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タイムスタンプは無料で付与できる?無料ソフト・PDFでの付与方法を紹介!

電子契約サービス

2023.03.17

2023.03.17

近年ではさまざまな企業で契約書類の電子化が取り入れられています。電子化が進んでいる要因の一つが、電子契約が取引の証拠として扱えるようになった点です。そこで用いることになるのが「タイムスタンプ」です。 この記事では、電子契約を導入する際に必要になるタイムスタンプの目的や使い方について解説し、無料で利用できるソフトやアプリについても紹介します。

タイムスタンプとは

タイムスタンプとは、データが作られた日時や内容を証明する技術です。データは紙のコピーのように劣化することがない複製や改ざんが容易におこなえるため、作成日時や内容を書き換えられる危険性があります。

こうした危険性を解消するため、タイムスタンプを外部から付与することでデータが正当である証明をおこないます。タイムスタンプを付与するには、そのためのソフトやアプリを利用する必要があります。

タイムスタンプが生まれた背景には、電子帳簿保存法が関わってきます。電子帳簿保存法とは、帳簿や領収書といった書類をデータで保存することを認める法律です。
この法律が制定されたことで、データ化された書類が公的に認められるようになりました。そのための要件として、タイムスタンプの付与が必要になったという経緯があります。

タイムスタンプの仕組み

タイムスタンプは時刻情報とともに「ハッシュ値」を付与することで、信頼できるデータであると証明しています。ハッシュ値とは、もとのデータからハッシュ関数を使って算出された値のことです。ハッシュ値が付与されることで、タイムスタンプが発行されたときのデータの内容がわかります。

タイムスタンプは、第三者である時刻認証局が時刻情報とハッシュ値をあわせて発行します。そのため、利用者が使用している端末の時間設定を変更したり、あとでデータを書き換えたりしたとしても、タイムスタンプが改ざんされることはありません。

つまり、もとのデータのハッシュ値とタイムスタンプのハッシュ値が一致すれば、タイムスタンプの時刻にそのデータ内容であったことが証明される仕組みとなっています。

関連記事:タイムスタンプとは?仕組みや電子帳簿保存法についてわかりやすく解説!

タイムスタンプを付与する目的

タイムスタンプを利用する目的は、データが改ざんされていないことを証明するためです。ここでは、その目的の詳細について解説します。

「いつ」のものかという客観的証拠を得るため

データがいつのものかを客観的に証明するのが、タイムスタンプを用いる目的の一つです。基本的にデータを作成したり変更したりする際は、端末の時刻をもとに時間が記録されます。

そのため、あらかじめ使用端末の時刻設定を変更しておけば、実際とは異なる時刻を記録させることも可能です。このように時刻を自由に変えることができる状態では、いつから存在するデータなのかを証明することができません。

その点、タイムスタンプが付与されたデータであれば、いつから存在するデータなのかを客観的に証明することができます。なぜなら、タイムスタンプに付与される時刻情報は、時刻認証局によって発行されるものだからです。

時刻認証局は国によって認められた第三者機関であり、その時刻情報は改ざんの心配がないため信頼のおける客観的証拠となります。

文書の長期保存をするため

タイムスタンプは有効期限が長いため、タイムスタンプを利用することで文書を長期保存することが可能です。タイムスタンプを利用しなくても、「電子証明書」を用いることで有効な文書であると認められます。

しかし、電子証明書には有効期限があり、1~3年過ぎてしまうと失効してしまいます。
一方、タイムスタンプの有効期限は10年です。そのため、電子証明書の有効期限が切れたとしても、タイムスタンプの効力がある10年間は有効な文書として扱うことができます。

なお、10年を超える期間の電子契約をおこなう場合は、長期署名という手続きが必要になります。
長期署名とは、電子署名の暗号化を施しなおし、タイムスタンプを追加する仕組みです。長期署名をおこなうことで、文書の有効期限をさらに10年延長できます。

10年以上文書を保存しなければならない契約をおこなう場合は、長期署名についても考慮する必要があるでしょう。

改ざんされていないことを証明するため

タイムスタンプを用いる大きな目的は、データが改ざんされていないことを証明することです。

この証明には、タイムスタンプに含まれているハッシュ値が用いられます。文書データとタイムスタンプのそれぞれから取得できるハッシュ値が一致すれば、データが改ざんされていないという証明になります。

ハッシュ値は、算出する際に用いるデータによって、決まったハッシュ値を取得できる性質があります。言い換えると、用いるデータが同じであれば同じハッシュ値を得ることができ、データが変わればハッシュ値も変わります。

この性質により、文書データが改ざんされた際には文書データのハッシュ値が変わり、タイムスタンプのハッシュ値と一致しなくなります。このように、ハッシュ値を比較して一致するかどうかで、データが改ざんされたかどうかをチェックすることが可能です。

時刻認証局(TSA)のタイムスタンプは無料で利用できる?

