eラーニングシステムを導入するメリットを解説!デメリットもまとめて紹介
eラーニングシステム
2023.06.14
2023.06.14
パソコンやスマートフォン、タブレットなど端末をとおして学習がおこなえるのが、eラーニングシステムです。社員研修や新人教育などに活用するべく、eラーニングシステムの導入を検討している企業も少なくないでしょう。この記事では、eラーニングシステムの特徴やメリット・デメリットを解説しますので、ぜひ選ぶうえでの参考にしてください。
eラーニングシステムを導入する4つの大きなメリット
eラーニングシステムを導入するにあたり、どういったメリットが得られるのかをあらかじめ確認しておきましょう。
1.場所や時間に縛られず自由に好きなタイミングで学習できる
eラーニングシステムの導入によって、場所や時間に縛られることなく自由に必要な学習がおこなえます。集団研修などの場合、グループワークなど人とのつながりのなかでさまざまな体験ができますが、個々に合わせた学習は難しいです。
しかし、eラーニングシステムであれば、今の自分に必要な学習を利用者がそれぞれ自由に選んで学習できます。 昨今、5〜15分といった短い時間を見つけて学習をおこなうマイクロラーニングが注目を集めています。eラーニングシステムを活用すれば、場所や時間を問わず好きなタイミングで学習が可能です。マイクロラーニングとも相性がよいといえるでしょう。
2.常に一定のクオリティの学習が受けられる
講義などにおいて、同じ内容を扱っていたとしても、担当する講師によって学習の質はばらけてしまいます。一方、eラーニングシステムで同じ学習教材を扱えば、学習の質を維持できます。 加えて、教材など学習に用いる素材の改変が簡単におこなえる点も魅力です。実際に現場で求められる内容にしていけば、よりタイムリーで実践的な学習がおこなるでしょう。
3.進捗状況やフィードバックはオンラインで一括管理
eラーニングシステムでは、クラウドなどのオンライン上で学習がおこなわれるのが主流です。 利用者の進捗状況についてプログラムでまとめて一括して確認できます。フィードバックの送信なども可能です。 社内研修などでは、社員が多いと進捗状況やフィードバックの管理をするのにコストがかかりすぎてしまう傾向にあります。eラーニングシステムなら、一定の費用で効率よく管理できます。
4.反転授業やブレンド型授業で効率よく学習
学校や研修の場で講義を受け、自宅に持ち帰ってから課題に取り掛かるのが、これまで日本で主流とされてきた学習方法です。eラーニングシステムの導入によって、あらかじめ自宅などで媒体をとおして講義を受けたあと、学校などで課題に取り組むことができます。
これが、近年注目を集めている反転授業と呼ばれるものです。個人で講義を受け、集団の場で課題に取り掛かることで従来のやり方よりも深く理解できるとされています。
また、eラーニングと対面授業または実技研修を組み合わせたのが「ブレンド型授業」です。異なる学習方法を適切に組み合わせることによって、受講者が内容を深く理解できます。 このように、反転授業やブレンド型授業といった従来のやり方では不可能だった学習形式が取り入れられるのが、 eラーニングシステムならではのメリットといえるでしょう。
eラーニングシステムを導入するうえで見逃せない4つのデメリット
eラーニングシステムの導入によって大きなメリットが得られますが、一方で見逃せないデメリットも存在します。デメリットを無視してしまうと、導入は結果的に失敗に終わってしまうかもしれません。
1.学習に向けたモチベーションの維持が困難
多くのeラーニングシステムは、パソコンだけでなくスマホやタブレットでも利用できます。 より自由な形で学習できる反面、モチベーションを保ち続けるのが難しい部分もあります。なかなかやる気が出せない方にとっては、eラーニングシステムによる学習は向かない可能性があります。
2.満足に学習するためには相応のインターネット環境が必須
パソコンやスマホ、タブレットを使用するeラーニングシステムは、ほとんどの場合システムの形態にクラウドを採用しています。離れた場所でも本体に大容量のファイルをインストールすることなく学習できるのは大きなメリットです。
しかし、当然ながらインターネット環境がなければ利用することはできません。 インターネット環境がなかったり、相応しくない環境であったりする場合には、思うように学習できない可能性が高いです。
3.実技技能などの習得には向かない
eラーニングシステムでは、基本的に動画や参考資料を見ながら学習します。机上での学習となりますので、目で見た知識以上の経験は得られません。医療現場などで求められる実技技能の習得などには向いていないのです。 すべてをeラーニングシステムに任せてしまうのもよいですが、実技研修と合わせたブレンド型授業の採用を検討するとよいでしょう。
