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月60時間超残業の割増賃金引き上げ!法改正に伴う注意点も解説

勤怠管理システム

2024.01.25

2024.01.25

法改正により、月に60時間を超える時間外労働が発生した場合、基礎賃金の50%の割増賃金を支払わなければなりません。これまでは大企業にのみ適用されていましたが、2023年4月以降は中小企業にも適用されます。中小企業や時間外労働の対象外となる管理監督者の定義も確認しましょう。

割増賃金とは?いつ発生するもの?

そもそも割増賃金とは、法定労働時間を超過した分の労働や休日労働などに対して割増して支払う賃金のことを指します。割増率は、法定外労働の種類によって異なっており、それぞれ労働基準法によって定められています。

ここでは、月60時間を超える時間外労働の割増賃金に関する改正について説明する前に、割増賃金率の一覧や残業代と割増賃金の違いを詳しく紹介します。

割増賃金率の一覧

割増賃金を支払わなければならないケースとして、下記の時間外労働、休日労働、深夜労働(夜勤)が挙げられます。

  • 時間外労働:25%(※月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は後述)
  • 休日労働:35%
  • 深夜労働:25%

割増賃金の適用が重複するケースもあります。たとえば、1日8時間以上の夜勤をおこなった場合、割増賃金は50%(= 時間外労働25% + 深夜労働25%)。法定休日に深夜労働をおこなった場合は60%(= 休日労働35% + 深夜労働25%)となります。

なお、法定外休日の労働で、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて働く場合や、22時から5時までの間に労働する場合、休日労働の割増賃金は適用されませんが、時間外労働や深夜労働の割増賃金は適用されるので注意が必要です。

 

割増賃金率とは?2023年4月より中小企業も引き上げ適用!

割増賃金率は、残業・深夜労働・休日労働と、時間外労働の種類に応じて異なります。この割増率は2023年4月以降、特定の条件下において50%に引き上げられます。今回は、割増賃金率の基礎知識と引き上げまでに押さえておくべきポイントを紹介します。

勤怠管理システム 2024.01.25

割増賃金と残業代の違い

残業代とは、残業手当や超過勤務手当とよばれることもあり、会社が取り決めている所定労働時間を超えて働く場合に支給する手当のことです。 そのため、残業代と割増賃金は意味が異なるので注意が必要です。

たとえば、就業規則で所定労働時間を7時間と定めている企業を考えてみましょう。なお、週の法定労働時間については考慮しないこととします。この場合、1日7時間を超えて働くと残業代が発生します。ただし、1日7時間を超えても8時間以内であれば、法定労働時間を超えないため割増賃金を支給する必要がありません。

中小企業は2023年4月から割増賃金率引き上げ

2010年の月60時間を超える時間外労働の割増賃金率引き上げに関する法改正において、中小企業では適用に猶予が設けられていました。

中小企業は割増賃金率の引き上げに対応するだけの資本がない、またシステムを改める余裕がないなどの理由を考慮して、2023年の3月までは猶予されていました。
ここでは、中小企業の定義を説明したうえで、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率の引き上げに関して詳しく紹介します。

そもそも中小企業の定義とは?

中小企業は、中小企業基本法という法律でその定義が明確に定められています。下記の資本金の額もしくは出資の総額、常時使用する従業員数のどちらかの基準を満たす場合に、中小企業とみなされます。

業種

資本金の額もしくは出資の総額

常時使用する従業員数

小売業

5,000万円以下

50人以下

サービス業

5,000万円以下

100人以下

卸売業

1億円以下

100人以下

その他

3億円以下

300人以下

 

これ以上の規模になると、その企業は大企業とみなされます。

参考:中小企業・小規模企業者の定義|中小企業庁

月60時間超の時間外労働における割増賃金率が50%に引き上げ

2010年4月の労働基準法改正により、月60時間を超える時間外労働については割増賃金率を50%以上とすることが定められました。中小企業は猶予期間が設けられましたが、2023年4月より適用が開始されています。

1カ月の時間外労働

2010年4月~

2023年4月~

月60時間以内

月60時間超

月60時間以内

月60時間超

大企業

25%

50%

25%

50%

中小企業

25%

25%

25%

50%

割増賃金率を50%に引き上げる背景・目的とは?

