年末調整ソフトとは?メリットやソフトごとの特徴も紹介
労務管理システム
2023.01.25
2023.01.25
年末調整ソフトとは?
年末調整ソフトとは、年末調整業務を効率化させるための機能を備えた計算ソフトのことです。まずは、年末調整ソフトを使うとどのような業務を効率化できるのか、どのようなソフトがあるのかについて説明します。
年末調整ソフトでできること
年末調整ソフトを使うと、以下のようなことが自動化できるようになります。
- 必要書類の配布と回収
- 従業員の申告書作成
- 年末調整の計算
- 源泉徴収や法定調書の作成と提出
紙ベースの年末調整では、従業員に数枚の書類を提出してもらい、それを1枚1枚確認し、計算して書類を何枚も発行しなければいけません。担当者の負担が大きいのはもちろん、書類の書き方がわからず従業員が戸惑ってしまうことも多く、企業側にも従業員側にも大きな負担がかかっていました。
年末調整ソフトは、年末調整に必要な業務はほとんど自動でおこなってくれるため、何かと忙しい年末の負担を大幅に軽減できます。
年末調整ソフトの種類
一口に年末調整ソフトといっても、さまざまな種類のものが存在しています。PCにインストールして利用するソフトや、クラウド型、オンプレミス型など提供形態も多様です。
オンプレミス型とは、サーバーなどを自社で構築・運用するシステムのことです。自社のサーバー内で使用するためセキュリティが強固というメリットがありますが、コストが高く、法改正などがあったときに自社で対応する必要があるというデメリットもあります。
対してクラウド型とは、オンライン上のサーバーにあるシステムを、インターネットを通じて使用するソフトのことです。インターネットに繋がるPCやスマートフォンであればどこからでも利用できる点がメリットです。ただし、オンプレミス型と比べると、セキュリティ面やカスタマイズ性の面で劣ってしまいます。
また、年末調整に特化したソフトもあれば、給与計算システムや労務管理システムに年末調整の機能が組み込まれているソフトもあります。自社ですでに導入しているシステムなどの条件も考慮して、自社に合ったものを導入することが大切です。
年末調整ソフトを利用するメリット
年末調整ソフトを利用すると、従業員と企業の双方にメリットが生じます。ここでは、導入のメリットについてくわしくみてみましょう。
1. 各種控除申請をおこないやすくなる
年末調整の各申告書は聞き慣れない言葉が多く、どこに何を記入すればいいかわかりにくいと感じている従業員は少なくありません。そのため、年末調整の時期は質問対応に追われるという悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。
年末調整ソフトを導入すれば、簡単な質問に答えるだけで各種控除申請の書類を作成できます。また、マイナポータル連携をおこなえば、控除証明書を一括取得できるため、添付書類の用意も簡単です。従業員が申告書を作成する手間を大幅に削減できます。
2. いつでもどこでも簡単に手続きできる
クラウド型の年末調整ソフトを導入すれば、いつでもどこでも年末調整の手続きができるようになります。
近年はリモートワークが普及し、自宅やコワーキングスペースなどで仕事をする人が増えました。紙ベースの年末調整の場合、書類の提出のためにわざわざ出社しなければならないということもあるでしょう。
年末調整ソフトを導入すれば、インターネットとデバイスさえあればどこにいても手続きをおこなうことが可能です。また、短い時間で簡単に入力することができます。
3. 業務を効率化できる
業務を効率化できる点が、年末調整ソフト最大のメリットです。書類の配布や回収、面倒な計算、書類の作成まで一連の業務を自動化できるため、年末調整にかかる時間を削減できます。
また、紙を差し戻す必要がないので、修正対応がスムーズにおこなえます。未提出者の管理もしやすく、手続き漏れを防げる点も利点でしょう。
4. ペーパーレス化できる
年末調整ソフトを活用すると、申請書の提出はもちろん、各種法定書類の発行もシステム上でおこなえます。データのまま保管や提出ができるため、ペーパーレス化される点も大きなメリットです。
年末調整は発行する書類が非常に多く、保管に多くのスペースを要します。紙での回収が不要になり、ペーパーレス化できれば、オフィスの省スペース化も実現することができます。
国税庁と民間の年末調整ソフトの違い
年末調整ソフトには、国税庁が提供する「年調ソフト」と民間企業が提供するソフトの2種類があります。どちらも年末調整ができるという面では同じですが、機能や操作など細かな点での違いがあります。
年調ソフトは、年末調整に必要な基本的な機能を備えたソフトです。無料で使用できる代わりに、最低限の機能しか搭載していないシンプルさが特徴的です。
民間の年末調整ソフトには、年調ソフトにはない便利な機能が多数搭載されています。たとえば従業員の進捗把握やアラート機能、家族構成の照合、法定調書や帳簿の自動作成など、年末調整の手助けとなる機能が豊富に備わっています。
詳細な機能はソフトによって異なりますが、より年末調整の工数を減らしたいのであれば、民間の年末調整ソフトがおすすめです。反対に、「ソフトにコストをかけられない」「最低限の機能があればいい」という場合は、年調ソフトでも十分です。
まずは自社の年末調整業務が抱えている課題を洗い出し、それを解決するためにどこまでの機能が必要なのかを把握してみましょう。
年末調整ソフトで業務を効率化しよう
年末調整に関するあらゆる業務を電子化できる年末調整ソフトは、従業員にも企業にも多くのメリットをもたらしてくれます。従来の紙ベースでの手続きに課題を感じていた企業は、ぜひ年末調整ソフトの導入を検討してみてください。
年末調整ソフトにはさまざまなものがあり、機能も大きく異なります。複数のソフトを比較して、自社に合ったものを見極めることが大切です。
企業のみなさまへ
あなたもDXログにサービスを掲載しませんか?
あなたもDXログに
サービスを掲載しませんか?