近年、働き方の多様化によって各業務のテレワーク化が進み、柔軟に活用できるビジネスコミュニケーションシステムの需要が高まっています。「LINC Biz」はビジネスチャットとオンライン会議ツールを搭載したコミュニケーションツールです。ここではLINC Bizの詳しい機能についてチェックしていきましょう。
LINC Bizとは
LINC Bizをリリースしているのは、シャープ社の子会社であるAloTクラウド社です。シャープ社ではこれまで、子会社のAloTクラウド社が独自開発したプラットフォームを社内コミュニケーションに活用してきました。このプラットフォームがLINC Bizとしてブラッシュアップされ、2019年より一般消費者向けに提供されるようになりました。
LINC Bizは働き方改革や業務コミュニケーション革新サポートをコンセプトとして開発されたシステムです。企業がLINC Bizを導入すれば、業務の大幅な効率化と、密度の高い意思疎通が図ることができます。
LINC Bizの特徴
LINC Bizはビジネスチャットツールとビデオ会議ツールに加え、資料共有システムやカレンダーなど、ビジネスに必要な機能がすべて搭載されたオールインワンパッケージです。
業務のデジタル化を促進したいときや、テレワーク環境を整えたいときに、何から始めればよいかと悩んでしまう人もいるでしょう。固有のチャットツールやビデオ会議ツールをそれぞれ導入すると設定や切り替えに手間がかかり、すべてのツールを十分に使いこなせないケースもあります。
すべてのツールがオールインワンで封入されているシステムを選べば、社内のITツールをひとつに統一することができます。LINC Bizは円滑にビジネスを進めるための環境を整えたい人にぴったりのシステムです。
LINC Bizはオフィス内での業務ではなく、支店などの遠隔地や営業先、出張先、テレワーク先など、各拠点でのやりとりを想定して構築されています。
LINC Bizを活用すれば出張先や施工現場からであっても、チャットツールやビデオ会議を通して簡単に連携を取れます。場所を問わずに瞬時にコミュニケーションを取れるのが、LINC Bizの大きな利点です。
価格・料金プラン
LINC Bizには無料で使用できるフリープランと、月額385円のスタンダードプランが用意されています。
フリープランはチャンネル数が15個に限られていますが、ストレージ容量はチームごとで2GBあり、ビデオ会議室ツールも使えるなど十分な機能を有しています。
スタンダードプランでは、チャンネル数の制限がなくなるほか、ストレージ容量も契約数に応じて増加し、ビデオ会議室も複数利用できるなど、使用の幅が広がります。オフィスの規模や使用人数に応じて最適なプランを選べるのがLINC Bizの魅力といえます。
またLINC Bizには、100名や500名、1,000名といった大人数のビデオ会議室の追加ができる拡張プランも用意されています。ほかに、ウェビナーのホストを追加したり、ストレージ容量を追加したりといったオプションも活用できるので、必要に応じて申し込むとよいでしょう。
LINC Bizの料金プランは以下の通りです。(※税込価格)
プラン名 | フリープラン | スタンダードプラン |
---|---|---|
初期費用 | 問い合わせ | 問い合わせ |
月額費用 | 0円 | 385円 |
補足 | チャンネル数:最大15 ストレージ容量:2GB/チームビデオ会議室数:1室のみ最大接続数:3 チャットへの外部ユーザー招待:× | チャンネル数:制限なしストレージ容量:2GB/チーム +契約数×1GBビデオ会議室数:複数利用可最大接続数:契約数と同数 チャットへの外部ユーザー招待:○ |
機能一覧
LINC Bizのメインとなるビジネスチャットはパブリックチャンネルとプライベートチャンネルに分けられています。
それぞれのチャンネルではテキストやファイルのやりとりができるほか、ダイレクトメールの送信、投稿内容の編集や削除も自在におこなえます。ピン留めやフラグ、メンバー追加や表示変更、検索などの機能も搭載されており、直感的な操作で使用できます。
チャット機能はPCだけでなくスマートフォンアプリで操作することも可能です。出先からでも簡単にアクセスできるため、出張や営業の多い会社で便利に活用できます。
また、大人数でのビデオ会議がしやすいのもLINC Bizの特徴です。
会議の開催時にはシステム上で予約やリマインダーを設定し、事前に資料の共有をしておくことが可能です。マイクやカメラの設定、ミュート設定、PC画面や動画の共有などの多彩な機能を活用すれば、ビデオ会議の効率が飛躍的に向上します。
社内でビデオ会議をしたいときにはLINC Biz chatのチャンネルを作り、LINC Biz ミーティングの機能を使用するのが最適です。取引先とのビデオ会議をしたいときにはLINC Bizと連携させたZoomミーティングの機能を使うのがよいでしょう。これらの機能をフレキシブルに使い分けることで、業務の効率向上につながります。