月60時間を超過する時間外労働の割増賃金を50%にまで引き上げる目的としては、長時間の時間外労働を抑制することが挙げられます。厚生労働省は、割増賃金の引き上げには、長時間労働の常態化に加えて下記のような背景があったと公式資料に記載しています。

少子高齢化が進行し労働力人口が減少する中で、子育て世代の男性を中心に、長時間にわたり労働する労働者の割合が高い水準で推移しており、労働者が健康を保持しながら労働以外の生活のための時間を確保して働くことができるよう労働環境を整備することが重要な課題となっています。

引用:2.法定割増賃金率の引上げ|厚生労働省

割増賃金率が引き上がることで、企業は60時間を超える残業時間を控えるようになり、総労働時間の削減が期待できます。また、従業員の残業時間の減少やワークライフバランスの向上も見込めます。

割増賃金率を上げることは中小企業にとって負担にも見えますが、将来的に企業の利益となるメリットが多いといえるでしょう。2023年3月の猶予期間終了により、中小企業は残業削減に向けて対策を講じ、業務の効率化を図ることで、無駄がなくより働きやすい環境をつくることが求められます。

中小企業が法適用に伴い注意すべきポイント

ここでは、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率引き上げに関する法適用に伴い、中小企業が注意すべきポイントについて詳しく紹介します。

法定労働時間を超えて残業するには36協定の締結が必要

会社は原則として法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて従業員を働かせることができません。

しかし、36協定を締結することで、法定労働時間を超えて働かせることが可能です。そのため、月60時間を超えて時間外労働をさせる場合に関係なく、法定労働時間を超えて残業させる場合は、36協定届を作成して、所轄の労働基準監督署に提出する必要があります。

36協定届を提出せず、法定労働時間を超えて時間外労働させた場合や、法定休日に労働させた場合は、労働基準法第32条、第35条に違反することになります。労働基準法第119条により、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課される恐れもあるので注意が必要です。

 

36協定とは?違反時の罰則や時間外労働の上限についてわかりやすく解説

36協定とは、労働者の時間外労働や休日労働について定められている労使間の協定です。法定労働時間を超えた残業をさせる場合には、36協定を結んだうえで労働させなければなりません。今回は36協定を違反した際の罰則や時間外労働の上限について、また36協定の届出方法を紹介します。

勤怠管理システム 2023.08.31

時間外労働には上限が定められている

月60時間超残業の割増賃金率50%を適用しさえすれば、限度なく従業員に時間外労働させられるわけではありません。労働基準法により36協定を結んだ場合でも、下記のように時間外労働には上限が定められています。

時間外労働の上限

一般条項の場合

特別条項の場合

・月45時間、年360時間

・年720時間以内(月平均60時間)

・2~6カ月平均80時間以内(休日労働を含む)

・月100時間未満(休日労働を含む)

・月45時間を超えられるのは年6回まで

企業は時間外労働の上限を超えて従業員を働かせると、労働基準法に違反し、懲役や罰金といったペナルティが課される恐れもあります。

 

労働時間に関わる法律や制度とは?上限規制の改正内容や違法リスクも解説

昨今は労働基準法の改正により、時間外労働の上限規制がおこなわれ、一層労働時間の徹底的な管理が求められるようになりました。また割増賃金率も一部上がったため、労働時間の計算には注意が必要です。本記事では、労働時間の定義や、法律のおさらい、労働時間の適切な管理方法などをわかりやすく解説します。

勤怠管理システム 2023.08.29

夜勤や休日労働と重なる場合の対応

月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられたことで、夜勤や休日労働と時間外労働が重なる場合の割増賃金率も引き上げられます。なお、月60時間以下の時間外労働の場合は、従来のケースと変わりません。

夜勤に月60時間超残業をおこなった場合の割増賃金率は75%(= 時間外労働50% + 深夜労働25%)になります。法定休日に労働をおこなった場合、休日労働の割増賃金率が適用されるため、時間外労働の定義はありません。ただし、法定外休日に月60時間を超える時間外労働をおこなった場合の割増賃金率は50%です。

 

休日出勤で割増賃金が発生するケースとは?計算方法やトラブル事例も紹介

法定休日に出勤した場合、法律上「休日労働」として、35%の割増賃金が発生します。一方、法定外休日に出勤した場合は「時間外労働」として扱い、法定労働時間を超えた労働時間にのみ、25%の割増賃金が発生します。本記事でくわしく解説します。

給与計算ソフト 2023.06.14

中小企業における割増賃金率の引き上げへの対策

月60時間を超えた残業をおこなった場合の割増賃金率が50%に引き上げられたことを受け、「中小企業はどのように対応すればよい?」と不安に感じている人もいるかもしれません。
ここでは、中小企業における月60時間超時間外労働における割増賃金率の引き上げへの具体的な対策について詳しく紹介します。

正確な時間外労働時間の把握

まずは正確な労働時間の把握を徹底しましょう。誰がどれくらいの時間働いているのかを把握することで、月60時間超の残業をしている従業員やその理由を可視化することができます。
一部の従業員に残業時間が偏っている場合は、業務量が適切でない可能性が高いため、同じ部署内の人に調節やフォローを促すなどの対策が必要です。一方、全体的に残業時間が多い場合は労働力が不足している可能性が高いので、アウトソーシングや新たに人材を募集することも手段の一つです。

