなら欠かせない決済方法の一つです。
キャリア決済
キャリア決済とは、携帯電話会社や通信事業者が提供する支払い方法の一つです。携帯電話の利用料金とECサイトでの支払いをまとめて請求することができるため、クレジットカードなどのほかの支払い方法を使う手間を省けます。しかし、決済手数料が高かったり、キャリアによって使用が異なったりするデメリットがあります。
ECサイトにオンライン決済システムを接続する方法
ECサイトにオンライン決済システムを接続する方法は、以下の4つです。
- リンク型
- トークン型
- API型
- メールリンク型
それぞれの特徴を把握し、どのタイプを選ぶかよく検討してください。
リンク型
リンク型は、決済代行会社の決済ページに画面遷移してから決済処理をおこなう方法です。注文後に画面を遷移させるだけなので、システム負荷が少なかったり導入費用が抑えられたりします。また、ECサイトの運営者が顧客のクレジットカード情報を保持する必要がありません。個人情報漏洩などのセキュリティリスクが高いのも特徴です。
トークン型
トークン型のオンライン決済システムは、デジタルトークンを使ってオンラインで支払いをおこなうタイプです。ECサイトの決済情報入力画面に決済代行会社のJavaScriptプログラムを組み込みます。入力されたクレジットカード情報をもとにトークンが生成され、そのトークンを使って決済をおこないます。クレジットカード情報を暗号化して転送することで、セキュリティを強化できるのが特徴です。
API型
API型のオンライン決済システムは、ECサイトと決済代行会社の間でデータを伝送し、決済処理する方法です。決済を自社のECサイト内で完結できます。スムーズに決済を進めていけることで顧客の離脱を防止できるのが特徴です。注文数が多い場合や自社で構築したサイトを運営している事業者に向いています。
メールリンク型
メールリンク型は、メールで送信されたリンクやQRコードから決済が可能な方法です。ECサイト内に決済画面の組み込みが不要だったり、クレジットカード情報を保持せずに決済できたりするメリットがあります。ただし、メールが届かないときや、アクセス期限が切れたときに二次対応が必要な点はデメリットです。
ECサイトにオンライン決済システムを導入するメリット
ECサイトにオンライン決済を導入するメリットを2つ解説します。
顧客の利便性が向上して売上増加につながる
オンライン決済システムを導入することで、支払いに必要な時間や手間が大幅に削減されます。簡単かつ迅速に商品を購入できることは、顧客の利便性向上につながります。利便性向上は顧客の離脱を防いだり、満足度の向上につながったりすることから、結果として売上増加も期待できるでしょう。
業務負荷の軽減や業務効率化につながる
オンライン決済システムを利用すると、従来の手動の決済処理作業が自動化されます。受注から入金までの手数料計算や売上金の集計などの手作業が不要になり、運用スタッフの業務負荷が軽減します。金額誤りといった人的ミスも減らせるでしょう。また、決済手続きの処理時間が大幅に短縮され、業務効率化につながるのも大きなメリットです。
オンライン決済システムの選び方と注意点
オンライン決済システムはさまざまな種類があるため、どのように選ぶべきか迷う人もいるでしょう。ここでは、オンライン決済システムの選び方と注意点を紹介します。
顧客層に合った決済手段があるものを選ぶ
オンライン決済システムを導入するときは、顧客層に合った決済手段を提供することが大切です。たとえば、若年層にはクレジットカードや電子マネーが人気がありますが、年配の人には銀行振り込みやコンビニ決済が使いやすいこともあります。また、海外顧客をターゲットにする場合は、海外のクレジットカードを始めとした国際決済手段を提供することが必要です。ECサイトの顧客層の決済ニーズに合わせた選択肢を提供するよう心がけましょう。
販売する商品やサービス体系に合ったものを選ぶ
オンライン決済システムを選ぶ際には、販売する商品やサービス体系に合わせて最適なものを選びましょう。たとえば、定期的に繰り返し課金をおこなうサービスには、自動での課金処理が可能なシステムが適しています。もし国際展開するのなら、複数の通貨に対応したシステムや、現地の法律に沿った決済システムも検討する必要があるでしょう。顧客の安全性や利便性を高めるためにも、販売する商品やサービスに合わせて適切なオンライン決済システムを選んでください。
セキュリティが充実しているものを選ぶ
オンライン決済システムはハッカーなどの攻撃を受けやすい傾向にあります。万が一、クレジットカード番号などの個人情報が流出すると、顧客に損害を与えてしまったり会社の信用がなくなったりするリスクがあります。したがって、セキュリティ面が充実しているものを選ぶことが大切です。プライバシーマークやISMS認証、PCI DSSなどの認証を取得している決済代行会社がおすすめです。
事業規模や事業体系に合ったものを選ぶ
オンライン決済システムは、事業規模や事業体系によって適した接続方法が異なります。大規模なECサイトでは、API型がおすすめです。高度なカスタマイズや、複数の決済方法の組み合わせなど、より多様なニーズに対応できます。ECサイトでの販売以外に電話注文をおこなっている場合は、あとから決済URLを送信するメールリンク型を使うと決済がスムーズになるでしょう。事業規模に合った接続方法を選び、安心かつ安全な決済システムの導入につなげてください。
導入費用や決済手数料などのコスト面や入金サイクルで選ぶ
オンライン決済システムを導入する場合、まず考えるべきは導入費用です。システムの規模や機能によって費用は異なります。自社の予算やニーズに合わせて選んでください。また、決済手数料や入金サイクルを考慮するのも重要なポイントです。手数料が高いと利益が減ります。また、入金サイクルが長いとキャッシュフローが悪くなります。決済手数料や入金サイクルも加味してオンライン決済システムを選びましょう。
ECサイトの決済システムは自社に合ったものを選ぼう
ECサイトを構築する際には、決済システムの導入が一般的です。導入すると顧客の利便性が高まったり、運用側も業務負荷を軽減できたりするメリットがあります。利用する決済システムによって、決済方法や接続方法は異なります。自社のECサイトの顧客層や取扱商品に合ったものや、予算やニーズに見合うものを選び、導入しましょう。
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