グループチャット | ○ | 1対1チャット | ○ |
マイチャット(自身のチャットルーム) | – | 絵文字・スタンプ | ○ |
メッセージへのリアクション | – | ピン留め | ○ |
ブックマーク | – | メッセージ検索 | ○ |
ボイスメッセージ | – | 既読者表示 | – |
オンライン状態表示 | – | コメント | – |
ブックマーク | – | 投稿検索 | ○ |
公開範囲制限 | – | 日報・報告書 | – |
アンケート | ○ | タスク管理 | – |
アラート・通知 | ○ | ファイル送信 | ○ |
プレビュー | – | ダウンロード | – |
ファイル検索 | – | ビデオ通話 | ○ |
画面共有 | ○ | ユーザー管理 | ○ |
グループ管理 | ○ | アドレス帳 | – |
API連携 | ○ | メール連携 | – |
カレンダー連携 | – | SNS連携 | – |
ストレージサービス連携 | – | – | – |
提供環境・技術情報
提供形態
クラウド
OS
Windows
macOS
Android
iOS
iPadOS
ブラウザ
Microsoft Edge
Google Chrome
Firefox
Safari
アプリ
スマホ – Android
スマホ – iPhone
スマホ – iPad
API連携・サービス連携
LINC BizはZoomミーティングと連携させて使うことができます。
近年では日常的にビデオ会議をおこなうという企業が増えてきました。しかし、Zoomミーティングの設定手続きは煩雑で、接続時のトラブルが起きることもあります。LINC Bizでは、Zoomミーティングをおこなう際に必要な、ライセンスの空き確認や割り当て作業を連携して進めることができます。
ツールを介して設定手続きを自動化すれば、PCに不慣れな人でも問題なくビデオ会議を始められます。
LINC BizにZoom連携をあらかじめ設定すればミーティングの開始や予約、割り当て作業などをシステム上からおこなうことができ便利です。
LINC Bizの使用時には、ほかにも各種API連携が使用できる可能性があります。詳しくは提供元への問い合わせをおすすめします。
セキュリティ
LINC Bizのチャット機能やビデオ会議機能には、会議資料のダウンロード制限やゲストの招待制限といったセキュリティ機能が搭載されています。第三者がデータを閲覧できないようなシステム構成になっているので、安心してビジネスに活用できます。
また、LINC Bizの使用時には、チャットやビデオ会議の音声や映像を含むすべての通信データが暗号化されるので安心です。クラウド上に保管されるデータもユーザーごとに独立しており、すべて暗号化されています。
各種データを個人PCなどの端末にローカル保存した場合には情報漏洩などのリスクが高まりやすくなりますが、LINC Bizでは専用のクラウドにデータが保存されるので安全です。各種クラウドサービスには社内の重要なデータを預けることもあるため、セキュリティ対策が行き届いたツールを選定することが重要です。
暗号化通信 | ○ | データバックアップ | – |
ユーザー管理 | ○ | シングルサインオン(SSO) | – |
操作ログ管理 | – | 二段階認証 | – |
アクセスログ管理 | – | ワンタイムパスワード | – |
デバイス管理 | – | IPアドレス制限 | – |
プライバシーマーク | – | VPN接続 | – |
ISO/IEC 27001(情報セキュリティ) | – | BCP対策 | – |
ISO/IEC 27017(クラウドサービスセキュリティ) | – | SLA(サービス水準合意) | – |
ISO/IEC 27701(プライバシー情報) | – | GDPR | – |
JIS Q 15001(個人情報保護) | – | CCPA | – |
CSMS(IEC 6244321)(制御システムセキュリティ) | – | ダブルオプトイン | – |
ISO/IEC 20000(ITサービス) | – | データ閲覧制限 | – |
情報セキュリティ安全対策適合証明 | – | データエクスポート制限 | – |
24時間365日監視 | – | AD連携 | – |
サポート
LINC Bizのサービス提供元であるAloTクラウド社は、LINC Biz導入時にさまざまなサポートをおこなっています。
WebサイトではユーザーマニュアルやFAQが提供されており、さらにIT導入補助金や助成金についても適宜情報を更新しています。また、Webサイトではチャットボットによるサポートも受け付けているので、必要に応じて活用しましょう。
電話 | – |
メール | ○ |
チャット | ○ |
運用コンサルティング | – |
サポートサイト | – |
ユーザーコミュニティ | – |
セミナー | – |