業務効率化による残業の抑制

月60時間を超える時間外労働に対するコストを抑えるためにも、業務の見直しをおこなうことが大切です。業務の無駄を見つけ、改善していくことで業務の効率化が期待できます。
業務をマニュアル化して誰でも同じ業務をおこなえるようにする、デジタル化できる部分はシステムを導入するなどの方法があります。

無駄を省くことで残業が少なくなるだけでなく、業務に余裕が生まれ、新しい事業にチャレンジしたり、従業員が余裕をもって業務に専念できたりすることができるようになります。

代替休暇の活用

月60時間を超える時間外労働をおこなった労働者に有給休暇を与えるのが代替休暇です。代替休暇は企業の一存で決定できるものでなく、利用するかしないかの決定権は従業員側にあります。

代替休暇制度を導入するには、事前に労使協定を締結する必要があるため注意しましょう。また、代替休暇の導入を検討する際には、労働者代表をはじめとする全従業員が納得できるルールを考えることが重要です。

勤怠管理システムを整備する

紙のタイムカードで勤怠管理をおこなっている場合、時間外労働が月60時間を超えるかどうかで割増賃金率の適用を変更しなければならず、集計の負担が大きくなります。また、時間外労働の上限の基準を超えているかどうかは、集計時にしか把握できません。

法律にきちんと対応するためにも、勤怠管理システムを整備するのもおすすめです。勤怠管理システムを導入すれば、集計を自動化できるので、計算ミスや業務負担を削減することができます。また、従業員の労働時間をリアルタイムで可視化できるため、長時間労働をおこなっている従業員に対して注意を促すことも可能です。

 

勤怠管理システムとは?目的や機能、種類、導入手順をわかりやすく解説!

勤怠管理システムとは、従業員の打刻によって就業時刻を適切に把握し、管理するシステムです。勤怠管理システムには、さまざまな機能や種類があります。そのため、特徴を理解して自社のニーズにあったシステムを導入することが大切です。本記事では、勤怠管理システムの目的や機能、種類、メリット・デメリット、導入手順・流れ、選び方のポイントをわかりやすく解説します。

勤怠管理システム 2023.11.20

就業規則への追記

割増賃金を含む従業員の給与に関する情報は、就業規則に明記する必要があります。厚生労働省が公開している就業規則への記載例は、下記の通りです。

(割増賃金)
第○条 時間外労働に対する割増賃金は、次の割増賃金率に基づき、次項の計算方法により支給する。
(1)1か月の時間外労働の時間数に応じた割増賃金率は、次のとおりとする。この場合の1か月は毎月1日を起算日とする。

① 時間外労働60時間以下・・・・25%
② 時間外労働60時間超・・・・・50%


引用:月60時間を超える時間外労働の 割増賃金率が引き上げられます|厚生労働省

就業規則の割増賃金率の記載を変更していない場合や、代替休暇や勤怠管理システムといった新しい制度を導入する場合は、今一度就業規則を見直して適切に書き換えましょう。

管理職と割増賃金の関係

管理職が「管理監督者」に該当する場合、割増賃金の扱いが一般の従業員とは異なるため注意しましょう。
ここでは、管理監督者に対する割増賃金の扱いについて詳しく解説します。

原則として「管理監督者」は割増賃金の対象外

労働基準法において、管理監督者に対して割増賃金を支払う必要はないとされています。

しかし、管理監督者には基準があるため、企業の中での職名が管理職だからといって割増賃金の対象外になるというわけではない場合もあります。

業務内容などから、法律が定める管理監督者に該当するかどうかを確認しましょう。管理監督者は部長や工場長など、経営者と一体的な立場といえるポジションであるかどうかが重要です。

管理職も割増賃金の対象となる場合がある

法律上で管理監督者とみなされた場合は、時間外労働や休日労働に対する割増賃金は必要なく、その他休憩や休日、労働時間の上限の要件などが除外されます。

ただし、22時から翌5時までの深夜労働に対しては深夜割増賃金が適用されます。また、有給休暇も適用されるため、勤続年数に応じた有給を付与する必要があります。
すべての割増賃金や労働条件が適用外になるわけではないので注意しましょう。

中小企業も月60時間を超えた場合の割増賃金を正しく支払おう!

割増賃金のルールはこれまで大企業にのみ適用されていましたが、2023年4月より中小企業にも適用開始されました。
資金の少ない中小企業は現状を維持するのでなく、人件費を削減するためにできる施策を導入していく必要があります。
今回紹介したさまざまな施策を参考に、何から始めるべきかを考えていきましょう。

【監修者】涌井好文(社会保険労務士)

 

涌井社会保険労務士事務所代表。就職氷河期に大学を卒業し、非正規を経験したことで、労働者を取り巻く雇用環境に興味を持ち、社会保険労務士の資格を取得。 その後、平成26年に社会保険労務士として開業登録し、現在は従来の社会保険労務士の業務だけでなく、インターネット上でも活発に活動を行っている。

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