最大35万円の補助金も!ITエンジニアへのリスキリングを支援する「LINEヤフーテックアカデミー」とは?
DX
2023.10.20
2023.10.20
LINEヤフーは2023年10月12日、リスキリングプログラム「LINEヤフーテックアカデミー」を本格展開し、受講生の募集を開始したことを発表しました。メタバースの活用や、現役エンジニアのメンターによる伴走支援を特徴としたプログラムで、未経験者からITエンジニアへの転職を支援するとのこと。一体どのようなプログラムなのか、DXログ編集部が実際に記者説明会に参加し、お話を聞いてきました!
「LINEヤフーテックアカデミー」とは
「LINEヤフーテックアカデミー」とは、LINEヤフー社が提供を開始した、未経験者からITエンジニアへの転職を支援するリスキリングプログラムです。 4カ月間・完全オンラインのカリキュラムで、Java、Linux、Spring Boot、個人開発課題などに取り組むことができます。 また、週2回オンラインでのメンターとの面談や、チャットでのサポートも受けられるほか、メタバースを活用した24時間の自習室の利用、転職支援なども受けられます。
LINEヤフー社より提供
そもそも「リスキリング」とは?
リスキリングとは、経済産業省の定義によれば、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」(※1)をいいます。
企業のDX推進が必須となった近年では、とくに、ITエンジニアなどのデジタルスキルへのリスキリングが重要視されています。 LINEヤフー社は、この「LINEヤフーテックアカデミー」を通じて、5年間で1万5000人のリスキリングを支援することを目標としています。

関連記事:リスキリングとは?メリットや導入のポイント・事例を解説!
近年では、IT技術の急激な発展の影響もあり、DXを推進したり、DX人材を育成したりするために、注目を集めているのが「リスキリング」です。 リスキリングとはどのような意味やメリットがあるのかを解説します。また、リスキリングの具体的な実施方法や企業の取り組み事例も紹介します。
「LINEヤフーテックアカデミー」の特徴
ここからは「LINEヤフーテックアカデミー」の特徴について詳しく紹介していきます。
「Yahoo! JAPAN」の技術力を活かしたカリキュラム
「LINEヤフーテックアカデミー」は、Webアプリケーションを中心に講座を展開しています。「Yahoo! JAPAN」の運営で培ってきた技術力・ノウハウを活かしたカリキュラムであることが大きな特徴です。
現役エンジニアのメンターによる伴走支援
現役のエンジニアがメンターとしてサポートしてくれるのも、「LINEヤフーテックアカデミー」の特徴のひとつです。責任者の佐野氏によれば、メンター採用選考の通過率は10%ほどで、メンターの選考では技術面はもちろんのこと、メンタリングができるかどうかも重視しているといいます。
メタバース空間を利用した自習室
さらに、「LINEヤフーテックアカデミー」の特筆すべき点として、「メタバース」を活用した自習室を利用できる点が挙げられるでしょう。
「LINEヤフーテックアカデミー」の業務提携をおこなうキラメックス社が実際におこなった検証では、メタバースを活用した人は、活用していない人と比べて、最終課題の合格までの日数が短縮され、合格率もアップしたという効果が出ているとのことです。
オンラインでの学習は一般的に孤独になりがちですが、こうした自習室があることで、受講生同士がコミュニケーションをとることができ、交流や、モチベーションの維持につながりそうです。
DXログ編集部
DXログ編集部
未経験からITエンジニアへの転職に成功した受講生の声
12日に開催された記者説明会では、前身となる「Yahoo!テックアカデミー」の受講生(第1期生)とのトークセッションも開催。コロナ禍を機に働き方を見つめ直し、プログラムを受講してITエンジニアへの転職に成功した受講生の声を聞くことができました。
”一番はメンターのサポートを受けられたこと”
Q.受けて良かったなと、何か印象に残っていることはありますか?

(受講生)
受講中はですね、とくに思い出に残っているのが現役エンジニアさんがやっているメンターのサポートが受けられたことだと思っております。 あとは、学んでいくなかで、必要なところ、知識として押さえておくべきところでしたりとか、実際に業務として使いますよとか、現場を経験しているからこそ、アドバイスができるようなところも色々と教えていただいたので、すごく良かったなと思っております。
”カリキュラムを進めていくなかで、自信がついた”
Q.反対に、大変だったことは?ー

(受講生)
一番は勉強時間の確保ですね。毎日2~3時間べースで勉強していかないと追いつかないような形だったので。僕はさらにシフト制の勤務だったので、時間の確保というところでは、少し難しかったところではありますね。暇な時間は、ずっとパソコンの前に座っていました。
Q.お金の面ではどうだったのでしょうか?ー

(受講生)
今となっては本当に就職も成功したので、受けて良かったと思っているのですが、受講前は少し、お金がかかる点が躊躇した点ではありますね。
Q.50万円を払って良かったと思えたのはどのあたりからでしょうか?ー

(受講生)
やはり希望の職種に就職できたことです。 カリキュラムを進めていくなかで、やはり自信もついたので。自分で一人で進めていくっていうところだと、やはりそういった自信がつかないと思うので。メンターさんの存在というのは大きかったと思います。
受講生のトークセッションを聞いて
実際の受講生との声からも、メンターによるサポートがこのプログラムの魅力であることが感じられました。また、オンラインで毎日2~3時間というハードな学習を継続していくためには、メンタル面でのサポートも重要であることがわかりました。
10月からの本格始動(第2期)展開されるメタバースの自習室は、受講生同士のつながりをつくることで、学習意欲の維持がより期待できそうですね。
第2期は経済産業省の補助金に採択。最大70%(35万円)の支給も
「LINEヤフーテックアカデミー」は、経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」に採択されています。そのため、条件に合致すれば、受講料(税抜50万円)の最大70%の補助を受けることができます。 雇用主の変更を伴う転職をめざす人が対象となり、プログラムの受講を完了すると50%が支給されます。さらに、転職後に1年間就業を継続すると受講料の20%が支給されます。 ITエンジニアへの転職を希望する人にとっては、一歩を踏み出す良い機会となるのではないでしょうか。

経済産業省のリスキリング施策「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」とは?
経済産業省は社会人の学び直しから転職までを支援する政府の新制度として、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の概要を発表しました。 当記事では、経済産業省がリスキリングに注目する理由や経済産業省の今後のリスキリングに対する動向、実施されている補助金・助成金制度を紹介します。企業がリスキリングにより育成できるデジタル・IT人材についても併せて解説します。
※この記事は、2023年10月12日におこなわれた記者説明会をもとに、DXログ編集部が独自で作成した記事です。最新情報についてはLINEヤフー社の公式サイトをご確認ください。
企業のみなさまへ
あなたもDXログにサービスを掲載しませんか?
あなたもDXログに
サービスを掲載しませんか?