タイムスタンプを発行する事業者は、時刻認証業務認定事業者(時刻認証局、TSA)と呼ばれます。この時刻認証局は、一般社団法人日本データ通信協会によって承認されます。現在、時刻認証業務認定事業者として認定を受けているのは、次の5件の事業者です(2022年6月現在)。

これらのタイムスタンプサービスの利用料金については、各事業者のサイトでは明記されていない場合が多いですが、基本的に有料での利用と考えておきましょう。具体的な費用は、各社への問い合わせが必要です。

参考:認定事業者一覧 | 認定事業者 | タイムビジネス認定センター

サービス名 事業者名
アマノタイムスタンプサービス3161 アマノ株式会社
セイコータイムスタンプサービス セイコーソリューションズ株式会社
TKCタイムスタンプ 株式会社TKC
サイバーリンクス タイムスタンプサービス 株式会社サイバーリンクス
MINDタイムスタンプサービス 三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社

 

タイムスタンプを無料でPDFに付与する方法

Adobe Acrobat Readerを使うことで、PDFにタイムスタンプを付与することができます。

  1. Adobe Acrobat Readerでタイムスタンプサーバーを設定する
  2. PDFドキュメントを開く
  3. 「ツール」を選択し、「証明書」を開く
  4. 「タイムスタンプ」をクリックする

PDFにタイムスタンプを付与するには、まず初期設定としてAdobe Acrobat Readerでタイムスタンプサーバーを設定します。

次に、PDFドキュメントを開き、「ツール」から「証明書」を選択します。ドキュメント上部に「タイムスタンプ」が表示されるため、これをクリックします。「署名済みであり、全ての署名が有効です」と表示されていれば、無事にタイムスタンプが付与されている状態です。

無料ソフトでタイムスタンプを付与するメリット・デメリット

タイムスタンプは無料で作成・付与することができますが、無料のものと有料のものには違いがあるのでしょうか。ここでは、無料ソフトで作成するタイムスタンプのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

無料ソフトで付与するタイムスタンプのメリット

電子データの非改ざん性を証明するために必要になるタイムスタンプですが、本格的にシステムを導入するには初期費用や利用料が必要になります。また、導入から利用開始までには時間がかかるため、電子データでのやり取りに対してすぐにタイムスタンプを付与する体制を整えるのは難しいといえます。

頻繁にタイムスタンプの付与が必要が発生しない場合や、無料ソフトで付与したタイムスタンプで問題が無いやり取りの場合は、Adobeなどの無料ソフトを活用することでコストを抑えることができます。

無料ソフトで付与するタイムスタンプのデメリット

無料ソフトの中には、電子帳簿保存法の要件を満たしていると認められないタイムスタンプの付与しかできない場合があるため注意が必要です。

受領した請求書のスキャナ保存などであれば、無料のタイムスタンプの利用でも問題がないかもしれませんが、契約書の締結を電子契約でおこなう場合には、トラブルを回避するためにハッシュ値での暗号化による強固な非改ざん性をともなうタイムスタンプが必要です。

このように重要書類の電子データのやり取りの場合には、無料のタイムスタンプでは電子帳簿保存法に対応できない場合があります。

電子帳簿保存法に対応できるタイムスタンプはある?

そもそも、電子帳簿保存法とは、国税関係の帳簿や書類を電子データで保存することを認めるための法律です。令和3年度の税制改正によって、帳簿の電子データ保存に関するタイムスタンプの要件は緩和されています。

しかし、EDI(電子データ交換)やメールなどで電子的に受け取った請求書や領収書を、電子データのままで保存する場合には、タイムスタンプの付与が必要となります。

データのまま保存する場合、その真実性を確保する観点から、以下のいずれかの条件を満たす必要があります(規81)。

(1) タイムスタンプが付与されたデータを受領(規81一)
(2) 受領後遅滞なくタイムスタンプを付与(規81二)
(3) データの訂正削除を行った場合にその記録が残るシステム又は訂正削除ができないシステムを利用(規81三)
(4) 訂正削除の防止に関する事務処理規程を策定、運用、備付け(規81四)
 また、事後的な確認のため、検索できるような状態で保存すること(規31五)や、ディスプレイ等の備付け(規31三イ、四)も必要となります。

引用:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問17

そのため、電子データで受け取った書類をそのまま保存する場合、タイムスタンプを付与するか、この要件を満たす経費精算システムや会計ソフトを利用することが必要です。無料でタイムスタンプを付与する方法や、無料のシステム・ソフトを利用する手立てもありますが、無料の場合は、機能などに制限がある場合もあります。

そのため、企業が本格的に電子帳簿保存法に対応したい場合には、有料のツールを利用することをおすすめします。

関連記事:電子帳簿保存法の改正でタイムスタンプは不要?費用や期限についても解説

【補足】電子署名も無料で付与できる?

契約書などを電子化する場合、タイムスタンプとともに必要になるのが電子署名です。電子署名を無料でおこなう方法については、こちらの記事でも紹介しています。気になる方は、こちらの記事もチェックしてみてください。

関連記事:電子署名を無料で作成する方法は?メリットや注意点も解説!

なお、電子署名とタイムスタンプを別々で付与することもできますが、電子契約サービスを利用することで、簡単にこれらを付与することができるため、電子署名とタイムスタンプの導入を検討している方は、電子契約サービスの利用も検討してみましょう。

関連記事:【最新版】主要な電子契約サービス比較!価格や機能をわかりやすく紹介

タイムスタンプを理解して電子契約を正しく導入しよう

タイムスタンプは、文書データが改ざんされていないことを証明するために付与する時刻情報です。電子署名とともに付与すれば、文書データの有効性がより高くなります。電子契約を導入する際には、タイムスタンプが扱えるかどうかも考慮するとよいでしょう。

関連記事:タイムスタンプ導入にかかる費用や導入の流れを解説

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