4.一から講義を作るにはノウハウが欠かせない
eラーニングシステムには、元から必要な講義内容が入っているものと、自分で素材を準備して講義を作成するものの2種類があります。一から講義を作成する必要がある場合は、相応の手間やコストがかかってしまいます。 ノウハウがない状態で後者のタイプのeラーニングシステムを活用するのは難しいでしょう。導入する際は、専門事業者に教材・講義の作成を依頼するのがおすすめです。
eラーニングシステム6つの活用方法
eラーニングシステムを導入によって、基本的な研修や講義などはもちろんのこと、幅広い活用方法が試せます。
1.新入社員に向けた研修
会社を成長させていくためには、新卒や中途問わず新入社員を迎え入れる必要があります。 より多くの優秀な人材を育てるには、基礎となる研修が不可欠です。しかし、研修には相応にコストがかかります。研修に人材やコストを割いてしまうと、通常業務に支障をきたしてしまうかもしれません。
そこで、eラーニングシステムが活躍します。新入社員に向けた研修は、会社の基本やルールを説明します。 これらは、インプット形式になりがちです。インプット形式での学習には、eラーニングシステムが非常に適しています。
あらかじめ新入社員向けの教材を作成しておけば、毎年同じものが使用できます。変更点に関しては、その部分だけの修正だけで済むので、毎年発生する人件費をはじめとしたコストを大幅にカット可能です。
新入社員に向けて複数人で研修をおこなうと、個々の理解度に差が出てしまうかもしれません。 それぞれで好きなタイミングで研修および復習ができるので、eラーニングシステムは非常におすすめです。
2.日本全国どこにいても同じクオリティの講義を届けられる
日本全国に支店を持つ会社の場合、全員に向けて同じ内容で質を維持して研修をおこなうのは困難です。離れた場所や大勢の人に向けて、同じクオリティの講義をおこないたいのであれば、eラーニングシステムが適役です。
とくに、アルバイトやパートの方に向けて新人教育をする場合、あらかじめ動画でマニュアルを作成しておけば、 すべての従業員に対して一斉に教えられます。紙媒体で知識をつけるだけでなく、動画で繰り返し具体的に勉強することで、実践的な内容を学習できるのです。
3.テストやアンケート機能のみの利用も効果的
eラーニングシステムのなかには、研修や講義に対するテストやアンケート機能がオプションとして備わっている場合があります。研修や講義に付随されているものとして捉えられがちですが、単品だけで活用できるシーンもあります。 テストやアンケートに関しては、フォーマットが完成されているeラーニングシステムであれば、作成は容易です。
また、フォームも簡単に保存しておけます。実施や集計も自動でおこなえるため、コストの大幅削減につながるでしょう。 研修・講義で利用者が感じていることをリアルタイムで確認できるので、次回の研修・講義に向けた改善にも取り組みやすいです。
4.経営者と同じ視点を持ってもらうことで全体のモチベーションが上がる
会社の研修において、昨今では自分が携わる業務だけでなく、企業理念や経営方針、行動指針といったことを学ばせることで経営者と同じような視点が持てるようになり、よい結果をもたらすとされています。
しかし、多くの社員に向けて、通常業務を差し置いて企業理念や経営方針、行動指針といったことを浸透させるには、多くの時間やコストがかかります。紙媒体の資料で伝えたとしても、すべての社員が同じように浸透するには難しいかもしれません。
そこで、eラーニングシステムの出番です。企業理念や経営方針、行動指針について会社の代表者が解説する動画などを視聴させ、理解度についてアンケートなどを実施することで効率よく浸透させられます。
5.世間に誇れる会社作りに最適
コンプライアンスやセキュリティ対策などは、会社に勤めるすべての社員が守らなければならないことです。
- パワハラ
- セクハラ
- 情報セキュリティ
- 個人情報保護
- インサイダー
- LGBT
- メンタルヘルス
- 労務管理
上記は、会社のために基本となるルールの一例です。厳守することで、すべての社員たちが気持ちよく働けるだけでなく、健全な会社であることを社外にアピールできます。 全社員への情報の周知を徹底するためには、eラーニングシステムが最適です。研修の実施状況などを確認しながら、すべて社員に向けて均一に必要な内容を教えられます。
6.社内だけでなく外部に向けた研修や講義もおこなえる
eラーニングシステムは、たとえば会社や病院内だけなど、ひとつのグループの内部だけでしか利用できないものではありません。アクセスできる手段さえあれば、だれでも受講できます。
もちろん、場所や時間などは問いません。 会社や病院などにおける新人研修ばかりでなく、業務委託先や代理店といった社外の人たちに向けた教育にも非常に効果的です。新商品や新たに導入された機器のマニュアルなど、携わるすべての人に向けて一斉に研修がおこなえます。
eラーニングシステムの選び方
昨今、需要が益々高まってきているeラーニングシステムですが、どれを選んでも同じわけではありません。似たように見えて、実際には料金プランだけでなく特徴や機能面はまったく異なります。取り入れたい環境に相応しいeラーニングシステムを選びましょう。
1.対象人数
多くのeラーニングシステムは、登録できるユーザー数がプランによって制限されています。 少人数の塾や大企業の研修など、使用する環境に合わせて最適なeラーニングシステムを選びましょう。 使用するユーザーが増えるほど、費用だけでなく管理工数も増えていきます。大規模な場に取り入れるeラーニングシステムを選ぶ際は、サポートの充実さにも注目するとよいでしょう。
2.提供形態
eラーニングシステムは、以下3つの形態で利用できるのが一般的です。
- オンプレミス型:自社内にサーバを設置
- パッケージ型:必要な機能をまとめてインストール
- クラウド型:規模の変動に合わせて柔軟に対応可能
クラウド型が主流といえるほど多いですが、セキュリティ面に懸念点は残ります。 よりしっかりとしたセキュリティを確保したい場合は、オンプレミス型がおすすめです。まとまった機能や内容を速やかに導入したいのであれば、パッケージ型も選択肢に入ります。
3.教材コンテンツ
eラーニングシステムは、ネットワークを通じて場所や時間を問わずに学習できるのがメリットですが、 肝心となるのが使用する教材です。
- 導入してから独自の教材を作成する
- あらかじめ作成されている教材を使用する
- 外注する
新人研修に必要とされるビジネスマナーなど基本的な知識を学ばせたいのであれば、あらかじめ教材が作成されているeラーニングシステムを選ぶとよいでしょう。なかには、資格取得など踏み込んだ内容が学べるものもあります。 あらかじめ作成されている教材を必要とせず、自社で作りたいのであればフォーマットだけのeラーニングシステムがおすすめです。
教材は一から作る必要があるものの、コストは大幅にカットできます。 簡単に教材が作れるように工夫されているeラーニングシステムがほとんどです。しかし、慣れない方にとってはハードルを感じてしまうかもしれません。あらかじめ教材があるeラーニングシステムを選ぶか、専門業者への外注を検討するとよいでしょう。
4.受講者に馴染みやすいであろうデザイン
eラーニングシステムを活用すれば場所や時間を問わず学習できますが、モチベーションの維持が非常にネックです。学習塾や企業、病院など、導入する環境に合わせて受講者にとって馴染みやすいであろうデザインを選ぶ必要があります。 硬派なデザインやゲーム感覚で学習できるeラーニングシステムなど、さまざまな種類があります。
5.スマホやタブレットなどに対応しているか
eラーニングシステムは、基本的にパソコンに対応しています。しかし、昨今ではスマホやタブレットでの利用も主流とされています。パソコンはないが、スマホやタブレットなら用意できる利用者が多い際は、対応しているeラーニングシステムを選びましょう。
6.セキュリティ面
個人情報や機密情報など重要なデータを扱う際は、セキュリティ面により一層の注意が必要です。セキュリティ面の徹底は、多くのeラーニングシステムで施されています。 より一層セキュリティ面の強化を図りたいのであれば、セキュリティ面に強かったり、サポートやオプションによる対策がされていたりするeラーニングシステムを選びましょう。
環境に相応しいeラーニングシステムを導入してさまざまな問題を解決に導く
eラーニングシステムは、今の時代に合った最適な学習ツールです。企業や病院の研修、学校の授業などにおいて、場所や時間を問わず自由に学習できます。
eラーニングシステムは、数多くのサービスがあります。導入の際は、それぞれの特徴をふまえて、自社にとって最適なeラーニングシステムを選んでください。 eラーニングシステムに馴染みがない方にとっては、導入や教材の作成、選定において高いハードルを感じてしまうかもしれません。
しかし、多くのeラーニングシステムでは、幅広いサポートが用意されています。ぜひeラーニングシステムを導入し、学習方法の改革を実現しましょう。
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